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meeco さんの投稿された作品が129件見つかりました。
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desteny??
タクシーで自宅へ向かったが、真っ直ぐ、帰る気持ちにはなれなかった。自宅近くの駅前で、タクシーを降り、理由も無く、歩く事にした。少し歩いた所に、閉店間際の花屋が有った。私は、店の外に出されていた、マーガレットをぼっと見詰めて居た。店の中から、声がした―\r「香里?・・・、だよね?」大学の同級生の江梨菜だった。「あ、江梨菜〜。どうしたの?ここでバイト?」「うん。このお店、親戚がやっててね。バイ
meeco さん作 [280] -
desteny??
「大丈夫?ほんと。帰れる?」麗華と私は、店の外で、タクシーが通らないか、見ながら話していた。「うん、大丈夫。ゴメンね、何か・・・。彼にも、謝っといてね。」店の外に出ると、身体の震えも、少しは治まった。でもさっきの出来事は全て、夢で有って欲しい。と願いは、段々と強くなっていた。その時、私達の目の前を一台のタクシーが通り過ぎ様とした。私は、急いで、少しふら付きながらも、右手を挙げて、そのタクシーを
meeco さん作 [433] -
desteny??
「忘れた訳じゃ無いんだろ?香里ちゃん・・・。」中川は、あの時と同じ不適な笑みで、私の顔をじっと見た。「人違いです・・・。ほんとに、逢った事・・・、無い・・・。」身体が、今までに経験した事が無い位に震えた。震え出すと止まらない―\r「身体・・・、震えてるよ?ほら・・・。」中川は、テーブルの下の膝の上に置いた私の手の上にそっと、自分の手を重ねた。「嫌っ!!触らないで!!」店の中で、私の声は響き渡っ
meeco さん作 [351] -
desteny??
desteny―\r運命だった。もう、顔を見る事も無いと思っていた。忌まわしいあの日の私の身体を汚して去って行った、顔も知らなかった男性―\r今、麗華の彼として、私の目の前に立って居た。「香里、紹介するね、私の彼の・・・。」「中川秀樹って言います。香里ちゃんだよね?」呆然と、その場に立ち尽していた。「・・・、はい・・・。」声も、殆んど出ていなかったと思う。「香里、どうかした?顔、真っ青だよ?」麗
meeco さん作 [319] -
desteny??
麗華に電話をし、淳と逢えなくなった事を伝えた―\r「淳、また、あの女に振り回されてんの?馬鹿じゃないの?呆れて物も言えない。」「でもね、別れるつもりで、彼女に話したって。もう一度、逢って話がしたいって泣かれたって言うから・・・。」「あのねぇ・・・、あんた達、何度、同じ事繰り返してんのよ?一年近く、彼女と話着けるって言っては、別れられないで居るんだよ?淳も、どうしようも無いけど、香里も、ハッキリ言
meeco さん作 [290] -
desteny??
十九時、青山・QR481―\r私は、淳に逢う為に、青山のカフェQR481へ約束の十九時の十五分前、十八時四十五分に着いた―\r店の中に入り、適当に四人掛けの席を見付け、鞄を空いた席に置いて、私は席に腰を下ろした。淳が言っていた、話とは、どんな話だろうか―\r考えながら、淳を待った―\r五分程経って、携帯電話が鳴った。着信は、麗華からだった。私は、通話ボタンを押した。「はい?麗華?どうしたの?」
meeco さん作 [286] -
desteny??
一年後の夏私は、大手アパレルメーカーに、就職が決まった―\r来春から、新社会人になる。春から、淳と同じ様に、販売の仕事に就く事になった―\r一年と少し前、店のイベントが終わった日の、あの夜、彼女とちゃんとしたら、話しをしようと、淳は言った―\r現実は、何も変わって居なかった。淳は、結局、彼女から逃れられず、私も、就職活動に追われ、あの日の約束も遠い日の出来事となりつつ有った。麗華は、いつも、
meeco さん作 [304] -
desteny??
「香里も、淳も、私に何か隠してるでしょ?何にも話しして無いって、有り得無いじゃん。」隠し事が嫌いな麗華は、どんな事でも、自分は知っておかなければ嫌だった。空気で、私達が、何も話をしして無いとは思え無かった。「・・・、隠すって?ほんとに、何も核心に触れる様な事、話して無いんだってば。」「信じられ無い、あんなにちゃんと話ししなよ!って言って帰ったのに。何にも話して無いなんて。・・・、で?淳は、あんた
meeco さん作 [369] -
desteny??
淳が帰った後、私は、クラブ近くの大通り沿いの歩道で、何も考えられ無い位に、頭が真っ白になった状態で、佇んでいた。十分程経っただろうか―\rタクシーを拾う為に、手を挙げた。深夜だと言うのに、まだクラブ近くには、沢山の人が歩いて居た。直ぐにタクシーが私の前に停車し、私は、家路に着いた―\r翌日の晩―\r学校へ行って、真っ直ぐに家に帰った―\r淳からも、連絡は無かった。あの後、彼女の家に寄って、彼
meeco さん作 [318] -
desteny??
「行ってあげて・・・。彼女、心配だから。」「お前の事、放って置けない・・・。大丈夫じゃねぇだろ?俺に、何か隠してる事有るんだろ?」あの日の翌日、私が学校の保健室で、淳に背中を触れられ、パニックを起こした事を思い出した―\r勿論、理由を話せなかった。その後も、何度か私の異変に気が付き、何か有ったのかを問いただされた。その度に、思い付きの嘘を付き重ねて来た。「何も、隠して無いよ。どうして?」「卒業
meeco さん作 [321]