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meeco さんの投稿された作品が129件見つかりました。
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desteny??
「何から、話そうか・・・?」淳は、必死に話題を頭で捻り出そうとしていた。「何でも。じゃあ・・・、私の話聞いて・・・。」「うん・・・。」「あっちゃんには、あの日からの私を、全部知ってて欲しいの・・・。」私は、淳に話していない、大学時代の彼の話や、中川とのこの一年間の話を、全て話しておきたいと思った。全部、今まで誰にも話していなかった、私だけの秘密の全てを、淳だけには、知っておいて欲しいと、覚悟を決
meeco さん作 [243] -
desteny??
「戻りたいって・・・?」「抱いて・・・、欲しいの。」淳は、私の言葉を聞き、戸惑った表情で、足元を見詰めて言った。「そりゃあ、俺だって男だからさ、好きな女にそんな事言われちゃあ、朝まで、話して終わりにしたくないぜ?でもな・・・、香里は、俺にとって、その辺に居る様な女とは違うんだよ・・・。」「違う・・・?」「大切な人なんだ・・・。」私は、勇気を振り絞り、淳に抱きついた。こんな事を、自分からしたのは、
meeco さん作 [284] -
desteny??
それから、無言で、淳の右側を、ついて歩いた。微かに手が触れた―\r淳は、私の手をぎゅっと強く握り、私も、強く握り返した。淳は、ファイアー通りで、一台のタクシーを停め、運転手に、自宅に向かう様に告げた。私は、もう全て淳に打ち明け、抜け殻になっていた。タクシーの後部座席で、淳は、たまに、私の肩に腕を回し、私の左肩を、何度かそっと叩いた。「香里?一年前、お前に、俺、彼女と話しに行くって言ったろ?」「う
meeco さん作 [291] -
desteny??
「あっちゃん・・・、落ち着いて聞いてね・・・、一年前、あっちゃんと待ち合わせしてたあの日、麗華の彼氏と逢ったって言ったでしょ?」「麗華の彼氏?最近、婚約したって言う彼氏か?」「うん・・・、でね・・・。」「麗華の彼氏って、何か関係有るのかよ?」「関係・・・、有るの。有ったのよ・・・。あの時、偶然、麗華の彼氏に逢って、ビックリした・・・。私を汚した相手だったの・・・。」淳は、唖然としていた―\r普
meeco さん作 [287] -
desteny??
淳の胸は、あの頃と同じで、とても温かかった―\r「香里・・・?俺に言えなかった事が、何か有んだろ?話してくれよ。香里も、俺と同じ気持ちなら・・・。もう・・・、失いたく無いんだよ、お前の事。好きな奴が出来たから、別れてくれって、あの時、言ってたけどさ、そんな奴・・・、ほんとは居ないんだろ?」淳の言葉に、胸が高鳴った。淳は、私がその場凌ぎで、とっさに付いた嘘を見抜いて居たのか―\r本当は、そんな男性
meeco さん作 [315] -
desteny??
淳と二人で、道玄坂を抜けて、代々木公園の方へ向かった。高校生の頃、お金が無くて、買い物帰りによく立ち寄った。何をする訳でも無く、二人でベンチに座り、何時間も話していた、思い出の場所だった。最初、淳の後ろを下ばかり見て歩いていた。そのうち、淳は、立ち止まり私が淳に追い付くまで、待っていた。「お前、歩くの遅せぇよな?昔から。」「そう?そんな事無いと思うけど。」私は、色々な事を思い出していた。あの頃
meeco さん作 [276] -
desteny??
「あっちゃん、一瞬、誰だか分かんなかったよ・・・。」淳が、また一年前より、更に垢抜けていたのに、驚いていた。ショップオーナーの風格だろうか。「ほんとに、久し振りだよなぁ〜。俺、変わった?言い過ぎだろ?一年位でそんな変わんないって。」「変わったって。何か貫禄みたいなのを感じるよ。」「そうか?」淳は、照れ笑いを浮かべて、隣の椅子の背もたれを叩いて、私に、座る様にジェスチャーで伝えた。「今日はなぁ
meeco さん作 [258] -
desteny??
中川から、掛って来た電話を一方的に切り、私は、放心状態になっていた。私が、中川の言う事に逆らった事は、あの日以来、一度も無かった―\r突然、電話が有って、今から出て来る様に言われれば、その通りに、中川に、逢いに出掛けた。当然、不本意な事だった。今春、就職して、仕事を始めてからは、電話が有れば、仕事が終わってから、直ぐに逢いに行っていた。最初の頃は、拒否反応が尋常で無い位に強く、吐いたり、何か有れ
meeco さん作 [301] -
desteny??
淳から、電話が有った三日後、約一年振りに淳に逢う事になった―\r淳と逢わなかった、この一年間の間に、私は、すっかり荒み、廃人の様になっていた。何を決め手に、今まで逢う事を避けていた淳に逢おうと思ったのか―\rそれは、自分でも答えは出なかった。でも、何故だか突然、淳に逢いたいと思った。中川との腐った縁を絶ち切る事を私の中で、決めたからなのか―\r高校生の時、一年前よりも、段々遠い存在になって行く気
meeco さん作 [375] -
desteny?
一年後―\r麗華の彼だと、中川を紹介されたあの日から、約一年が経った。その数日後、マンダリンオリエンタルで、辱めを受けた写真を見せ付けられ、知らぬ間に、私の体内には、向精神薬が流し込まれていた。その日から、月に1〜2度、中川に、写真をばら撒くと脅され、半ば無理矢理、何処かで落ち合い、肉体関係を持っていた。私は、身体も精神的にも麻痺し、殆んど、抜け殻の様になって行った―\r今春からアパレル会社
meeco さん作 [328]