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もか さんの投稿された作品が177件見つかりました。
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暖かい場所 …夜蝶…
歓楽街を羽ばたく私は夜の蝶。派手な羽を翻し甘い蜜に手を伸す。それが私を捕らえる罠だとしても私は貪欲に食らいつくの。いつからか痛みは感じなくなった。心も体も夜の黒に染められて女を売った私は太陽の下では生きられない。泣いた夜もあったわ…。でも、あれはもう遠いおとぎ話。綺麗事だけじゃ世の中上手く進めないの。金持ち達の欲望は黄金の束に変ってく闇に飲まれた女はこの世界から消えていく此処はそういう所。私は此
レオン さん作 [422] -
暖かい場所 …此処へ…
この距離が二人の愛を邪魔するのなら俺はお前の元へ今すぐ飛んで行く強がりな君が大丈夫と微笑むから俺はタイミング逃して言葉を飲み込んだ二人を繋ぐのは電波に乗ったこの声とあの頃と何も変らない想い。心配すんな愛してるぜお前だけどんな時も思い浮ぶのはお前だけそれでもこの距離がお前を涙させるのなら此所へ来たらいい。気が済むまでいたらいい。一緒に暮らせばいい。
レオン さん作 [390] -
暖かい場所 …繋ぐモノ…
どうしようもなく苛ついた。腹の底から込上げる怒りはやがて涙に変って流れた。私がここまで苛ついているのは生理痛で腰が痛いからではなくお気に入りのワンピースにコーヒーをこぼしたからでもなくこいつが浮気していたから…。どうしてだろう…今目の前で動揺しているこいつより浮気相手に腹が立つ。どうしてだろう…今すぐに張り手でも食らわしてサヨナラと言ってやりたいのにこんな男がどうしようもなく好きだ。こぼれたコ
レオン さん作 [401] -
食欲
私は数年前に、事故で視力を失った。当初の私は、酷く荒れていた。何も見えない世界が無意味に思えて、何度となく自殺を図った。光に見放された暗闇の世界。そんな世界から私を救ってくれたのは、一人の男だった。その男は、私が必要とすればいつでも側に居てくれた。私がどんなにワガママを言っても優しく「うん、うん」と聞いてくれた。どんな姿かは見えないけど、優しさが溢れている人だということは分かった。ある日、男が
レオン さん作 [897] -
呪毛様 ジュモウサマ ?
それから数ヶ月して、伸一君が退院した。あれからというもの、伸一君は外で遊ばなくなり、姿を見る事は無くなった。ある日、学校の帰り道で伸一君が一人外で遊んでいるのを見かけた。俺が「久しぶり」と声をかけると嬉しそうに笑ったが、その目にはサングラスがかけられていた。子供だった俺は何も考えずに「目どうなった?」と聞いた。すると伸一君はしばらく黙ってこう言った「お母さんに怒られるから普段は外さないんだけど
レオン さん作 [561] -
呪毛様 ジュモウサマ ?
俺は祟りなんて信じちゃないが、あれは祟りとしか言い様がない。小さい頃、外へ遊びに行く前に必ず体へ塩を振掛けられた。塩を振らずに出掛けると、酷く怒られたものだ。厄除けとして、俺の住んでいる地域で代々受継がれてきた習慣だった。それと、子供が悪さをすると大人達は「呪毛様とこ連れてくぞ」とよく脅した。子供はその言葉を聞くとエラく怖がった。何故なら、この地域に伝わる"唄"をみんな聞かされて育ったからだ。♪
レオン さん作 [590] -
眼 ?
その夜夢を見た。両親が天井からぶら下がってユラユラと揺れている。あの時の光景…。私はあの時と同じ様に、しばらく眺めてから母親の真っ赤な涙を拭う。「泣かないで…。」そう言った後、母親の顔から手を放すと…今まで白目だった目がギロッと私を見た。うぅぅっ ぐふっっうっ母親は口から真っ赤な血を吐くと激しく手足をばたつかせた。父親は白目のまま動く気配はないが、何故か腹から大量の血が滴っているのに、初めて気
レオン さん作 [482] -
暖かい場所 …隙間…
雨の日ドライブに誘われた。覚悟は出来ているんだ。久しぶりの助手席は君とあまりにも近過ぎる。一言も発しないまま君はハンドルを握る。何を考えているのかその目に何を映しているのか全てが分からない。私達は冷たい雨よりも冷えきっていた…。しばらく走って車を停めると君はタバコに火をつけた。私はBGMを聞きながら遠くを眺めた。「別れよう」君からの言葉に私はYESと答えるしかなかった。もう、どうにも出来ない隙間
レオン さん作 [476] -
暖かい場所 …僕…
真弥さん、泣かないで…。僕がいつも側にいます。小さな白い手をそっと撫でる。涙をいっぱい流した頬にそっとキスをする。「ありがとう。りょう君。」真弥さんはきゃしゃな体で僕をギュッと抱締めた。僕はこの上ないくらい幸せだった。真弥さんの匂いが好きで真弥さんの温もりが好きで全てが好きだ…。今だけは僕だけの真弥さんだから…。今二人だけのこの時間が幸せ過ぎて怖いくらいだった…。もう少し僕が大人だったら。真弥
レオン さん作 [432] -
365 No10
何とかワンクール目の抗ガン剤治療を乗り越えた。「よく頑張ったね」普通病棟に戻るとおっさんが私に小さなクマのヌイグルミをくれた。子供じゃねぇ〜よ。頭を掻こうと手をやると毛がもうほぼない事が分かった。ふざけんな。ムカつく。母親がウィッグやニット帽を買ってきた。こんなの…その夜泣いた。入院して初めて泣いた。次の日私はピンク色のニット帽を被り看護婦に車椅子を押され病棟の広間へ向った。別に用事もない
レオン さん作 [445]