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十日十月さんの投稿された作品が328件見つかりました。

 
  • alone 67=教祖の処刑を=

    「…なるほど。それで、その子を皆神に入れろと言ってるんだね?晶君」「…お願いしますッ、教祖様…!!」困った顔の皆神宗教祖に、晶は深く頭を下げていた。水鶴が皆神側につくことの了承を得に来たのだ。水鶴は陣の外で待機している。「困ったな…。晶君が言うのだから信用は出来るのだが…」「周りの目…ですか?」「そう。水鶴ちゃんも、まだ子供だけど…皆神の兵の殆どは彼女に殺されてるからね。恨みを持つ人がいないハズ
    兼古 朝知 さん作 [365]
  • alone 66=怒り=

    (水鶴にゃ偉そうなこと言ったけど…。無理…。抑えられそうにないわ…)「死ねェエッ!!」自神の兵が、銃を二人のいる方向に向ける。その時。――ヒュカッ!!軽く、鋭い音が響くと共に、構えた銃が真っ二つになった。晶が目にもとまらぬ速さで斬ったのだ。「…死にたくなかったら…この場にいる全員、動くんじゃねェ…」晶は両手で刀を持ち、剣道で言う脇構え(剣を体の後ろに隠すようにした構え)で威嚇する。晶の持つ剣が見
    兼古 朝知 さん作 [374]
  • alone 65=人質=

    「な、な、何で…!?さっき話した自神の兵まで攻撃体勢なんだよ!?」晶の疑問。何故、先程 水鶴にもう戦わなくてよいと言われて喜んでいた兵たちまでもが、自分達を囲っているのか?「……父上。人質をお取りになったでしょう?」水鶴が、キッと鋭い目線を理一に送り、言う。「ふふ…。いい読みだよ、水鶴」剣や銃を構える兵の後ろには…兵の親兄弟、子供までもが人質として捕らえられ、心臓の辺りに何かしらの機械が取りつけ
    兼古 朝知 さん作 [355]
  • alone 64=来ると思ってたよ=

    途中で何人もの人に会った。何度も自分は自神を裏切ると説明した。しかし誰も水鶴を咎めることはなく…彼らは歓喜の声をあげていた。「不思議な感覚だ…」水鶴は苦笑いを浮かべて言った。「今まで会った自神の人たちの歓喜の分だけ…私や父上に対する憎しみは大きいのだろうからな」「それも今日で終わりだろ?」「いや…不信感を拭いきれない人もいるだろう」「何だよ、後ろ向きだなー、お前は」晶が持っていた刀の鞘をいじりな
    兼古 朝知 さん作 [389]
  • alone 63=嫌われている=

    水鶴が本城の中へ入っていく。それに続き、晶も入っていった。「ひッ…」本城の入口付近にいた30代くらいであろう、恐らくは非戦闘員の女が小さな悲鳴をあげる。「…おい」「は、はいッ!?何でしょうか、水鶴様!!」水鶴が声をかけると、女は過剰な反応を見せる。その光景を、晶は首をひねって不審そうに見ていた。「…敬語を使うな。様を付けるな。敬うな…」「え…?それはどういう意味で…!?」「自神を裏切るからだ」水
    兼古 朝知 さん作 [380]
  • alone 62=止みそうにない=

    「じゃっ、自神の教祖のとこまで案内してくれるか?水鶴」晶の言葉に、水鶴は頷いた。自神の本城に行く前に、水鶴はどうして自分の性格が変わってしまったか説明した。母を殺したこと、圭が己を庇って左腕を失い、鎌が取りつけられたこと、尊敬してきた父への失望感……。「父上は…人を殺すことにためらいを持っていた私に、常に こう言っていた」――『母上を殺せたのに、赤の他人は殺せないのか?』「くっく…全く その通り
    兼古 朝知 さん作 [386]
  • alone 61=寝返り=

    「晶 お前…。今 何と言った?」水鶴は怪訝そうな顔つきで聞いた。「一緒に自神の教祖をぶっ倒しに行こうぜ?って言ったんだけど、聞こえなかった?」晶は首をかしげて聞き返す。「お前…」言いかけて、水鶴は その言葉を飲み込んだ。――『誰についても構うまい』あの時の理一の言葉。(いっそ…裏切るか?…いや、しかし……)裏切ってしまいたい。水鶴は そう考えたが、ひとつ懸念するべき箇所に気づき、押し黙る。「何だ
    兼古 朝知 さん作 [370]
  • alone 60=仲間外れ=

    その頃の夕は、非常に忙しかった。圭による最後の足掻きで、その場にいる皆神の兵は晶以外に2.3人ほどしか生きていなかったからだ。残りは皆 死んでいて、夕は死体の埋葬をすることとなっていた。「確かここで…晶に庇われたんだっけ?」ひとしきり作業が終わった後、夕は辺りを見回しながら言う。「あら、よく覚えてるのね。夕ちゃん」「福野さん」夕に話しかけた人物は、晶が重傷を負った際に、彼を助けた福野だった。「考
    兼古 朝知 さん作 [413]
  • alone 59=本音=

    「水鶴ッ!!」陣から出てきた水鶴に、晶は声をかけた。「…柊は?」晶に一切目を合わせず、水鶴は問うた。屋内に今まで入っていて少し乾いた髪が、降りしきる雨によって また濡らされていく。「……死んだ。俺が、俺が…殺した…」晶は目を伏せて言う。「いいさ、別に。戦争に死人は付き物だ」水鶴は無表情で言う。「嘘だ!!」晶が否定した。「何が嘘だ!?死人の出ない戦争が何処にある!?」「俺が言ってるのはそれじゃない
    兼古 朝知 さん作 [395]
  • 脆い願い

    もし天地逆転できたなら僕は飛ばずに空へ落ちるだろうでもね でもねきっと他人の御節介でそんなことは叶わないだろうもし昼夜逆転できたなら僕は寝ずに外へ出てくだろうでもね でもねきっと人間だから眠らないなんてできないだろうもし何だってできたなら僕はすぐさま闇に消えるだろうでもね でもねきっと現実じゃそんな夢なんて壊れるのだろうそんなことは叶わないだろう
    兼古 朝知 さん作 [406]
 
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