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kuniichi さんの投稿された作品が3件見つかりました。

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  • 「君もおいでよ」

    「君もおいでよ」 僕は寒気すら感じた。 少女の顔にはうっすらと微笑が浮かんでいる。学校では見たことのない表情だ。思わず後退る。その踵が何かにつまづいた。少し弾力のあるそれを、反射的に振り返ろうとした首に警鐘が鳴り響く。 こんな暗い夜道でこの娘は何をしているのか?分からない。分からないが、普通でないことは明らかだ。 その少女は立ちすくむ僕へと一歩踏み出してきた。右手でそっと僕の左手を握る。
    kuniichi さん作 [875]
  • 「君もおいでよ」

    「君もおいでよ」 誰よりも聞き慣れたはずのその声は、しかし全く見ず知らずの人間のようにも聞こえ、僕は少しだけ身震いし、その連動のように小刻みに首を横に振った。 これから世界は崩壊してゆく。知ってしまった僕は、それでもただ成り行きに身を任すことしかできないだろう。去ってゆく彼の後ろ姿を眺めながらぼんやりとそんなことを考えていた。 あれからたった5年で世界は凄まじいまでの変貌を遂げた。巨大地震や
    kuniichi さん作 [590]
  • 君もおいでよ

    「君もおいでよ」 その声は今でも鮮明に思い出せる。蝉と自分の泣き声で満たされていた世界に不意に差し込んできた木漏れ日のような声。 君とは僕が新しい幼稚園に馴染めず泣いていたときからの付き合いだっけ。まぁもちろん男女の付き合いってイミじゃない。せいぜい友達以上恋人未満。「私高校卒業したら東京行くつもり」 楽しげに言う君に、僕はきちんと微笑むことができていただろうか。「ちゃんと見送りに来てよね
    KUNIICHI さん作 [429]
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