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呉 さんの投稿された作品が52件見つかりました。
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motel??
「…なんで……?」夕日が柔らかく光だし、二人を照らした。「……私が…そんな人に会ったら、もう絶対離れられないと思うし……。あんな風に言える強さは…私にはないと思った…。」ジョージは黙って聞いていた。こんな事を話すなんて……、少しおかしな気分だ。「……ごめん。こんな事いきなりジョージに話すなんて……。」自分がおかしくなって、少し笑った。うまく笑えなくて頬が歪んだ気がした…。「……いや、俺はかまわな
呉 さん作 [273] -
motel??
「…ああ言うのも愛の形だと思う?」「……さぁ。」冷たい手をポケットにしまった。「愛とか…考えたことある?」「……まぁ、それなりに。」「そう…。ジョージにとって愛って……どんなもの……?」ジョージは内ポケットからサングラスを取りだして、かけた。「……ひとくくりに言うのは難しいな……。対象とか時間とか状況とか、あらゆるものに左右されて形は変わるし……すごく不確かなものだと思う。これが愛だって、明確な
呉 さん作 [211] -
motel?0
普通の男。慌ただしく仕事に追われる日々。そんな時、偶然公園で一人の女性に出会った。彼女は毎日、公園のベンチに座っていた。そこで彼女に会い、話をするようになった。会うたびに縮まる二人の距離。彼は、彼女に恋をした。ある昼下がり。彼は、彼女を夕食に招いた。そして、一晩を共にした。次の日。彼女は公園に来なかった。次の日も、また次の日も…。いくら待っても彼女はあらわれなかった。彼は必死で彼女の居場所を探し
呉 さん作 [226] -
motel??
古めかしい昔の映画館を思わせる両開きの扉だった。ジョージが扉を開けてくれた。薄暗い。映画はまだはじまっていないが、予告をいくつも流してるらしい。私は、足元の小さい電球を頼りに歩いた。「後ろの席にしていい?」後ろにいるジョージに小声で話しかけた。ジョージがうなずいたので、後ろから3列目くらいの席にはいった。スクリーンがとても見やすい。私達の他には、数組のカップルがいた。ちょうどいいくらいの距離があ
呉 さん作 [181] -
motel??
ジョージが「俺が誘ったから。」と言って、私の分も入場券を買ってくれた。「はい。」ジョージが券を一枚私に手渡した。「ありがとう。……二人とも見てなかった映画がラブロマンスなんて、恋人がいないって…言ってるようなもんだね。」少し恥ずかしかったが、言わない方がくすぐったい気がした。「あぁ、確かに。こういう映画は、一人で見る気になれないからな。」ジョージも少し恥ずかしそうに笑っていた。ラブロマンスを見に
呉 さん作 [178] -
motel??
ジョージは少し黙っていた。「……運送業。町から町に荷物を運んでる。今は…休業中だけど。」それ以上は、深く追求しなかった。あまり触れて欲しくないと言うのが雰囲気で伝わってきた。向こうから話してこない時は、妙に詮索はしない。私も…されたら嫌だから。私はすぐに映画の話をふった。ジョージも話にのってきた。そして、ウェイトレスがハンバーガーとコークを持ってきたので、私達はそれを食べながら話を続けた。「どう
呉 さん作 [222] -
motel??
カランカランッッドアの上についていたベルがなった。私はジョージに続いて、窓側に面した席に座った。そんなに大きいレストランではなかった。壁紙が日に焼けてきばんでいた。かなり年期がはいっている。やる気の無さそうなウェイトレスがメニューを持ってきた。「お決まりになったら、お呼びください。」そういって、カウンターの方にのろのろと下がって行った。ジョージばポケットから新しいタバコを取りだし、一本ぬいて口に
呉 さん作 [195] -
motel??
友達に話してもわからなかった映画も全部。凄く楽しかった。“アラモイショッピングモール前”運転手の声でアナウンスが流れた。すると、ジョージが話を中断した。「ここだ。」そういって、席を立った。どうやら、もう一時間近くもたってしまったらしい。私も席を立って、出口に向かった。「誘ったの私だから、払うよ。」ジョージの前に出て、料金入れに二人分のお金を入れた。「ありがとう。」私は運転手にお礼を言って降りた。
呉 さん作 [305] -
motel??
表情に出ていたのだろうか、それとも昨日言った事を気にかけてくれて…。こんな事で気持ちが動くのは、あまりに単純で軽率すぎる気がした。でも、思いとは裏腹に気持ちは変わっているようだ…。ジョージといろいろな事を話した。ジョージの家族の話からはじまり、彼の家の事(彼の家は農場を経営しているらしい。)、お互いの学生時代の事(私はまだ現役だけど。)などに話が広がっていった。その中で、お互いに共通した部分をみ
呉 さん作 [397] -
motel??
遠いなぁ…。車内には、走行音だけが響いていた。「……ジョージ?」「ん。」ジョージは窓の外を眺めていた。「何か…話さない…?」「いいけど、何を?」視線を私の方に向けた。「…ジョージ……何歳?」「……32。年寄りだ。」そう言って、少し笑った。私もつられて笑う。「少しだけね。この辺の出身なの?」「いや、生まれはもっと東の方だ。ここより田舎でずっとのんびりしてる。」「家族は?」「父さんと母さん、それに兄
呉 さん作 [232]