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唯 さんの投稿された作品が22件見つかりました。
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先生…愛してる
しばらくすると林檎は泣きやんだ。林檎は急に見ず知らずの男の前で泣いたことに恥ずかしくなって、真っ赤な顔になった。男はフッと笑って「リンゴみたいに真っ赤だな」と言った。林檎はビックリした。「私の名前…林檎。」「そうなんだ。本物のリンゴみたいに真っ赤で可愛いな。」男は照れながら笑い、人差し指で眼鏡をなおした。林檎はその男の笑顔にドキドキした。「貴方の名前は?」胸の高鳴りを押さえながら、男の眼鏡の奥の
唯 さん作 [391] -
先生…愛してる
林檎は驚いた。この河原は人通りが少ない。だから見られてたなんて全く気付かなかった。それでも平静を装って言った。「過呼吸じゃ死ねないんだから、ほっといてくれたらよかったのに。余計なお世話よ!」男は厳しい顔をして言った。「こんな真夜中に、こんな人通りの少ない場所で気絶なんてしてみろ。襲われたって誰も助けてなんてくれないんだぞ!もっとよく考えろ。」何も言えなかった。事実この男を押し退けることが出来なか
唯 さん作 [493] -
先生…愛してる
林檎は苦しくて、抵抗を止めた。そして怖かった男のキスから入ってくる息を吸った。しばらくすると苦しかったのが治まった。それが分ると男は林檎から離れた。「治まって良かったな。」そう言って男はホッとした顔をした。林檎が苦しくて息ができなかったのは、過呼吸を起こしからだった。だから男の息、つまり二酸化炭素をすったことによって治まったのだ。だけど林檎はこの男に引っ掛かった。だから男に聞いてみた。「どうして
唯 さん作 [618] -
先生…愛してる
あの頃は『奇跡』なんて曖昧な言葉なんて信じてなかった。先生に出会うまでは…。私、鹿央院 林檎 〔かおういん りんご〕15歳。受験生。2月のこの寒空の夜中、林檎は大きな鞄に一杯に詰め込んだ荷物を持って家を出た。そう家出をしたのだ。林檎は河原に着くやいなや寝転んだ。この場所は林檎にとって特別な場所。辛いことや悲しいときにはいつもここに来て星空を見上げながら寝転ぶ。そうすると癒されてもう少し頑張ろうっ
唯 さん作 [704] -
もしこの恋が...
私はいつも貴方からもらうばかりで、何も返せなかった。何度も伝えることは出来たはずなのに…フラれるのが怖かった。貴方の笑顔が見れなくなるのが、声が聞こえなくなるのが…何よりも怖かった。今は違う!貴方を好きになれたことで、全てに絶望していた私は…変わることが出来た。私は貴方を失って初めて…貴方がどれほど大切で、愛しいか思い知った。あなたに逢えない日々はとても辛く寂しかった。だから…、貴方の温もりを…
唯 さん作 [209] -
もしこの恋が...
あのことは…ずっと引っ掛かっていたから、紀美と話すことが出来て良かった。心が少し軽くなった。私は紀美と話した後、一度もあのことにはふれなかった。また一年が過ぎ…私たちは高校生になった。私は家から遠く、知り合のいない高校に入学した。理由は…人間関係を1からやり直したかっから。私はそこで…かけがえのない友達に出会えた。そして…私が疑われてたときも…信じてくれた悠紀とも、学校が違っても未だに仲がいい。
唯 さん作 [195] -
もしこの恋が...
紀美はしっかり私を見据えて言った。「私は気付いてた。由良が健太を見てるとき切なそうに…幸せそうにみてたこと。」紀美の言葉に驚いた。だって私はあの頃、好きだってことに自覚してなかった。だけど紀美は私のことなのに私より先に気付いた。私が『健太を好き』なことに…。紀美は私より先に『健太を好き』なことに…。そして私は紀美が『健太を好き』なことに気付いたのはだいぶ後だったことに…。「だから由良相手にまっこ
唯 さん作 [146] -
もしこの恋が...
ある日紀美は私を呼び出した。紀美とはぬれぎぬをきせられてから、そしてライバルとなってから話していなかった。紀美は「前にぬれぎぬきせたこと謝ってなかったよね。あの時はゴメン!」と謝ってきた。私はどうして今頃謝ってるのか分らなかった。だから私は「何で今さら…あの時謝ってくれたらよかったやん!」少し涙がでそうになった。それでも必死にこらえた。あのせいで…私は人を信じれなくなった。信じてた友達は私を信じ
唯 さん作 [223] -
もしこの恋が...
こんなに深く…深く…貴方を好きになるなんて思わなかった。だから…私は一から全部やり直したい。だって思い出だけの貴方なんて嫌だよ…寂しいよ。逢いたい!今も愛してるよ…。私は健太と何の進展することなく、また一年…三年が過ぎた。中学3年になりクラスは別だった。健太とは2年までは同じクラスだった。クラスは離れたけど…私の楽しみは廊下で健太とすれ違うのが楽しみだった。中学に入ってから健太と私は一度も話した
唯 さん作 [178] -
もしこの恋が...
あれから一年が過ぎた。私と健太の関係は変わらなかった。劇の鑑賞日になった。席は決っていなかった。紀美は健太の隣りに座ろうとして、健太の横に並んだ。私はさりげなく健太と紀美の間に並び、座った。紀美はにらんだ。私は何食わぬ顔をして、最後に笑ってみせた。健太は椅子の腕おきに腕をおいていた。私は去年のことを思い出し、健太の腕の隣りに私の腕をソッとおいた。腕があたっていて健太の温もりが温かくて気持ち良かっ
唯 さん作 [251]