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KSKくま さんの投稿された作品が27件見つかりました。
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肌とねこ14
私は結局、打つ手を考えあぐね、何もできないままでいた。かれこれ3週間、今関との関係は一切進展しなかった。例のウジウジ、考える癖が出たのだ。毎日迎えに来る今関を侮蔑の目で見ながら、それを甘受し続けた。もちろん奴とは話さない。帰り道で話し掛けられても全く返答しなかった。しかし、甘受する一方、私の心中は穏やかでなかった。数メートル後ろの今関がどんな顔をしているかは知らないが、内心『許してもらえた! 』
KSKくま さん作 [308] -
肌とねこ13
復讐劇を始める前に、今関の出方を種々の方法で確める。計画その1金銭的圧迫会社帰りに高価な品物を購入させる。百万円という大金を捻出した後に、更なる追い討ちをかける。とは言うものの、一気にまくし立てるのも良くないので、十万円程度の買い物をすることにした。何も言わなくても、今関は社外で待っていた。その態度は二人の間に何も起こらなかったが如く。反対に、私は苛ついたのと同時にあの記憶がフラッシュバックした
KSKくま さん作 [335] -
肌とねこ12
今関は土下座したままかれこれ10分はそのままだった。対する私は無言で考えていた。口止め料の100万円。そのお金は本当に他意がないのか。謝っている相手はレイプ魔。単純に謝罪を謝罪として受け取るべきではないのかもしれない。お金を渡して今後は和姦という形でセックスさせてくれ・・・とか、お金を渡して反応を見ながら暴行する・・・とか。考えが煮詰まらない状態で今関を見ると、疲れてきたのか、両腕が震えていた。
KSKくま さん作 [347] -
肌とねこ11
今関は私を前に歩かせ、すぐ後ろから付いてきた。嫌悪感は消えなかったが、とりあえず震えは止まっていた。しかし、羽交い締めにしようとすれば、難なく捕まえられる距離。気は抜けなかった。通行人と擦れ違う度にアイコンタクトを取ろうとしても、相手は目を反らせて行ってしまう。四十オヤジと若者の組み合わせは凝視出来ないオーラを放つらしい。それとも今関と私が最も妖しい関係なのが感じられるのだろうか?どちらにしても
KSKくま さん作 [355] -
肌とねこ10
私は変態じみた男か変態にしか好かれないのだろうか?悲しくて言葉にならない。月曜に藤堂を見ながら思った。今考えてみると、この男がもう少しマトモなら今関に近寄られることもなかった。あのハゲ男のどこが良かったのだろう?心を許したのにはいくらか理由もあるはず。紳士的な態度?結局、戦略的なスケベだっただけ。一回りの歳の差?何より四十代が性処理に困るはず。結論は私がご都合主義に走ったということ。警戒して然る
KSKくま さん作 [341] -
肌とねこ9
結論から言えば、やっぱり私はバカだった。土曜日の昼にレイプされた。昼間ならストーカーも出ないだろう、今関さんを買い物で呼び出すわけにもいかない。まだ酒気は残っていたけど、天気が良かったこともあって、一人で食材を買いに行った。そこまでは良かった。帰ってきて、玄関の扉を開けるなり、後ろから羽交い締めにされた。声は出なかった。情けないが、仕方ないとも思う。半分パニックだった。でも、本当に怖かったのは相
KSKくま さん作 [360] -
肌とねこ8
もやもやした気持ちも眠れば、そこそこに落ち着いた。寝付きが悪かったのは言うまでもなかったけど。金曜日はそれでも憂うつだった。今の状態では飲みに誘われても行けない。誘われても断るのが常だが、今は殊更に騒ぎたい気分だった。それも無理だ。今関さんが待ってる。閉塞感のせいでストーカー被害のホームページをはしごした。それも途中で例の先輩に見つかって怒られた。どうしょうもなく、仕事も手につかなかった。退社時
KSKくま さん作 [347] -
肌とねこ7
今関さんの隣をとぼとぼと歩き、一言、二言会話をしただけでマンションのロビーに到着した。押し黙った今関さんの気迫に圧された部分が大きかった。ロビーに入って正面のガラスが閉まったところで今関さんは指をさした。その先には、黒いジャケットを着た男が走って行く姿が見えた。背格好からいうと例のストーカーだ。私は小さく「あっ」と漏らしたキリで、それ以上言葉にならなかった。「三百メートルくらい前から付いてきてた
KSKくま さん作 [314] -
肌とねこ6
今関さんも男だ。当然下心もあるはずだ。彼のことを大して知っているわけではないし、気を使う部分も大いにある。でも・・・でも!藤堂よりはマシだ。よく知らない男性の方が知ってる男性よりもマシだという論法は、他人が聞けばあり得ないことだと思う。でも!もう藤堂は嫌だ。バカだと言われても良い。「あなたはバカなの?」話のいきさつ上、先輩に報告すると、実際に言われた。「その人が大丈夫だという保証があるわけ?」「
KSKくま さん作 [325] -
肌とねこ5
予想通り藤堂は三日目に口説いてきた。こうなると自意識過剰もあながち妄想の類いではなくなってくる。「お茶くらい出してくれても良いだろ?もう寒い季節になってきたし・・・」額に脂汗を乗せて言うことじゃない!何もお礼らしいことをしていないこちらの弱味につけこみ、なし崩しを狙うゲス野郎。「ごめんね〜、本当に。今うち何もないんだ〜。引っ越したばかりだから・・・」「だったら話でもしようよ。帰っても俺暇だし」知
KSKくま さん作 [277]