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スカーレット さんの投稿された作品が18件見つかりました。
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闇の中
闇の中にいると不思議だ私という輪郭は消え去り空間と解け合いただ私の心だけになってしまう闇よ昼の明るさが私に疲れをもたらしたらお前が静寂と共に現れ、私を包んでおくれそして、あの無言の子守歌を歌っておくれ闇よお前なくしてどうして昼の美しさがわかるだろうお前のもたらす安息なくしてどうして人生の喜び、そして悲しみを知れよう闇よ人はお前を恐れるけれどそれはお前の美しさが安堵の寝息のなかにあるからお前の無限
スカーレット さん作 [112] -
CRYING BABY
あなたから別れの電話がかかってきたのはもう1ヵ月以上も前のこと私なら、大丈夫彼女とお幸せにそう言って私が次にしたことはウィスキーを生のままながしこんでベッドに倒れこむようしにて、まるで小さな子供のように朝まで泣いたことベイビー、だって煩わしい女だって思われたくないものついこの間、あなたが彼女と歩いてるのを見かけたわ私はなんともないふりして、あなた達をからかったけどあの後家に帰り部屋の明かりを全部
スカーレット さん作 [120] -
真夜中・死の誘惑
真夜中、すべてが寝静まった後、私は一人ベッドに横たわり甘美な誘惑の声を聞くおいで、おいで、私はお前の全ての苦しみの鎖をひきちぎってあげようお前を捕らえる全てのものからお前を解放し、安息をもたらしてやろういいえ、いかないわ強がりはよせ、お前はほんとうはうんざりしているじゃないか、生きることに死は私の疲れ切った心をそっとなでる泣いているのだね?生きる意味がわからずさぁ、こちらへ意味や意義に悩まされな
スカーレット さん作 [108] -
ファニーベイビー?
「待ってよ、岡田さん!」振りかえるとポールが追いかけてくるのが見えた。私はそれを無視して歩きだした。しかし、すぐ追いつかれてしまった。「悪かったよ、その…君を笑い者にするつもりはなかったんだ。」「もう、いいです。どいてください。」「どいたら君は家にかえるんだろう?」「当たり前でしょ?私が帰るのになにか文句あるの?」「コートも着ずに?」ポールはそういって私のコートを差し出した。私はひったくるように
スカーレット さん作 [148] -
ファニーベイビー?
「現代のクイーンズイングリッシュって何よ?」「えぇ?そうだねぇ…例えばほら…。」ポールは憎らしいくらいハンサムな顔を私にむけた。「例えば、そう、……ビートルズとかね。」一同大爆笑。インテリ気取りは自分の膝をバンバン叩いて大笑い。バーバリーも上品にしようとつとめているけど、顔をひどく歪ませて笑っている。私は侮辱されたと思い、顔が真っ赤になるのを感じた。あぁ、もう、なにもかもくそったれだわ!「私、帰
スカーレット さん作 [112] -
ファニーベイビー?
「あなた、シェークスピアぐらい知ってるでしょう?」バーバリーが信じられないという様子で言った。「もちろんよ。」私はようやく、死にかけのじいさん先生が、ぼそぼそと消え入りそうな声で、シェークスピアについて講義したのを思い出していた。「でも、あんなカビのはえた英語の時代劇なんて、正直ゴメンこうむりたいわ。」一同沈黙。「ねぇ、…」マリークワントがまるで未開の人間に話し掛けるように言った。「あなた大学で
スカーレット さん作 [112] -
ファニーベイビー?
「まぁ、優しいのね、沼田君って。」マリークワントがすかさずお世辞を言う。「いや〜女の子にお金ださせるなんて、まともな男じゃないよ!シャイロックなら別だけどね。」「う〜ん、頭がいい人はいうことが違うのね。」この時私はそうとうお酒が回ってた。シャイロック?シャイロックって何よ?もしかしてシャーロックのこと?私は何を隠そう、大学では英文学専攻で、シャーロックホームズの大ファンなのだ。【名探偵コナン】の
スカーレット さん作 [141] -
ファニーベイビー?
「とくに明宮君って、どこかのホテルチェーン社長の息子らしいわよ。しかも、彼とびっきりハンサムだし♪」バーバリーは私が敵にならないのに安心してか、興奮してまくしたてた。あぁ、私の8時間にわたる苦労がバーバリーやマリークワントの引き立て役なんて…。神様のばか…。あぁ、もぉ帰りたい!でもせっかくお金払うんだし、うんと食べてやる!開き直ってばくばくと唐揚げを食い、お酒を気分が良くなるまでうんと飲んだ。「
スカーレット さん作 [98] -
ファニーベイビー?
「ねぇ、あなた誰にする?」いきなりバーバリーのニットワンピを着た女が尋ねてきた。「へ?私?あ―…まだ…決めてないけど…。」私は高圧的な態度のバーバリーにおどおどしながら答えた。「ふ〜ん。私はもぅ絶対明宮(あきみや)君!彼が吉原君の代わりに来るって聞いたとき、もぉ気絶しそうだったわ!ユミホは誰にするの?」明宮君とはポールのことだ。「ん〜私は沼田君かなぁ」マリークワントを着た女はマスカラを塗りなおし
スカーレット さん作 [106] -
ファニーベイビー?
5時!大丈夫間に合う!お気に入りのプライベートレーベルの白のロングコートを着て、いざ出陣じゃあ〜!駅でバックも何も持ってないことに気付き、猛スピードでとりに帰る。あぁ…遅れる。あぁ、なんてこと!!来た後、しまった!と思った。だって女の子はみんなバーバリーの服とか、マリークワントの最新流行の服を着ていた。去年のバーゲンの服を着てるのは私くらいなもの…。男の方はなんだかいいとこのお坊っちゃんって感じ
スカーレット さん作 [102]
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