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十日十月さんの投稿された作品が328件見つかりました。
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行き先
脱走した犬はどこへ行こうと言うのだろう?鎖に繋がれて生きていくことがどれだけ苦しいか私は知らない空をゆく雲はどこへ行こうと言うのだろう?ずっと高い所で吹き荒れる風たちがどれだけ強いのか私は知らない家出をした君はどこへ行こうと言うのだろう?フェイクだらけのこの世界駆け引きを繰り返すのがどれだけ疲れるか私は知っている知っているけど行ってしまった君に戻ってきて欲しいただ それだけだ
兼古 朝知 さん作 [411] -
友との絆
引き裂かれるは 固い絆固いが脆い 少年達の絆嫌い 惑い 焦り 迷い信じていただけ 絶望し疑っていただけ 信頼し一緒に居たい一緒に居たくない話していたい話したくない失いたくない捨ててしまいたいそんな気持ちが錯誤する友達だけど友達じゃない大切だけど大切じゃないいつになっても信じてていつになっても疑ってて少年は心を痛めた少年は心が荒んだ引き裂かれるは 固い絆固いが脆い 少年達の絆憎み 嫉み 悩み 怨み
兼古 朝知 さん作 [419] -
いつ
いつだったかな心の在り処を知ったのは君を見てると胸のどこかが痛くていつからか そこを「心」と呼ぶようになったんだいつだったかな心の痛みを知ったのは君に否定されると何故か淋しくていつからか それを「心の穴」と呼ぶようになったんだいつだったかな裏切りが恐くなくなったのはいつだったかないつだったかな君を諦めた瞬間は
兼古 朝知 さん作 [408] -
ラッピング
バースディプレゼントを綺麗なラッピングをして渡す少しでもあなたが喜ぶように…あなたは目を輝かせラッピングを破いてありがとうを言ったチクリとした胸の痛みと共にどういたしまして と私は笑った
兼古 朝知 さん作 [397] -
笑い飛ばして
どうか笑い飛ばしてください愚かな僕を「馬鹿な奴だ」と笑い飛ばしてくださいあなたを忘れられないのですいつまでも心にあなたへの想いをぶら下げているのです胃もたれなんかより何倍でも重いんです己に吐き気がする程に…こんな僕をどうか どうか「大嫌いだ」と言って笑い飛ばしてくださいいたわらないで罵倒の言葉を並べて笑い飛ばしてください
兼古 朝知 さん作 [409] -
寂しくはないよ
寂しくはないよ寂しくはないよ呪文のように言い聞かせる…寂しくはないよ寂しくはないよ何度も何度も言い聞かせる…暗闇の中にただ一人取り残されても寂しくはないよ旅立つ君をただ一人見送るときも寂しくはないよ寂しくはないよ寂しくはないよ君に聞こえるように呟いている…寂しくはないよ寂しくはないよ君が振り返らぬように呟いている…一言でも「寂しい」と言えばきっと君は立ち止まるだろうきっと君は戻ってきてくれるだろ
兼古 朝知 さん作 [447] -
大好きです
大好きです大好きです君のことが大好きですでも君は疑り深くて返事は いつも「本当に?」何て言えばいいのでしょう?何て言えば伝わるのでしょう?「死ぬほど好き」?「何よりも好き」?「大大大好き」?「好きを六乗したくらい好き」?何て言えばいいのでしょう?何て言えば君は私を 信じてくれるのでしょう?何て言えば君は安心して 笑ってくれるのでしょう?好きです。好きです。大好きです。君のことが大好きです。
兼古 朝知 さん作 [408] -
重い風船は空高く
重い風船は 空高く暗い日向を 飛んでいく白い鴉は 羽ばたいて狭い空へと 飛んでいく軽い金塊は 地下深く明るい地底に 眠っている青い土竜は 疲れ果て広い穴にて 眠っている何かがおかしいこの世界「有り得ない」事は決して無く矛盾は広く散らばって人はいつでも気づかずに今日も また――重い風船は空高く...
兼古 朝知 さん作 [358] -
中途半端
切り傷つくって指でつまみ血を出したがる私です血が好きなわけではありません自傷が好きなわけでもありませんじゃあ何故?じゃあ何故?そんなこと答えられるほど大人じゃないじゃあ何故?じゃあ何故?そんなこと聞かれて困るほど子供じゃないかさぶた剥いで爪をたてて血を出したがる私です痛みが好きなわけではありません死にたがりなわけでもありませんじゃあ何故?じゃあ何故?そんなこと答えられるほど学んでないじゃあ何故?
兼古 朝知 さん作 [524] -
別れの日の風
強い風に さらされてなびく貴女の 黒い髪「サヨナラ」呟き 去る僕を後押ししないで 追い風よ切なく道に 立ち止まる貴女に背を向け 歩く僕目は合わせずに 願います貴女に吹くなよ 向かい風青い想いを 込めていた貴女の最後の 言葉まで僕の耳には 届けずにかき消さないで 春風よ
兼古 朝知 さん作 [427]