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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。
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奈央と出会えたから。<298>
『もちろん、成沢も来いよ。どうせなら2人まとめて京谷に、た〜っぷり可愛がってもらわないとねぇ。お2人さんっっ♪』成沢さんは、青山さんの青ざめた表情を見て不安になったのか、ガタガタ小刻みに震えていた。青山さんも、成沢さんも、さっきまでの威勢の良さは一体どこへ行ったんだろう。きっと、このヒト達も、本当は弱い人間なのかもしれないと思った。そして、こんなにも、この2人を怖がらせる人――京谷さんて一体、ど
麻呂 さん作 [556] -
奈央と出会えたから。<297>
さっきまでは、あれほど強気だった青山さんが、今は何かに怯えているかの様にさえ思えた。成沢さんは、そんな青山さんの姿を見て、どう思ったのかな。きっと、見たくなかったろうなって思う。だって、自分が尊敬し、信頼していた番長の、情けない姿なんてさ‥‥‥。♪ ♪ ♪ ♪ ♪〜♪そのトキ、ミズホさんの携帯が鳴り響いた。『はい。もしもし。あっ、聖人?!うん。オッケ。今行くよっっ!!』どうやら、電話の相手は聖人
麻呂 さん作 [553] -
奈央と出会えたから。<296>
『今頃気付いた?!そうよ。さっきあたしが録音したICレコーダーは、もう既に聖人によって、京谷の手元に届いている筈よ。』『そ‥そんな‥‥‥。』青山さんは、今にも泣き出しそうな顔で、そう一言漏らした。『何をそんなに動揺してるの?!あんたは京谷のコト、飽きたんじゃないの?!ただのボディガードとして強い男を側に置いておきたいだけなんじゃなかったの?!だったらいいじゃん?!京谷に、あんたが“クサ”の栽培や
麻呂 さん作 [589] -
奈央と出会えたから。<295>
信じられなかった――目の前にいるヒトが、本当にミズホさんだなんて――少なくとも、あたしの知ってるミズホさんは、こんな乱暴な言葉を使ったりは、しないから――『ちょっと待ってくださいよ山下先輩。いつ、龍二に“クサ”の話をしたんですか。あたし、龍二にだけは、絶対知られない様にしてたのに‥‥‥。』『いつ???今だよ。たった今。あんたが奈央と秋田谷をここに連れて来るトキ、あたしはこっそり後ろからつけてたん
麻呂 さん作 [570] -
奈央と出会えたから。<294>〜訂正版〜
成沢さんは、だまって俯きながらミズホさんの話を聞いていた。そして、青山さんは、ゆっくり立ち上がり、ミズホさんの方に向き直った。『あ‥あの‥‥ミズホ先輩。“クサ”の話は、もしかして龍二の耳に入ってます‥‥?!』『あぁ。もちろん。京谷には事の一部始終を報告させてもらったわよ。“魔羅威夜”の京谷龍二が、ドラッグ嫌いだってのは有名な話だから、あたしも、もちろん知ってたケド、別に問題ないだろ?!あんたは、
麻呂 さん作 [538] -
奈央と出会えたから。<293>
そ‥そんな筈‥‥ないよね?!あたしってば、ヤバイかも‥‥‥。遂にミズホさんの幻まで見えてきちゃった。『や‥山下先輩っっ!!お、お久しぶりですっっ!!』背後から腕を鷲掴みにされたまま、青山さんが、しどろもどろにミズホさんに挨拶をした。『“お久しぶり”じゃねぇよっっ!!青山てめぇ、あたしのダチに何しやがるんだよっっ?!』ギリギリギリギリ――背後から掴まれた青山さんの腕には、更に力が加えられた。『い、
麻呂 さん作 [538] -
奈央と出会えたから。<292>
その時だった――『やめてよっっ!!奈央に何すんのっっ!!』ドンッッ――ユカが体当たりで青山さんを突き飛ばしたんだ。突き飛ばされた青山さんは、一瞬、よろめいたかと思ったケド、直ぐに体勢を整え、また、あたしに向かって来た。『秋田谷ァ?!よくも邪魔したな?!次はてめぇだからな?!木下早く手ェ出せよ?!』あぁ‥‥もうダメ‥‥‥。や‥やられるっっ!!あたしは、目を瞑って歯を食いしばった――『そのへんにしと
麻呂 さん作 [721] -
奈央と出会えたから。<291>
えっ?!どういうコト?!不意に発せられたユカのその一言で、あたしの不安なキモチは益々強まり、さらに、恐怖心さえも湧いてきた。『あぁ?!何か言ったかてめぇっっ?!』それに、成沢さんの怖気づいた態度に腹を立てていた青山さんを、今度はユカが、火に油を注ぐかの様な言葉でキレさせてしまったから。『先輩。奈央とあたしは犯罪者になるつもりは、ありませんから。』犯罪者?!な‥なんで犯罪者なの?!さっきから“クサ
麻呂 さん作 [620] -
奈央と出会えたから。<290>
『何言ってんだよ。転校して来たばっかの分際で、“クサ”の栽培の話をあたしに持ち掛けて来たのはあんたでしょ?!今さら怖気づいてんじゃねぇよ。』青山さんの一言に、さすがの成沢さんもだまってしまった。青山さんと成沢さんの話している“クサ”とか、“観葉植物”って一体何のコトだろう。あたしは、これから先に、何かただならぬ出来事が起こるのではないかという、言葉では言い表すコトの出来ない不安な気持ちに駆られた
麻呂 さん作 [624] -
奈央と出会えたから。<289>
『木下さん。あたしの忠告を無視して、聖人先輩と随分と仲良くしているみたいね?!大人しそうな顔して、いい度胸してんじゃん?!あたしをナメてんの?!』青山さんは、煙草の煙を深く吸い込んだかと思うと、その息を、至近距離からあたしの顔に吹きかけた。『ゲホッ‥ゲホッ‥‥ゲホッ‥‥‥。』思わずむせ返った。『あっはっはっは。期待どおりのリアクションしてくれるわねぇ?!木下さん。』むせ返るあたしを見て、あざ笑い
麻呂 さん作 [531]