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麻呂さんの投稿された作品が616件見つかりました。

 
  • 奈央と出会えたから。<46>

    ある朝ー。母とあたしは、こんな会話をしてたっけー。『お母さん。あたし、新聞配達でもやろうかな。』『奈央。何言ってるの?!何か必要な物があるなら母さんに言ってごらん。』『違う。そうじゃないの。あたし、中学卒業したら、高校へ行かないで働こうって思ってるの。だから、今から社会勉強にもなるし、お金ももらえて一石二鳥じゃん。』『バカ!!何言ってるの!!あんたは高校行きなさい!!それに、今から働かなくても、
    麻呂 さん作 [895]
  • 奈央と出会えたから。<45>

    数日後ー。あの財布の件は、やはりユカの自作自演だと言う事が分かったー。ユカの言動に矛盾が有り、渋川が厳しく問いただしたそうだー。この事はクラスメイトには知らされなかったー。表向きは紛失したと言う事になっているらしいー。渋川はユカにはかなり気を遣っていたからねー。何せバックに付いてるのが「偉大なお父さま」だからー。* * * * * *あたしは苛められる様になってから、どうも体の調子が思わしくなか
    麻呂 さん作 [826]
  • 奈央と出会えたから。<44>

    『そう‥。盗ってないのね?!奈央。母さんその言葉信じていいのね?!』母さんは一言あたしにそう言うと、こう続けたー。『先生、娘はやっていないと申しております。娘が嘘をついているのか、本当の事を言っているのかは、母親の私にはすぐに分かります。私は娘を信じております。』渋川は、『う〜ん‥‥。』と言いながら、しばらく考え込んでいたー。ユカは、一向に進まない話の流れに、苛立ちを隠せずにいたー。そんな重い空
    麻呂 さん作 [789]
  • 奈央と出会えたから。<43>

    『渋川先生、まず娘に代わって秋田谷ユカさんに誤りたいと思います。』母はそう言って、ユカの方へ向き直ったー。『ユカさん‥。ユカさんの事は奈央からよく聞いております。いつも奈央と仲良くしてくださってありがとう。奈央に代わってお礼を言います。今、渋川先生から昨日、ユカさんのお財布が無くなったと言うお話を伺いました。何でも、奈央がユカさんの胸ぐらを掴んで、暴言を吐いたそうですね。』母はそう言って、あたし
    麻呂 さん作 [747]
  • 奈央と出会えたから。<42>

    * * * * * *『木下 奈央の母でございます。娘がいつもお世話になっております。』母は30分もしない内に、あたし達が待つ職員室へ現れたー。母は車の免許を持っていないー。自転車にも乗れない‥って言うか、小樽は坂の街と呼ばれる程に坂の多い街だからー。自転車に乗ってる人ってあまり見かけないんだー。母は多分、勤務先の弁当屋からタクシーでここまで来たのだろうー。『えー‥。実はお母様に来て頂いたのはで
    麻呂 さん作 [765]
  • 奈央と出会えたから。<41>

    『おい木下。悪い事は言わない。ここはひとつ私の顔を立てて、秋田谷に謝ってくれないか?!秋田谷の父親は、我が校のPTA会長であり、我が校に多額の寄付をして頂いている。教育委員会でも、その信望は厚く、強い影響力を持っているお方だ。木下‥。お前は市から就学援助を受けているな?!秋田谷氏は市にも多額の寄付をしておられる。だからお前が受けている就学援助は、間接的に秋田谷氏から援助して頂いているという事にな
    麻呂 さん作 [872]
  • 奈央と出会えたから。<40>

    * * * * * *ガラッ―ー‐。教室のドアが開き、担任の渋川が血相を変えて入って来たー。『木下 奈央。ちょっと職員室へ来なさい。』そう言った渋川の横には、ユカがほくそ笑んで立っていた。『はい。』あたしは素直に職員室へ向かったー。何故、職員室へ呼ばれたのかはおおよその見当はついていたー。* * * * * *『木下‥。正直に話したまえ。秋田谷から事情は聞いた。もしお前が心から反省して秋田谷に詫
    麻呂 さん作 [844]
  • 奈央と出会えたから。<39>

    次の日の朝ー。教室ではユカの財布が無くなった話題で持ち切りだった。『でね、でね‥。奈央がユカの胸ぐら掴んで凄い剣幕で怒鳴ったのよ!!』クラス一お喋りなサチヨが、昨日のあたしとユカのやりとりを、得意気に話していたー。サチヨは事の一部始終をあたしとユカの側でずっと見ていたからね。『へぇー。秋田谷は身長160以上はあるし、木下は155あるかないかだろ?!‥よく胸ぐらなんて掴めたもんだよな?!』サチヨの
    麻呂 さん作 [906]
  • 奈央と出会えたから。<38>

    あたしは耐えていたー。さっきから体中が小刻みに震えているのが分かったー。それ程までにあたしの怒りは頂点に達していたんだー。そんなあたしの心情を読める訳が無く、ユカは益々エキサイトしてこう言った。『さっきから黙ってないで早く土下座したらどうなの?!母親に悪いと思わないの?!あんたの母親さぁ、体売って金稼いでるって噂じゃん。遂に体売っても追いつかなくなったのかなぁ?!そうだ!!これからは親子で体売っ
    麻呂 さん作 [1,015]
  • 奈央と出会えたから。<37>

    『そう言えばあんたの母親ってさぁ、夜、スナックで働いてんじゃん?昼は売れない小さな弁当屋でのパート。夜は寂れた路地裏の流行らないスナックで酔っ払いの相手。あんたの母親も気の毒ねぇ〜。』ユカが得意気にこう言った。あたしの怒りは頂点に達していた。怒りで震える体を必死で抑えていたー。そんなあたしの怒りを煽るかの様にユカがこう捲くし立てたー。『あたしん家はさぁ、お父さんは一流企業の会社役員。お母さんも病
    麻呂 さん作 [850]
 
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