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オキシコンチン さんの投稿された作品が106件見つかりました。
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龍と狼78
「閣下、恐らく、セレモニー会場となる、サンフランシスコスタジアムを警護する米軍も、オオカミの配下だと考えられます。今は日韓の垣根を越えて、協力し合う時です。」「私にどうしろと言うのだ?」柳田は、頑なに見守るソンスンをチラッと見た。「現在、イージス艦一隻を含む、貴国の艦船数隻が米海軍との合同演習の為、サンフランシスコに寄港しているはずです。それらの艦船、及び、部隊に協力を求めたいのです。」「なんと
武藤 岳 さん作 [342] -
龍と狼77
ソンスンは、チャンホがCIAのスナイパーに射殺された事、空港への道を封鎖された事などを淡々と伝えた。その時、柳田が指でソンスンの肩を軽く突き、電話を自分に代わるように求めた。ソンスンが、柳田に携帯電話を渡すと、柳田は英語で話し始めた。「はじめまして、大統領閣下。あなたが大韓民国大統領だと言う事を信じて、お話をさせて頂きます。」「ええ、如何にも、私が大韓民国の大統領です。今は何も証明する物はないが
武藤 岳 さん作 [392] -
龍と狼76
「あんたは、誰か連絡ができる人間はいないのか?」ソンスンは急に質問をされ、困惑した。だがソンスンは、何かを決心した表情になり、質問に答えた。「大統領がいる」「大統領?何処の大統領だ?まさかアメリカの大統領って言うんじゃないだろうな?」柳田は、ソンスンを少し小馬鹿にした言い方をした。「違う。韓国の大統領だ。」柳田はソンスンの告白に、体が固まった。「ちょっ、ちょっと待ってくれ!あんた、イリーガル(非
武藤 岳 さん作 [348] -
龍と狼75
「では、後ほど」柳田が電話を終えると、ソンスンが凄い勢いで柳田に突っかかった。「あんた、一体何考えてんだ!もし、こいつが本当に親玉だったら、俺達全員、サンフランシスコなんかに着く前に消されるぞ!」「一か八かだよ。それに、ケビンはもう、昔のケビンじゃあない。」「私達を殺さないって事?」アイリーンも心配でたまらない感じだった。「ケビンが本当にオオカミのリーダーなら、もう個人の殺害なんかじゃ満足できな
武藤 岳 さん作 [366] -
龍と狼74
柳田は、悩んだ末に結論を出し、携帯電話を取り出した。「もしもし、柳田です。ケビン・スチュワート氏に繋いでください。」アイリーンが驚いて後ろに振り向いた。「ヤナギッ!?どういう事!?」しかし、柳田はアイリーンを無視して、ケビンと話し始めた。「ケビン・スチュワートさん、昨日は大変貴重なお時間を頂きありがとうございました。お忙しいところ、申し訳ありませんが、困った事がおきまして、ケビンさんの“お力”を
武藤 岳 さん作 [337] -
龍と狼73
「じゃあ、俺が“日本の総理大臣を狙ってる”と答えたら、どうするんだっ?」「どうもしない。俺は公安、そう、スパイだし、今はイリーガル(非正規職員)なわけだから、何もできない」柳田はあっさりと言った。ソンスンはその言葉にいよいよ興奮しだした。「あんたはバカか?イリーガルだろうと何だろうと、自国の総理や大統領が狙われていると知ったら、阻止して当然だろ?あんたは、何の為に、この仕事をしているんだ?」少し
武藤 岳 さん作 [340] -
龍と狼72
「あんた、俺と手を組まないか?」ソンスンに衝撃的な言葉がかけられた。日本人と手を組む・・・考えた事もなかった。そもそも、ソンスンの目的は、日本国の総理大臣、棟方肇の“暗殺”である。ソンスンは躊躇した。その躊躇ぶりを見て、柳田は言った。「あんた、NISの“イリーガル(非正規局員)”だろ?」ソンスンは、柳田を睨みつけた。「怖い顔するなよ。判るんだよ。そのくらいの事は。何故だか言ってやろうか?俺もイリ
武藤 岳 さん作 [329] -
龍と狼71
「ケビンが会長職に就任して以来、FBIは、度々CIAから妨害を受けるようになったわ。」柳田は流れ行く車窓に目をやり、アイリーンの話を聞いていた。「そして、今年になって、ペンタゴン(国防総省)長官がライアン・スチュワートに代わってから、ペンタゴンは、スチュワート家やSW&社に関する内偵をCIAに一本化したの。」「“ライアン・スチュワート”って、もしかして・・・?」「そうよ。スチュワート一族よ。ケビ
武藤 岳 さん作 [334] -
鮎
死に急ぐ人間(ひと)から見れば虚しくも命燃やした落ち鮎の群れ
宰明 さん作 [305] -
紅葉(もみじ)
大木の枝葉も紅葉(もみじ)に変わりゆくほのかに色づく我が心根も
宰明 さん作 [303]