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hiroさんの投稿された作品が88件見つかりました。
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ドジー博士の失敗談2〜発表〜
「ドジー博士、起きてください!成功ですよ!」「ああ、本当だ、ずっと眠っていた。」「早速、全国に流してもらいましょう。」「どうやって?」「僕の友人に、ラジオ局の関係者がいるんです。そいつに頼めば何とかなります。」「そうだな、じゃあ、直接頼みに行くか。」「はい!」青木の声は、いつもに増して大きかった。車でラジオ局まで向かう。1時間もしないうちに到着した。「お願いだ、このCDをラジオで流してくれないか
hiro さん作 [696] -
ドジー博士の失敗談1〜発明〜
「ドジー博士!」助手の青木が研究室に飛び込んできた。「いい加減、その呼び方を止めてくれ、私がドジみたいだ。」ドジー博士は、この研究所の博士で、本名は、土地田 幸夫(どじた ゆきお)。今年で49回目の誕生日を迎える。助手の青木と男2人で、小さな研究所で働いている。青木はまだ20歳前半だ。「昨日、テレビを見て思いついたんですけど。」「何だ?」ドジー博士は、どうせまた、ろくでもないことだというような顔
hiro さん作 [714] -
不幸な復活3〜完璧な殺人犯〜
頭の中を整理するために、トオルは、二階にある自分の部屋に入った。「前とはほとんど変わってないみたいだなあ」と、まわりを見渡すと、トオルは悲鳴を上げてしまいそうになった。「俺は、銃なんて持ってなかったはずだ!」机には、小型の銃が置かれていた。一度、椅子に座って、頭を整理することにした。「確か、殺したなんて言ってたなあ。」まさか、とトオルはピンときた。「そうか、さっきアキコたちが話していたのは、全部
hiro さん作 [879] -
不幸な復活2〜死人の帰還〜
家に帰る途中、トオルはぼんやり考えていた。「そう言えば、何で俺は死んだんだっけ?」その後、すぐに言い直した。「何で俺は死んだと勘違いされたんだっけ?」そこでまた、胸が弾んでくる。「どーでもいっか。それより、あいつらの驚く顔が楽しみだ。」口笛を吹きながら、軽快に家に向かう。トオルは、四十歳で、無職だった。妻のアキコと子供二人の四人で暮らしていた。家族四人、いつも笑って過ごしていた。トオルは、玄関の
hiro さん作 [880] -
不幸な復活1〜復活の時〜
死んだ、そう思っていた。「ここは、どこだ?」すくっと起き上がり、ポツリと言った。まわりを見渡しても何も見えない。ただ、暗闇がどこまでも続いている。そこで、トオルはひらめいた。「そうか、ここは天国なんだ!でも、天国ってこんなに真っ暗なのか?」そんな空想を広げながら、何分かそこに座っていた。すると、目がだんだん慣れてきて、少しずつ見えるようになった。「俺はベッドに座っているのか、横にもベッドが置いて
hiro さん作 [1,039] -
透明少年〜奇跡の猫〜
何者かに言われた通り、正男は車にひかれそうになったコネコを命がけで助けた。その時、正男は交通事故で死んだ両親のことを思い出し、涙が溢れてきた。こんなこと、生まれて初めてだ。「母さんや父さんもこのコネコみたいに助かればよかったのに。」久し振りに家に帰り、自分の部屋に入った。そして、鏡の前に立った。そこには、懐かしく思える自分の顔があった。そして、裸の姿があった。正男はまっかになった。目に涙を浮かべ
hiro さん作 [1,019] -
透明少年〜透けた一日〜
青空がどこまでも広がっていた。何年か前に見に行った、『透明人間エブリデイ』という映画を思い出し、数え切れないイタズラを思いついた。とりあえず昼飯を済ませようと、目の前にあった、ボロい八百屋でスイカを、堂々と盗んだ。正男は、突然、学校へ行きたくなった。無意識の内に、自分の席に座っていた。前の席のやつのイスを蹴ってみたけど、こっちを振り向き、すぐに前を向いた。正男は、隠れようとしたが、相手には見えな
hiro さん作 [931] -
透明少年〜始まりの朝〜
「もう、消えてしまいたい。」正男は、そっとつぶやいて眠りについた。正男は、十歳の小学生。頭はかなり良いが、意地悪で、生意気、そのせいか、友達もいない。両親は昨年、交通事故で死んでしまった。この時、正男は、涙を見せなかった。今は、親戚のおばさんの家で二人きり、寂しい生活を送っている。すっかり陽が昇り、眩しい朝がやって来た。正男は耳障りな目覚ましの音に目を覚まし、時計を見た。「いけねえ、遅刻だ。」メ
hiro さん作 [1,136]