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葵 さんの投稿された作品が30件見つかりました。
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名も無き英雄1‐3
トモユキ「サクヤ?」呼ばれ我に返る。間一髪で目前まで迫る鎖鎌をかわし、前に踏み込む。体を流れに任せブーツに仕込んだ針金の様な10cm程の針を手のひらに忍ばせ真っ直ぐ喉へ差し込む。相手は呼吸が洩れ藻掻く。ピューピューと空気を吸おうと音が漏れる。トモユキ「おい…誰が殺せって言ったよ。」サクヤ「まだ生きてるじゃん。」とぼけたように聞える。サクヤ「まずかったか?」トモユキはため息をついた。言ったところで
葵 さん作 [382] -
名も無き英雄・1‐2
赤い温かなぬもりに酔った時もある。心を閉ざせず気が狂いそうな時もある。だけどそれでも立ち止まってはいられない。立ち止まることなど誰も許しはしない。空を赤いと誰が気付くだろう。違いすぎる世界の色に捕われたまま世界はゆっくりと動く。ただそれを遠くから見つめる事を許して欲しい。赤い色の中でしか生きられない。永遠に………。
葵 さん作 [407] -
名も無き英雄.1
誰かが謳う。耳障りな詩。誰かに縋る浅ましい詩。ただの迷信だと知ってるくせに、弱い奴らだ。カエデ「私もいると思うよ。名も無き英雄。」1つ年上のカエデが言う。サクヤ「誰も見たこともあったことも無いのになんでそいつがやったってわかるんだよ?」カエデ「あ〜あ、ヤダヤダ。ネクラ男はだから嫌いなのよ?」サクヤ「オッ俺は慎重なだけだ?」カエデは孤児だ。俺も…他に3人のちびたちが俺たちの家族だった。俺もカエデも
葵 さん作 [491] -
名も無き英雄〜はじまりの詩〜
焼け爛れた大地にひとり立ち、空を仰ぎ漆黒の剣を突き上げる。狂った竜すらその背を向け、恐怖する。名も無き英雄よその姿すら知られぬ者よ、我らの前にその背を見せ、その姿で業火をそらせ。名も無き英雄よ、我らの英雄よ、闇より出でた孤独の戦士よ。その足跡に雨は降り、大輪の月花を咲かせ。名も無き英雄よ、まだ見ぬ英雄よ、我らの英雄よ。赤き涙に終わりをもたらせ。名も無き姿無き英雄よ。今何処でひとり戦う。
葵 さん作 [435] -
Sky at dawn〜青の夢〜3.>>>
もしかしたらこの日にソアは決意したのかもしれない。優しく強くまっすぐに進んでいくソア。振り向いて立ち止まって私たちを先導するソア。その笑顔の下で彼は泣きその笑顔の下で彼は道を探す。迷いも弱さも見せず。先へと進む。ただ目の前にある事に私たちは無我夢中でそのサインを見逃した。ソアは感染者だ。
葵 さん作 [401] -
Sky at dawn〜青の夢〜3.<<
ソア「シード〜!」手を振って向かって来る、ソアの姿があった。 シード「ソア!」ソアは車椅子を押していた。車椅子には美しい女性が座っている。それはソアの母親だった。 ソア「紹介するね。俺の母さん。美人だろ。」自慢気に紹介した。とても嬉しそうに照れるように紹介するソアを見て、母親の事が本当に大好きだと分かる。 ロラン「ようこそアセンズへ。歓迎します。」母親はなんの反応もしめさなかった。 ゲイル「…
葵 さん作 [409] -
Sky at dawn〜青の夢〜3.<
ソアはクルーを体ごと地面へ倒し、それを避け、靴に仕込んだナイフを男の子の額に投げた。男の子は額から血を流し、その場に倒れた。 クルー「!!」 ゲイル「ソア…知ってたのか。」ソアはじっと男の子を見つめ頷いた。 ロラン「どういう事だ…ゲイル。」 ゲイル「この子はもう人じゃない。化け物から傷を受ければそこから感染して、化け物になる。」 クルー「そんな…」ソアは瞳を閉じる。それはソアの癖。心を落ち着かせ
葵 さん作 [343] -
Sky at dawn〜青の夢〜3.>>>>>
ロラン「お前は不思議だな。こんなに容易く心を癒してしまう。」 優しく微笑む それに少しだけ赤くなるソア。 ソア「ありがとう。でもさ、違うよ。」 ロラン「違う?」 ソア「うん。オレじゃなくてもいいんだよ。誰かが笑う事が大切だからね。笑う事みんな忘れてるだけだよ。」 少し寂しげで、 ソア「みんなもっと笑ってくれるといいなぁ」 泣きそうな顔でつぶやいた。 みんなに気付かれないようにうつむい
葵 さん作 [282] -
Sky at dawn〜青の夢〜3. >>>>
ソア「盗みの技術を教えてくれたんだよ。」 さらっと言う。 皆ポカンとしてしまう。 ソア「あれ?言わなかったっけ。」 クルー「盗賊なんですか…。」 ソア「うん。」 悪びれた様子もなく、素直に頷く。 シード「うん…って…」 呆れる。 ソア「あっ!そうだ。」 嬉しそうに笑う。 ソア「俺って結構いっぱい盗ん物あるんだ。」 何が言いたいか飲み込めなかった。 ソア「結構役にたてると思うんだ。国の復興に…」
葵 さん作 [356] -
Sky at dawn〜青の夢〜3.>>>
クルー「お目覚めですか。」 目が覚めると、クルーが心配そうに見ていた。 ロラン「クルー…どのくらい眠っていた?」 やはり あれは夢。 クルー「1時間くらいです。もっと眠っていたらどうです。」 あの声はクルーだったのか? いや…違うな。 ロラン「ソア‥たちは、どうしたんだ?」 クルー「城を見て回ると言っていました。」 ロラン「そうか…。」 きっと生存者を捜しているのだろう。 本来ならば自分がやら
葵 さん作 [347]