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オキシコンチン さんの投稿された作品が106件見つかりました。
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銀秋刀魚
薄晴れの浮かぶ白雲に割り込まん煙香ばし銀秋刀魚
宰明 さん作 [290] -
龍と狼70
「陸軍か。」ソンスンの答えに柳田は確信した。「あんた、軍人さんだろ?正規のNISの人間じゃないだろ?さしずめ、NISにリクルートされた口じゃないのか?」ソンスンは、ギョッとして、柳田を見た。「初めに、歩き方を見て、おかしいなって思ったんだが、今の答えを聞いて、軍人だと確信したよ」ソンスンは、答えようにも、柳田がズバスバ話してくるので、話すタイミングを逸した。「軍人あがりでNISに来たって事は・・
武藤 岳 さん作 [364] -
龍と狼69
「公園近くまで来たら、CIA本部で見た覚えのある奴がいてね、““もしかしたら”って思って、こんなの用意しちゃったわよもちろん偽造だけど」アイリーンはそう言うとFBIの身分証を見せた。柳田はそれを手にすると、アイリーンに言った。「アイリーン、君は“元”FBIと言っていたけど、実は“現役”なんじゃないのか?」「違うわよ!“元”FBIよ」アイリーンは少し早口になっていた。「アイリーン、君は以前からケビ
武藤 岳 さん作 [316] -
恋心
白秋に 君を想うか恋心心の痛みも実りの秋か
宰明 さん作 [283] -
龍と狼68
ソンスンは間一髪、その場を離れる事に成功できたが、チャンホは蜂の巣のように銃撃され、その場で死んでいた。ソンスンと柳田はそれぞれ少し離れた所の茂みに隠れて、次の展開に備えた。その時、公園の出入口の方から、一台の銀色の高級車が突っ込んで来た。ホシノの“H”のエンブレムが輝く高級車が、真矢と鹿井が横たわる側に停まると、運転席の窓が開き、アイリーンが顔を出した。「ヤナギ!乗って!」アイリーンが柳田の隠
武藤 岳 さん作 [335] -
龍と狼67
その時、柳田とチャンホは、同じ異変に気付いた。『誰もいない!?』さっきまで、ジョギングや散歩をしていた人達などがいたはずなのに、今は誰一人として見当たらない。静けさだけが残った。柳田とソンスンは、それぞれのメンバーに小さい声で警告した。「やばい・・・。散れ!」パーン!五人がその場を一斉に離れようとした瞬間、乾いたライフルの発砲音が轟いた。公園の茂みに飛び込んだ柳田が振り返ると、鹿井がうつ伏せにな
武藤 岳 さん作 [309] -
龍と狼66
「いいや違う。あいつらは日本人だ。日本の公安・・・スパイだ」「日本人!?」ソンスンの目つきがきつくなった。やがて、両者が同じ場所に揃った。真矢とチャンホは睨みあいを続け、ソンスンは柳田の顔を不思議そうに見た。『何処かで見た事がある・・・』ソンスンが、携帯電話を取り出そうとしたその時、柳田がソンスン達二人に英語で話しかけた。「お宅ら、情報院の人間だろ?」「・・・」チャンホは無言だった。「我々は日本
武藤 岳 さん作 [322] -
龍と狼65
柳田達が公園に着くと、朝の散歩を楽しむ老夫婦や、ジョギングをしているカップルなど、皆、朝の爽やかな時間を満喫していた。そんな爽やかな空気から、少し浮いてしまっているスーツ姿の三人は、川辺のベンチに腰を掛けた。「遅いな。」柳田は腕時計を見た。約束の時間になっても、それらしき人間は現れなかった。そんな時、柳田達が来た方向と逆の方向から、二人のスーツ姿の男が近づいて来た。一人は眼鏡を掛けて、インテリジ
武藤 岳 さん作 [478] -
龍と狼64
夜、宿泊先のホテルで柳田は、真矢達と合流した。ホテル一階の奥にある、レストランで柳田達三人は遅い食事を摂っていた。決して美味いとは言えないステーキを頬張りながら、鹿井が切り出した。「柳田さん」「どうした?」「いや、実は先ほどCIAの人間から、ニホンオオカミの情報を知る人間を見つけたので、明日の朝、待ち合わせをして一緒に会いに行かないか?と連絡があったんですがね。」柳田は少し驚いて、ステーキ肉から
武藤 岳 さん作 [385] -
龍と狼63
柳田が見た軍用ヘリコプターの尾翼には、星のマークがプリントされていた。『米軍機だ。』機種は遠くて判り辛いが、形状からするとAH-64攻撃型ヘリコプター・アパッチに見える。爆音が近付いたと思うと、柳田達の頭上を五機の同型ヘリコプターが、僚友機が停まっている農地へ高速で飛行していった。柳田は、新しい疑問を抱くようになった。スチュワート家は、莫大な資産家だ。政府に対してもかなりの発言権を持っている。こ
武藤 岳 さん作 [378]