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寒明 さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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僕の日記
怖くて怖くて今日も僕はクローゼットに隠れる。足音に怯えながらクローゼットの隙間から息を殺して外を覗く。真っ赤に染まったベッド。窓際でゆらゆら揺れている人。白髪の老婆は手にした包丁を舐めている。その表情は凄惨な状況を楽しんでいるようだ。はぁはぁ震えが止まらない。歯がガチガチなりそうで必死に堪えてる。見つかればそれで終わる。だから僕はこれを書く。生きている間は…
寒明 さん作 [1,042] -
ヤンデレ
土砂降りの雨の中、私は傘も挿さずにただ空を見上げていた。真っ黒で、何もかも覆い隠すような雲。時折瞬くは雷光はカメラのフラッシュのようだ。流した涙も、溢れた想いも全ては貴方のせい。絶望の淵に立たされた私はあと一歩が踏み出せずにいた。腐敗した貴方は雨に溶けながら大地へ還る。残された骨を広い集めて優しく、そっと口づけをする。骨まで貴方を愛し続ける私は狂っているの?今はそれしか出来ないの。貴方を殺めたそ
寒明 さん作 [1,011] -
鬱なる光
あぁ、この眩しい光が欝陶しい。私は真っ白くて明るい部屋にいる。だけど天井から突き刺すような光は私を容赦なく虐げる。窓も扉もないのにどうしてここにいるのだろうか?私は何度も壁を叩いたり、蹴ったりした。時には白い壁を赤く色付かせる程に。だけど、気付いたらまた元に戻っている。血を吐くまで叫んでも無駄。血が出るまで叩いても無駄。こんな私を嘲笑う光が忌ま忌ましい。あぁ、鬱だ。私は今気付いたよ。この部屋は私
寒明 さん作 [666] -
獣?
惨劇の残骸とも呼ぶべき廃屋には夥しい血痕と肉片がばら撒かれていた。深夜に暴走族が集会の場所にと使われていたコンクリで建てられたアパート。火事があったのか黒ずんだ箇所もいたるところにある。壁にはスプレーのような物で書かれた文字、絵がある。―死神貴族ここにあり―\rそれは暴走族の名前だった。文字通りに死神と出くわした彼等は無残な姿となった。僕とデュークは外に出た。日差しは眩しいが、風は冷たく寒い。で
寒明 さん作 [670] -
獣?
今日も雪が降って寒い。室内の石油ストーブのスイッチを入れるが《給油》の表示が出ていた。「…最悪だ。タンクも空だし。仕方ない、温かいお茶でも飲むか。」僕はポットに水を入れ、スイッチを押してお湯を沸かすことにした。今日は久々に仕事の依頼が来た。報酬は破格で前金も振り込んできた。黒い革のソファーに座り、資料に目を通す。・連続拉致・残された肉片・人か?野生動物か?・無差別?資料には凄惨な写真が載せられて
寒明 さん作 [715] -
獣?
血肉を喰らう鬼。それは内側に潜む獣の姿。私はそれを目覚めさせてしまった。大好きなあの人を食べてしまったから。とても美味しかった。あの人の血肉は私の中で育まれ、私は人でありながら人ではない存在に変わりつつあった。次はあの子を食べたい。美味しそうだけど、私を滅ぼす力を持っている。リスクは高いけど、あの子の力ごと食べたらきっと、もっと高みに昇れる気がする。私の部屋には大きな姿見がある。私の姿は人そのま
寒明 さん作 [649] -
獣
凍える程に寒い夜。空は真っ黒に染まり、星々の輝きは見えない。純白を敷き詰められた大地との見事なコントラスト生み出していた。吐く息は白く、淡い。静寂の中、独りで待ち続けていた。冷たい風が運ぶ獣の匂い。いや、血の臭いだろう。小さな音がする。雪を踏む音だろう、だが遠くだ。音は近付いて来る。違う音も聞こえる。咀嚼音に似ている。黒い影が見える。ゆっくりと近付いて来る。私はそれを待っていた。私は狂喜した。声
寒明 さん作 [800]
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