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阿部和義 さんの投稿された作品が82件見つかりました。

 
  • 男女改造計画

    天使「神様、男女をどのように改造するのですか?」 神様「まず、女は空間能力を上げよう。そうすれば車の運転で男とトラブルにならなくてすむ」 天使「男はどうしますか?」 神様「読心術を身につけさせよう。そうすれば女がいつしたいのかが分かる」 天使「後は?」 神様「後は……女は買い物に消費する時間を男と同じくらいにしよう。そして男は会話の能力を女と同じくらいにしよう。それから……」 天使「待ってくださ
    阿部和義 さん作 [452]
  • 幸せ測定装置

    「遅くなりました! 大統領、幸せ測定装置が完成しました! これを使えばその人がどれだけ幸せか一瞬にしてわかるんです」 「ほほぉ、早速測ってみることにしよう」  二人の幸せ指数を測ってみると、大統領は80で博士は20でした。 「せっかく完成したのに喜こんでおらんな?」 「この発明のおかげで家計が厳しくなりまして……」 「そうか、国防省には内緒でワシのポケットマネーから褒美をやろう」  大統領が博
    阿部和義 さん作 [571]
  • 不味いステーキ

     目の前に分厚いステーキがある。単なるステーキではない、高級なレストランのステーキなのだ。  そのステーキを一口食べると……不味い! 肉は臭味がまだ残っており塩や胡椒、ハーブやソースなどでは全然消えない臭みなのだ。  脂身も油でギトギトしており、とても食べられる代物ではない。 私は、こんな物を作ったコックを呼び出し文句を言った。  しかしコックは悪びれる様子もなく平然とこう言うではないか。 「仕
    阿部和義 さん作 [418]
  • クスリ

    「最近変な夢ばかり見て、睡眠不足に悩まされてるんです……。“好きな夢を見られる薬”なんてありませんかね?」 「ありますとも。この薬を睡眠の直前に飲めば、誰でも好きな夢を見ることができます。……ただこの薬には問題がありまして」 「何ですか?」 「飲んでから五時間は絶対に眠れなくなります」 「それじゃ、まったく意味が無いじゃないですか!」 「はい。ですから、殆どのお客様はこれを不眠薬としてお買い求め
    阿部和義 さん作 [772]
  • 願い事 (2)

     目の前に羽根の生えた天使がいる。「あなたの願い事を一つだけ叶えてあげましょう」そいつは真面目な顔でそんなことを言ってきた。何を願おうか、だいぶ悩んだ末、 「どんなことでもいいのか?」 「ええ、どんなことでも」 「それじゃあ、母の病気を治してくれ」 「わかりました。治しましょう」  そう言って、天使は消えてしまった。  そんな夢を見たことも忘れ、半年が経ったある日、弟から電話があった。 「母さん
    阿部和義 さん作 [412]
  • 迷子

     山の中で二人の男が帰れなくなっていた。車はあるが、二人とも免許を持っておらず、運転できないのだ。 「なあ」 「ん」 「俺達、ここまでどうやって来たんだっけ」  この謎を解く頭脳があれば、帰る方法なんてとっくの昔に思いついているはずだ。
    阿部和義 さん作 [705]
  • 願い事 (1)

     寝付けない少年のところに、一匹の悪魔が現れた。 「誰?」 「悪魔だ」 「何の用?」 「お前の願いを一つだけ叶えてやる」 「じゃあ、僕を世界一かっこいい男にしてよ!」 「よかろう。朝起きれば、お前は世界一の美男子になっている」  悪魔は消え、少年も少しして眠りについた。  少年はいつもより一時間遅く目覚めた。家に起こしてくれる人間がいなかったからだ。外に出てみるが、人は一人もいない。もちろん新
    阿部和義 さん作 [449]
  • 平気

    「マンションじゃなくも平気よ。アパートでいいわ」  同棲する事になったとき、そう彼女は言った。愛があればいいの、とほほえむ彼女を見て、俺は嬉しくなったものだ。  倹約家の彼女はとどまる事を知らなかった。 「携帯がなくても平気よね。公衆電話があるもの」 「テレビがなくても平気よね。ラジオがあるもの」 「車がなくても平気よね。電車があるもの」  かくして俺は、このハイテクの時代に昭和の生活を強いら
    阿部和義 さん作 [638]
  • タイムカプセル

     庭で穴を掘っていると、地面の中に何かが埋められているのを見つけた。  それはボロボロに錆びたクッキーの缶だった。中には人形や、おもちゃの宝石や、日記帳や、カセットテープが入っていた。日記帳には少しだけ面影のある筆跡で、どこにでもいる少女のどこにでもあるような日常が綴られていた。  カセットテープを再生してみた。少しだけ面影のある声が語り始めた。 「このタイムカプセルを開けるとき、私はいく
    阿部和義 さん作 [531]
  • 設定ミス

    「いくらなんでもこんなに降らしちゃまずいでしょ。あちこちで土砂崩れが起きてますよ」 「いいんだよ。地球温暖化だからとか、なんとでもなるだろう」 「でも、元はといえば私たちの設定ミスが原因なんですから」 「わかるわけないさ。春の設定を忘れたくらい。梅雨がくれば、まだ夏じゃなかったんだと納得するだろう」 「そうですかあ? 秋の設定を忘れたときは、あれだけ雪を降らせて首都機能がマヒしてしまった
    阿部和義 さん作 [545]
 
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