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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。

 
  • チンゲンサイ。<51>

    何と言う事だ。まさしく、この親にしてこの子あり。これでは話し合いにもならない。一方的に電話を切られ、俺は仕方なく受話器を置いた。『あなた。こうなる事は、初めから想定していたじゃありませんか。だけど、どんな事があっても、私達は親として、ユウを守って行きましょうって、昨日二人で話し合ったばかりですよ。相手の親に電話する前に、少し案を考えましょうよ。』ユキエの言う事はもっともだと思った。今の俺は、少し冷
    麻呂さん作 [404]
  • チンゲンサイ。<50>

    『ユキエ。ユウの連絡網を見せてくれ。』ユウは、俺がユキエにそう言うと、次の行動が読めたのか、真っ先にそれを阻止しようとした。『オヤジ。まさか秋場と金田の家に電話しようとしてるんじゃないだろうな?だったらやめてくれよな。あの二人は学年でも喧嘩が強い奴らなんだ。明日また、ボコボコ にされちゃうよ。』ユウの傷の手当てをするユキエの表情も暗かった。『ユウ。昨日、お母さんがクラス全員の前で余計な事を言ったか
    麻呂さん作 [386]
  • チンゲンサイ。<49>

    翌日、学校から帰って来たユウが俺とユキエの前で見せたのは、ボロボロになった制服に身を包み、先日作った傷よりも、更に酷い傷を負った、おそらくは、何者かにボコボコに殴られたと思われる顔であった。『ユウ!!一体どうしたの?!その顔は?!』先日、俺とユウが殴られて帰って来た時のユキエのリアクションは、意外にもあっさりとしていたと思う。それだけに、今のユキエの大袈裟とも受け取れるその驚き方は、ユウの傷の酷さ
    麻呂さん作 [371]
  • 奈央と出会えたから。<422>

    聖人の事、入学当初からライバル視してて、聖人と、もう何度もトラブってるヤツ。聖人は、全然相手にしていなかったんだケドね。『あ?』タツヤとは、数々の伝説を作ってしまった事実があるから、聖人は、鋭い目つきでソイツをにらみつけたんだ。『1位取れてよかったよな。それと、さっき、ステージに向かって叫んだの、俺だから。』そう言い終えると、タツヤは照れ臭くなったのか、あたしとユカには目も向けずに行ってしまった。
    麻呂さん作 [521]
  • 奈央と出会えたから。<420>再

    『本日は、我が校の、秋の恒例行事であります合唱コンクールに、たくさんの御来賓の皆様にお越し頂きまして、誠にありがとうございます。さて、本日こちらのホールをお借りしての開催と致しました事は、我が校創立以来、初めての試みとなる訳でありますが、私どもの想像以上に、皆様の御好評を得る事が出来ました。来年もぜひ、このような形で開催したいと考えております――』いつも長く感じられる校長先生の話も、その後に続く表
    麻呂さん作 [423]
  • 奈央と出会えたから。〈421〉

    『2年3組。“大地讃頌”』ワアアァァァ―ー‐パチパチパチパチパチパチパチパチ―ー‐会場中の大歓声の中、聖人は校長から表彰を受ける。もちろん、御来賓の方達へのサービスも忘れない♪『本日は、俺達の美声を聴くコトが出来た、ラッキーな御来賓の皆様が、実は、俺達にとって、幸運の女神様だったってワケで‥‥えっと‥‥‥』聖人が少し言葉に詰まると、どこからともなく男のコの声が響いた。『御来賓の方々は女性だけじゃな
    麻呂さん作 [525]
  • 奈央と出会えたから。<419>

    歌い終わり、聖人が客席に向かって一礼すると、はち切れんばかりの拍手喝采。スタンディングオベーション。“キャ〜ッッ。北岡先ぱぁ〜い!!”“凄い。みんな息ピッタリだったじゃん?!”“ピアノも完璧だったよね?!”“おいおい。これって、中学の合唱コンクールレベルじゃねーよ、マジで!!”“ちょっと!!来賓のヒト達、まだ拍手してるよッッ!!”ステージの脇で、あたし達の合唱を聴いていた1年生や、他のクラスの人
    麻呂 さん作 [541]
  • 奈央と出会えたから。<418>

    1年生から3年生まで、全18クラス。目指すは18クラスの頂点。みんな、この日の為に練習してきたんだから。『みんな!!もうすぐ出番だから準備してね。』音楽の白井先生が、あたし達の控え室まで来てくれた。先生は、2年生全クラスの音楽担当だケド、あたし達のクラスには、特に目を掛けてくれていたんだ。『次は、2年3組。曲は“大地讃頌”。。ピアノ伴奏 秋田谷 ユカさん。指揮者 北岡 聖人君です。』みんな、聖人
    麻呂 さん作 [461]
  • 奈央と出会えたから。<417>

    会場に着くと、クラスメイト達は、ほぼ全員揃っていて、控え室では、本番に向けての最後の打ち合わせが行われた。『ユカ。ピアノ、頑張ってね♪』『あ〜ら。あたしなら大丈夫よ♪それよか奈央。本日最も心配なヤツが、あそこにいるよ。』『え?!どこに?!』『あ・い・つ。』ユカの視線の向こうには、1人で指揮の練習をしている聖人の姿が。『ねぇユカ。聖人、大丈夫かな。』『やっぱ、奈央が見てもそう思う?何か、動きが堅い
    麻呂 さん作 [439]
  • 奈央と出会えたから。<416>

    『ねぇ聖人。緊張しないおまじない知ってる?!』『“ヒト”って書いて飲み込むヤツだろ?!』『あは。よく知ってるね。』『るせ。俺は、そんなおまじないいらね―のッッ!!』『ぷぷ。強がってる?!』『は?!くだらね―。早く行くぞ!!』少しずつ色づいてきた秋色の街の中を、あたし達は歩いたね。会場までの道のりが、もう少し長く続いてくれたらいいのになって思った。
    麻呂 さん作 [465]
 
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