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ポロンチョ牡丹 さんの投稿された作品が20件見つかりました。

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  • 水溜まりに手をふる男(第10章)

    面白くて嬉しくて…。僕は過去の自分を見上げて、手をふりました。でも、過去の僕は、手をふりかえしてはくれなかったんです。。だとしても、これはすごい事です!過去の自分に手をふるなんて?!なんて素敵な事なのでしょうか。過去の自分からすれば、未来の自分から手をふられてるわけだから…、それもそれで素敵ですよね。未来への不安なんて背負っていても仕方ありません。今現在の自分が、過去の自分自身へ手をふってやれば
    ポロンチョ牡丹 さん作 [424]
  • 水溜まりに手をふる男(第9章)

    今僕自身が考えきれる過去…、それ以上の全ての記憶が、曲のように流され続けました。。まさに全てが、そこにはあったんです。生まれてくる前から今にいたるまで…、僕の全ての記憶が流されて。もっていたはずの悩みが溶けるようになくなりました。いや、今まで思い悩んでいた僕の世界、悩んで思い出しきれる過去なんて、とても小さくて…なんだそんなものかと言ってしまえば終わりなのですが。そんなのも全てひっくるめて、僕の
    ポロンチョ牡丹 さん作 [420]
  • 水溜まりに手をふる男(第8章)

    どの自分もテクテクテクテク歩いているのですが…。隣に婆ちゃんの姿は見当たりません。不可思議な事態に頭が混乱していると、下にいる僕が、ここにいる僕に気づいた様子で。僕に向かって、僕が僕に手をふってきました。でも…、僕は、ふりかえすことができなかったんです。。婆ちゃんはニヤニヤしながら、またゆっくりゆっくりと、歩き出しました。ユラユラする綺麗な景色の中を、ふわふわ歩いて、現実なのか夢なのか…時間さえ
    ポロンチョ牡丹 さん作 [428]
  • 水溜まりに手をふる男(第7章)

    僕は聞くのを諦め、何もわからないまま歩き続けます。すると、婆ちゃんはまたもや横から顔を覗き込み。僕の眉間にシワのよった困った表情を見て、してやったりとニヤリと笑みをこぼすのです。ハッとその薄ら笑みの理由に気づき、(してやられたぁ〜…。。)と思い出したんです。知りたきゃついといで、そして何も言わずにただ歩いていく婆ちゃんに、僕はただついてきてしまっただけ…???誰もどこへ、何をしに行くとも言っては
    ポロンチョ牡丹 さん作 [427]
  • 水溜まりに手をふる男(第6章)

    婆ちゃんは無言のままです…。(一体どこを歩いているんだろう?。)だんだん不安に思い始めると、ずっと無言だったはずの婆ちゃんが、重い腰でも上げたように口を開きました。「肩に、つかまんな…」婆ちゃんの肩に手を触れると、なんと面白いことに、今の今までただの白っぽい霧に見えていたものが、急に明るく、色とりどりに光を放ち始めたのです。体も不思議とかる〜くなります。階段を上り下りする時に、もう一段あると思っ
    ポロンチョ牡丹 さん作 [412]
  • 水溜まりに手をふる男(第5章)

    「ちょっ??ちょっと待って下さい。どうしてもわかりません。…何なんですか、涙の溜め池って…。。」「知りたいかい?…。知りたきゃ、……ついといで。。」そう言って婆ちゃんは、背中を向けてゆっくりゆっくり、歩き始めたんです。(ついて行ったはいいけど…、帰ってこれるのか?)婆ちゃんは振り返ることなく歩いてゆきます。ただ知りたい、という気持ちが体を動かしたのだと思います。僕は婆ちゃんの後を追いかけたんです
    ポロンチョ牡丹 さん作 [434]
  • 水溜まりに手をふる男(第4章)

    婆ちゃんの脚にしがみついたまま、我にかえり。そして、何とも言えない安堵の余韻に浸っていたんです…。「もう大丈夫…。」(へ?)と僕は月を背にした婆ちゃんの姿を見上げます。「もう…、大丈夫だ。ほら、…見てみな、。覗いてごらん…。。」一瞬困惑しましたが、言われたとおり、僕は水溜まりににじりよるなり、中を覗いたんです…。立っていた時には、水面の反射できづきませんでしたが…、、この水溜まり……(めちゃくち
    ポロンチョ牡丹 さん作 [412]
  • 水溜まりに手をふる男(第3章)

    僕は今の自分の状況を笑いたくなりました。(煙草を買いに外を歩いていただけなのに。。変わった婆ちゃんのオシッコを覗こうか迷っている。。?一体何やってんだ…。)月はそんな僕をしりめに、煌々と地上を照らしています。僕が迷っている間に、婆ちゃんは水溜まりを指差して、何かブツブツ唱え始めました…。(え??な、何語?!)何とかツッコミたい気持ちを抑えていると、ブツブツ言い終えた婆ちゃんは、また意味深げに薄ら
    ポロンチョ牡丹 さん作 [450]
  • 水溜まりに手をふる男(第2章)

    月に照らされた水溜まりは、チロチロ暗く反射しています。僕が何気なく、その水溜まりを覗こうとした瞬間。今度は後ろから、「あぶないって……。」と、声がしました。目の前にいたはずの婆ちゃんが、後ろから現れたのです。水溜まりよりもなによりも…。(この婆ちゃんが一番おかしい…???。。)しかし服装は、何でもない普通の格好をしていて、暗くてよく見えないけど顔は下町にいるような婆ちゃんです。足もちゃんとありま
    ポロンチョ牡丹 さん作 [450]
  • 水溜まりに手をふる男

    僕は今、水溜まりに向かって…手をふっています。人生どこで何が起こるかわかったもんじゃありません。たったの数秒で、気力、意識、人生観さえも変わってしまうことだって、この世には、起こりうるのだと…あの夜…気づかされたんです。"…あの夜"煙草を買いに外に出てみると、うっすーらと雲の陰から綺麗な月が顔を出していました。雲の動きが、冬のアスファルトに写るくらいの、明るい明るい夜でした。空にはシリウスが、月
    ポロンチョ牡丹 さん作 [508]
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