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十日十月さんの投稿された作品が328件見つかりました。
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輝くその目は死んでいる
緑青の夕焼けに白い影を落とした子供が舞う黒い雪の中遊んでいる冷たい南風の中凍える太陽にさらされた大人が降る熱い雨にうたれ泣いている騒がしい静寂の中優しい怒りを浴びた君がただ厳格な悲しみを知り叫んでいるこの好調な不景気に嘘が真になっていて閉まらぬドアに開かぬ窓初めてじゃない初雪に輝くその目は死んでいる
兼古 朝知 さん作 [340] -
鉛空―ナマリゾラ―
灯りがつきし 昼下り太陽は未だ 高けれど厚き雲にて 覆われて眩しさ失せて 暗き空低く重きは 鉛空ふと窓見れば 白き雪ふと息吐けば 白くなり暗さは失せて 銀世界足跡つけては また消えて積もり積もりて かき集め冷えし指先 かじかんで童心失せずに 笑う僕
兼古 朝知 さん作 [343] -
対 ?
私が庇うから私がいたわるから放っとけないんだ世話を焼かさせてたまに弱みがバレそうになるけどいつも隠してる私がしっかりしなきゃこの強さに貼りついた鍍金は小さな傷があるんだよ剥がれちゃいそう私に任せてね私が護るよ
兼古 朝知 さん作 [324] -
対?
僕を庇わないで僕に優しくしないで頼りたくない頼られたいんだだからさたまには弱みだって見せてくれてもいいよ僕に支えさせてその強さに貼りついた鍍金を外してくれたっていいでしょう?その分僕が強くなるから
兼古 朝知 さん作 [340] -
烏
群れて 群れてまた群れて電線にとまる黒い影淀んだ鉛の空の中集まって 集まって飛んでいく離れて 離れてまた離れゴミ箱あさる黒い影高く晴れた空の中散らばり 散らばり飛んでいく
兼古 朝知 さん作 [353] -
灰色鉄塔
灰色鉄塔日の下に立つその足元には乾いた砂灰色鉄塔ぐらぐら揺れてその頭上にはからりとした空赤色鉄塔火の下に立つその足元には冷たい死体赤色鉄塔塗料は焦げてその頭上には燃え盛る空黒色鉄塔非の下に立つその足元には渦巻く憎悪黒色鉄塔静寂の中でその頭上には星 見えぬ空
兼古 朝知 さん作 [361] -
死んだ恋
死んだ恋は人知れずひっそり あっさり消えていくその感覚は無性に哀しくてさっきまでこの手のひらが掴んでいたものは何?それさえも 一切気にならなくなってそうやって変わっていく僕を許せないのはもちろん僕自身手のひらにあったものの答えを知っていた頃の僕死んだ恋は人知れずひっそり あっさり消えていくその感覚は無性に哀しくてその感覚を無性に感じたくなってあの頃の僕に問いかける「僕は もう死んだみたいだ僕を許
兼古 朝知 さん作 [362] -
はかなくとも
人の命など簡単に消えてこの手から落ちると解っていたならもっと優しくできたのにはかなくとも儚くとも人の心など簡単に汚れこの世から堕ちると解っていたなら道標になってあげたのにすくなくとも少なくとも人の言葉など簡単に言えてこの耳を疑うことを知っていたなら殺さなかったのにはかなくとも墓 なくとも
兼古 朝知 さん作 [436] -
夜を見て 朝を知れ。
明けない夜はない昇らない陽はない夜を見て 朝を知れ空が白む瞬間を見逃すな君が笑う感覚を忘れるな夜を見て 朝を知れ眠らぬ死者はいない起きぬ生者はいない夜を見て 朝を知れ暗闇の星を無視するな青空の月を無視するな夜を見て 朝を知れほら もうすこしだけ待ってみれば空が白んできただろう?君も笑顔になるだろう?夜を見て 朝を知れ夜を知って 朝を見ろそこに何が見える?
兼古 朝知 さん作 [385] -
【投稿企画】自分なり短歌
聖夜まで待ち焦がれた時間永けれど聖夜は一瞬立ち止まるのみ
兼古 朝知 さん作 [445]