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重ね着 さんの投稿された作品が5件見つかりました。
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サイン〜第一章〜?
その後のことはあまり覚えていない。試合は9対2で敗けたらしい。残りの藤村の打席はすべて四球だった。試合後、オレと昇は悔しさのあまりベンチを動けずにいた。すると突然昇が喋りだした「ゴんな…グやジイの初べて…ダ」昇は泣いていて上手く喋れていない。オレもそんな昇を見て涙を堪え切れないでいた。昇は溢れる涙を必死に堪えながら続けた。「ぼグ…ダにも…ビっヂゃんの…力に…なれダか…っダ…」(オレの力になれなか
重ね着 さん作 [455] -
サイン〜第一章〜?
初回は3人で抑えた。裏の攻撃、相手のエラーと四球でたまったランナーをオレと昇の連打で返し先制した。2回表、藤村との初対決。投球練習を終え、昇が守備に声をかけ座る。藤村の素振りを見た感じだと、良いスイングはしているが他のバッターとさほど違いはなかった。藤村が打席に入り、構えた瞬間だった。(!!打たれる…)初めての感覚だった。懐の大きな構え、殺気漂う目つき。何より自信がみなぎっていた。昇も同じものを
重ね着 さん作 [443] -
サイン〜第一章〜?
「でも、ついにこの日が来たんじゃな!やっと藤村くんと戦える日が」「あぁ…」藤村誠(ふじむらまこと)。コイツと初めて出会ったのは小学6年生の夏だった。6年生にもなると何度か大会で優勝もし、オレらバッテリーの名前はそこそこ知れ渡っていた。どこかそういった余裕もあったのかもしれない。その日もいつものように大会の決勝まで進んでいた。「みっちゃんあと1コで優勝じゃ!今日調子ええけんいけるで!」「任せ!完封
重ね着 さん作 [453] -
サイン〜第一章〜?
そんなオレらも小学生になり、小学4年の時地元の少年野球チームに入った。最初はつまらないボール拾いだのをさせられていたが、肩の強かったオレは監督にすぐ目をつけられ、ピッチャーをしてみろと言われた。初めてのピッチャー、初めてのマウンド。みんなが見つめる中、オレは腕を振りかぶり思い切り腕を振りぬいた。ガツッ!!その球はみんなが思っていたよりも速く、キャッチャーは捕ることができなかった。その後何回投げて
重ね着 さん作 [449] -
サイン〜第一章〜?
…バシッ!…バシッ!「みっちゃん、試合明日なんじゃしそろそろあがろうや」「よっしゃ!じゃあラスト真っすぐ、藤村の膝元!」昇は体を縮めて左打者の内角低めいっぱいにミットを構える。シュッ…バシィッ!!「オッケー!ナイスボール!セカンドゴロじゃわ」「バカ野郎!今のは空振り三振だろ」オレの名前は本山道一(もとやまみちひと)。一応この瀬田中学ではエースだ。親が言うには赤ん坊の頃から野球のボールでばかり遊ん
重ね着 さん作 [498]
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