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十日十月さんの投稿された作品が328件見つかりました。
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ノーマル
普通に普通で普通が普通な毎日が異常に異常で異常が異常な毎日だと気づくことは少なくて思うことは皆無で私は また今日も異常に異常で異常が異常な毎日を普通に普通で普通が普通な毎日と思い込んで過ごしていくのだろう
兼古 朝知 さん作 [422] -
alone 58=つまらない=
「私は自神宗教祖の男の息子として生まれた。私が生まれた頃は まだ戦いは今ほど激化してはいなかった…。私の父が争いを好まなかったからだ。私の父は皆神の教祖と会談をして、長きにわたる戦いを終わらせようと決意した…」そこまで言い、フウと溜め息をついてから理一は続けた。「だがその決意は無駄に終わった…。私が父を殺したからだ」「!? …何故…!?」「父が気にくわなかったからだ」水鶴の問いに、理一は即答した
兼古 朝知 さん作 [377] -
alone 57=何の為に=
「柊が死亡しました」「そうか」水鶴の報告に、理一は顔色ひとつ変えずに返答した。「…父上」「何だ?」「本当にこの戦い、勝つつもりは おありですか」水鶴は苦しそうに言う。「どうして…人が死んでも平然としてられるのですか?何故死人のことを一切気にかけないのですか…?」「…質問が多いな」理一は水鶴を嘲笑するかのようにして笑う。「答えてあげよう。私は この戦いで勝てると一度も思った事がない。よって、手下が
兼古 朝知 さん作 [372] -
夜
世を皮肉ったロックンロールノイズキャンセラで聴き入って電車を降りてイヤホン外せば街の喧騒 もう嫌だよ夜は明けない 心晴れない胸も躍らない つまらないウダウダ文句並べ立てたらいつのまにか一人になってたよいつだって運命って奴を信じて小さな希望にすがりついてそれで何を何個得てきたの?雨の降る夜に傘さえささずに外に出ようじゃないのその方がずっと楽しそうだよいつだってラブソングばかり聴いて他人の詞に
兼古 朝知 さん作 [450] -
alone 56=独りなのか=
そして現在。「はッ、はぁ、はぁッ」息切れしながらも走る、水鶴。「はぁッ、は…。ぅ、うぅぅう…」5キロほど走ったところで、水鶴は立ち止まった。そしてそのまま、ガクリと膝を折った。「柊…」その口から零れるのは、自分についてきてくれた部下の名。自分が壊れたあとも自分に仕え、今こうして逃がしてくれた部下の名。「柊いぃいぃぃいいい!!ッあぁああぁあぁぁ!!」とうとう泣き出してしまった水鶴。地面を力任せに殴
兼古 朝知 さん作 [410] -
alone 55=昔話(side圭?)=
止めたかった。俺を代わりに殺せと言いたかった。でも言えなかった。死を怖がる自分がいた。「わあぁぁあぁあああぁあぁ!!ああぁあぁあぁああぁああ!!」泣き叫ぶは圭の主。圭は傷口近くを押さえてその光景を見ていた。ただ やり場の無い怒りに駆られながら。ただ激しい自己嫌悪を感じながら。水鶴の目の前には、左胸に刀を突き刺した状態で動かない菊乃がいた。「よくやったな水鶴。お前が殺したんだ」「わたしが…わたしが
兼古 朝知 さん作 [426] -
alone 54=昔話(side圭?)=
「……」圭は何も言わず、キッと理一を睨む。「生意気な子供だな。柊の子とは思えないくらいだ」ニィと口角を上げ、理一は笑った。「よしてよ、柊!」水鶴が圭に触れようとした時だった。「圭いぃぃ!!貴様あぁああぁぁ!!」東吾の怒鳴り声が辺りに響いた。刀を持った東吾が圭に襲いかかる。圭は動かなかった。――ザクッ!!…ドサッ…圭の左腕が、肘の先から斬り落とされた。「柊ぃッ!!」「……ぅ…!!」圭は小さく呻いた
兼古 朝知 さん作 [375] -
alone 53=昔話(side圭?)=
「え…?」水鶴は、音をたてて目の前に転がったものを、ポカンと見ていた。そこにあるのは、剣。「理一さん!?」菊乃が二・三歩後退して、叫ぶ。「え?え?母上を、その剣で…?」水鶴はオロオロして言っていると、兵のうちの一人が理一の前に出た。「きょっ、教祖様!!奥方様を水鶴様に殺させるとは何をお考えですか!?」「…私に逆らうか?」理一が不敵な笑みを浮かべると、その兵の首がゴロリと落ちた。「――ッ!?」水鶴
兼古 朝知 さん作 [372] -
alone 52=昔話(side圭?)=
圭が12歳、水鶴が10歳のある日だった。「圭」東吾が圭に声をかける。「…はい」「教祖様が水鶴様をお呼びになっておられる。お呼びしてこい」「はい」本人にとっては当たり前のことだが、二つ返事で圭は了承した。水鶴と圭は、共に理一の待つ部屋へ向かった。「父上、何の用かな?」「俺は…存じていま…せん」「そっか」「申し訳ありませ…ん」「あはは、謝んないでよ 柊!!どこまでも忠実だなー、もう!」――キィイ…バ
兼古 朝知 さん作 [379] -
alone 51=昔話(side圭?)=
柊 圭。彼は生まれてすぐ、両親に棄てられた。しかし運良く柊 東吾(ヒイラギ トウゴ)に拾われ、若い彼を義父として圭は育った。東吾は自神宗教祖、中村理一の部下だった。理一は東吾に、圭を水鶴の従者にさせることを命じた。まだ無邪気な水鶴。理一の娘。それに比べ、圭は気味が悪いほどに静かで、大人しすぎた。水鶴の部下になった当時、圭は10歳。水鶴は8歳。晶や晴一と離別してから間もないので、水鶴は この時、ま
兼古 朝知 さん作 [397]