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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。

 
  • 奈央と出会えたから。<268>

    『奈央っっ!!何とか言ってよ!!何されたのよ!!青山に!!本当にもう!!聖人は電話に出ないし、奈央は、黙りこくるしっっ。もう‥‥一体何があったってのよ!!』ユカは涙目になりながら、あたしにそう言った。そして――ユカの目から、キラッと光るものが見えたトキ、あたしは、自分の浅はかさに、酷く腹が立った。あたしって、どこまで性格がひねくれているんだろう。どこまで、人を疑えば気が済むんだろう。ユカとは――
    麻呂 さん作 [507]
  • 奈央と出会えたから。<267>

    夕暮れどきの、この公園に来ると、去年の夏休みを思い出す――そう――この公園は、聖人との思い出がいっぱい詰まった場所だから――あたしは、ブランコに腰掛けた。じわっっ――また、涙腺がゆるみだす。『ふぇっ‥‥えっえっ‥うあぁぁ‥‥。』誰もいない公園で――あたしは声を出して泣いた。腫れた目が、更に腫れるのは分かってたケド、泣かずには、いられなかった。何て言葉で表現していいのか分からないほど、胸の中から込
    麻呂 さん作 [561]
  • 奈央と出会えたから。<266>

    それをイイコトに、青山さんの言葉は、ますますエスカレートしていった。『あんたさぁ、マジで相手されてると思ってんの?!ばかじゃね?!あんたみたいなダサイ女、北岡先輩がマジで相手してるようなら笑えるわ。所詮は遊びよね。ア・ソ・ビ。北岡先輩には、あんたじゃ釣り合わねぇんだよっっ。とっとと消えなっっバーカ。少しは身の程を知れよ?!鏡見たコトあんのかよ?!てめぇ見てっと、うぜぇーんだよ。吐き気がするわ。忠
    麻呂 さん作 [513]
  • 奈央と出会えたから。<265>

    『着いたわよ。』連れて来られた場所は、図書室だった。『あ‥の‥‥此処って?!図書室ですけど‥‥‥。』不安な気持ちを抑えながら、おそるおそる尋ねた。『しっっ!!静かにしてっっ。ほら‥‥此処から見てみな。』青山さんは、あたしを図書室の本棚の陰に引き寄せた。『あ‥‥‥。』言われるがままに、本棚の陰から前方を見ると、視線の先に見えたのは、あまりにも信じがたい光景だった。そこには聖人が立っていて、向かい合
    麻呂 さん作 [494]
  • 奈央と出会えたから。<264>

    だけど‥‥“番長”は、今年卒業した筈だから、現在は青山さんが“番長”ってコトよね。前の“番長”ってのが、いわゆる“裏番”みたいな感じで、表向きはマジメにしてるから、生活指導の先生に目をつけられるコトも無かった筈だし。その存在自体、あたし達に知られるコトも無かったという、まさしく、カンペキな“裏番”と呼ぶに相応しいヒトだった。もしかしたら、“番長”というのは、元々存在しなかったのでは‥‥という噂さ
    麻呂 さん作 [525]
  • 奈央と出会えたから。<263>

    青山さんが何であたしに‥‥?!“青山サオリ”は2年のトキから、この学校の副番だった。かなり明るめに染めた、ストレートのロングヘアー。噂では、無免の原チャリで、族のアタマの追っかけをやってたりもする、かなりミーハーなヒトらしい。あたしも、直接話したのは、今日が初めてのコトだった。『トモダチは来なくていいよ。木下さんだけ、あたしに付いてきて。』青山さんは、そう言うと、あたしの腕を強引に引っ張った。ユ
    麻呂 さん作 [538]
  • 奈央と出会えたから。<262>

    * * * * * *そんな、ある日の放課後――掃除当番のあたしを待っていてくれたユカと、いつもの様に一緒に帰る筈だった。『ユカ待たせてごめんね〜。帰ろっか。』『別に、待つのはいいよ。お互い様じゃん。それよかさぁ、奈央。聖人とケンカでもしたの?!』突然聞かれたユカの言葉に、少しだけ動揺してしまったのは何故だろう。『え〜?!何で?!別にケンカしてる訳じゃないよ。』『それならいいけどさ。何かあたしと
    麻呂 さん作 [579]
  • 奈央と出会えたから。<261>

    それから、あたし達は、また元の仲良しに戻るコトが出来たんだ。“親友”と呼べる様になるには、まだ少し、時間がかかりそうだケド、勇気を出してユカに自分の思いを伝えたコトは、決して無駄になるコトは無く――『奈央ぉ。先週、駅前に出来たスウィーツの店寄ってかない?!』『うんっっ!!行く行くっっ!!あたしも行ってみたかったんだよね!!』ユカは、中1の初めの頃のユカに、すっかり戻っていたし、勿論、それはあたし
    麻呂 さん作 [521]
  • 奈央と出会えたから。<260>

    『うんっっ。あたしこそ‥‥ごめんねっっ。』差し伸べた手のひらを、ユカは、ゆっくりと握り返してくれた。――仲直りの握手かな――そして――ユカとあたしのやりとりを、さっきからずっと側で見守っていてくれたヒトがいる――『秋田谷。また2年間よろしく‥‥な?!』あなたのその一言で――全てが変われる――そんな気がしたのは――決して――あたしだけではなかったんだ――『こちらこそ。よろしく!!それから‥‥――』
    麻呂 さん作 [512]
  • 奈央と出会えたから。<259>

    『ユカッッ!!』帰る支度をして、今、椅子から立ち上がりかけたユカに、あたしは、声を振り絞った。緊張して、震えそうになる声を、気付かれない様に頑張った。『奈央?!』キョトンとして、あたしの顔を見るユカ。『ユカ‥‥あのさ‥‥‥。』『うん。』『ひとりで帰るの?!』『そうだけど?!』『そ、そっか。』『うん。奈央は?!聖人と一緒に帰るんでしょ?!』『え?!うん。』違う‥‥。そうじゃないっっ。こんなコト、言
    麻呂 さん作 [495]
 
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