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オキシコンチン さんの投稿された作品が106件見つかりました。

 
  • 龍と狼16

    四.“アイアン“元CIA情報部員。柳田が冷戦時代末期にマークしていた、旧東独系商社の日米双方の活動情報を交換していた事から、徐々に関係を築くようになった。 その後、アイアンは南米局の担当となり、コロンビアで活動中に左派ゲリラの襲撃を受けて負傷、表向きはリタイアとなった。柳田は彼の本名も経歴も知らない。“アイアン”と言うコードネームだけしか知らない。しかし冷戦終了後、柳田が対旧ソ・東欧諜報機関の担
    武藤 岳 さん作 [455]
  • 龍と狼15

    「本当にもったいないよなぁ。あんたこそ、うちのエースだったのにな。冷戦末期の旧ソ連諜報員の日本での活動拠点の発見や、エルム聖道教が秘密裏にテログループ化していたのを最初に察知したのも、ヤツらが水道局を襲撃して赤痢菌を上水道にばら蒔こうとした計画を阻止したのもあんただもんな。それが、あんな事件で金に目が眩んだばっかりにな。」“もういい”柳田が手を上げ、そんな素振りをした。畠田は、素直に話を止め、会
    武藤 岳 さん作 [442]
  • 龍と狼14

    「あんな記事を書かれたら、今のご時世なら充分あり得る話だから、当然先方さんもNISの連中も大挙して動員するだろうし、大使館や領事館関係のクリーニングは徹底的にするだろう。当然、我々、公安調査庁も先方さんのマークの対象になる。」やっと畠田のトーンが落ち着いてきた。「いわゆるスパイ合戦だな。しかし、我々は元々は北を重点目的にしてきたし、今の政府の方針は、北も南も別々の敵として考えているから、はっきり
    武藤 岳 さん作 [446]
  • 龍と狼13

    柳田の無言の台詞は、畠田に伝わった。「何だよ?先輩?金に目が眩んだ先輩さんよ。」柳田は、それ以上は反抗的な表情にはならなかった。素直に説明を求めた。「すみませんでした。どうか、もう一度、ご説明をお願いします。」畠田は、少し優越感に浸った感じになった。「まったく、よろしく頼みますよ、柳田“君”。いいか、あんたは、もう干された人間なんだよ。拾ってやった私にもっと、忠節を尽くしてもらわないと困るんだよ
    武藤 岳 さん作 [457]
  • 龍と狼12

    畠田は柳田を薄暗い会議室に連れて行き、ドアを閉めた。「昨日の件だが・・・。」畠田が切り出した。「ホシノ自動車の件ですね?」柳田が間髪入れず返すと、一瞬、静かな間ができた。畠田は“なんのこっちゃ”と言わんばかりの顔をした。「ホシノ・・・!?じゃなくて、昨日電話した話の件だよ!メールしろって言ったらメールもしたじゃねぇかよ!読んだか?」“あっ”という顔をした途端、すかさず畠田の突っ込みが入った。「柳
    武藤 岳 さん作 [472]
  • 龍と狼11

    パンとコーヒーだけの簡単な朝食を済ませて、すぐに背広とネクタイを鷲掴みんで、柳田はマンションを出た。地下駐車場に止めてある黒いセダンに乗り込んで、エンジンをかけると、つけっぱなしのラジオからホシノ自動車会長射殺に関するニュースが飛び込んできた。業績はここ十年、大変好調で、売上高・計上利益共に今期も日本の大手上場企業No.1だとか、北米市場で、ビッグ3と呼ばれる自動車メーカーのうちの一社を買収する
    武藤 岳 さん作 [452]
  • 龍と狼10

    三.朝、ワイシャツとスラックス姿に着替えて、キッチンに入ると、中学生の息子の昇が先に朝食を済ませて新聞を広げていた。「おはよう。」先に声をかけたのは柳田の方だった。「おはよう。」新聞から目を離さず形ばかりの挨拶をする昇から新聞を取り上げて、一面記事に目をやると、昨日の銀座での喧騒の正体が大きな見出しとなって現れた。“ホシノ会長射殺される”ホシノ・・・ホシノ自動車、日本の自動車業界最大手であり、世
    武藤 岳 さん作 [585]
  • 龍と狼9

    歩道にせりだした席に着いて、辺りを見回した時、隣の席に座っている男が読んでいる新聞の一面が目に入った。“首相、韓国の仮想敵国想定を示唆”思わず、動きを止めて見入ってしまった瞬間、新聞を読んでいる男の携帯が鳴った。新聞の男と目が合い、すぐに視線を反らした。「はい、柳田です。」男がコーヒーをオーダーして、携帯を取り出す時に新聞の男の声が聞こえてきた。特に意識はしていなかったが、次に聞こえてきた言葉に
    武藤 岳 さん作 [549]
  • 龍と狼8

    馬鹿正直な自分にいつも呆れてしまう。祖母の言葉を常に聞いて生きてきた。『日本人殺害専門スナイパー』子供の頃から本気でなるつもりでいた。軍に入隊する時も、徴兵ではなく志願して入隊した。海兵隊に入隊したのも全ての理由はその為だった。ただ、事情が少し変わった時があった。イラクに派遣された時、初めて憎悪の連鎖が生み出す殺戮の恐怖を目の当たりにした。テロを心から憎んだ。憎しみは憎しみを呼び起こす事を実感し
    武藤 岳 さん作 [509]
  • 龍と狼7

    しかし、倒れてきた二人の男性の両のこめかみが何かに貫き抜かれたように貫通していて、そこから血しぶきが噴きあがると、何事かと集まり出した野次馬達は度肝をぬかれた。死骸を取り囲み騒然となっている光景眺めながら、対角線上にあるビルの屋上で男が何事もなかったように淡々とライフルを解体してバッグに収めていた。収納が終わると、男は出口に向かい、階段を急いで降り、下の階のホールでエレベーターが上がって来るのを
    武藤 岳 さん作 [588]
 
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