トップページ >> エリ さんの一覧
エリ さんの投稿された作品が52件見つかりました。
-
初恋?-2
行き先も何も考えずにただ歩いた。気が付くと図書室の前にきていた。中にはいると誰もいなくて静まり返っていた。ミカに言われた言葉が頭の中で響いている。忘れかけていた罪悪感がこみあげてくる。涙がこぼれた。あの時にコウヘイとカナコ先輩の前で流した涙と同じ涙。そのまま午後の授業はさぼってしまった。ミカの顔が見れなかった。泣いて腫れた目を見られたくなかった。サチコからメールが何件も届いたけど返信する気になれ
エリ さん作 [213] -
初恋?-1
学祭も終って、みんなが普段の学校生活に落ち着き始めた頃の昼休み、ミカが突然驚く事を言いだした。「実は、好きな人ができたの!」サチコと私は驚きで言葉がでなかった。「男子バスケ部の先輩なんだけど、一目惚れしちゃって。バスケ部のマネージャーになろうと思って入部届け昨日出してきたんだぁ〜」「えっ?ミカ、ダイキと付き合ってるじゃん!」あわてて言うとミカはきょとんとした顔で「先輩に告白してOKなら別れるし
エリ さん作 [208] -
初恋?
学校際準備に追われる毎日は、楽しかった。相変わらず、マイ達には避けられていたけど、前ほどは気にならなかった。マスコット制作は大変だったけど、渡辺もカナコ先輩も一緒にいてくれたし、カナコ先輩の友達も、仲良くしてくれた。マスコットは骨組みを作って、その上に紙をはって、ペンキで色を塗っていく。ペンキで色を塗り始めて、もうすぐで仕上げというところまできていた。いつもどおりみんなでペンキを塗っていると、見
エリ さん作 [212] -
初恋?-2
初めて人の心を傷つけた。人を傷つけることの重大さがわかった。自分の行動の愚かさに初めて気付いた。アキヒロを傷付けて、マイやユーキ、カオリも傷付けた。私は最低だ。今思えば、アキヒロの異変は彼の愛情の深さの現れだったのかもしれない。私の心がアキヒロから離れていくのを繋ぎ止めようとしていたのかもしれない。必死になってくれたアキヒロを裏切ってしまった。謝っても、謝りきれない。渡辺とカナコ先輩にはすべてを
エリ さん作 [203] -
初恋?-1
家に帰って携帯のメモリーからアキヒロの名前を探し、電話の画面にしてはみたものの、怖くて通話ボタンが押せない。何回か繰り返していたら、携帯が鳴った。着信。相手はアキヒロ。携帯をもった手が震えた。ずっとメロディーが鳴り続いている。「もしもし。」声が震えている。「俺。エリもう家にいるんだろ?駅まですぐ来いよ!待ってるから。」「えっ…」実際迷った。このまま会うべきか、会わないべきか。会うのが怖い。あの日
エリ さん作 [218] -
初恋?-3
学祭準備の頃からアキヒロの態度が一変した。メールをすぐ返さないとキレたり、電話も出れないのをわかってて授業中にかけてきたりして、休み時間にかけなおすと「教室抜け出してでも電話にでろ!」と怒鳴られたり…あと、メールに絵文字が少ないだけでもすぐに怒るようになった。そして、マイたちも変わった。急に私を避けはじめた。理由はわからなかった。聞いても無視されてしまった。結局私は独りになってしまった。そんな時
エリ さん作 [192] -
初恋?-2
夏休みムードから抜けて学校祭の準備が始まった。文化祭と体育祭チームにわかれて、それぞれ役割をしなければならない。文化祭チームはクラスでやる出店を決めて、準備の指示などをクラス全員にしていく。体育祭チームは応援団やマスコット作りをする。どちらにも入らない生徒は確実に出店の店番を押しつけられる仕組みになっていた。「加藤はどっちのチームにするの?」チーム決めの時渡辺くんが聞いてきた。「うーん…渡辺は?
エリ さん作 [200] -
初恋?-1
長かった夏休みが終わった。久しぶりの教室に入ると、いきなり小麦色の肌をした男の子が目の前にあらわれた。「よっ!加藤!久しぶりじゃん!」夏休み前に初めて会話した渡辺くんだった。「おはよ!渡辺くん黒くなったね〜逆パンダすごいじゃん!」渡辺くんは水泳部に所属していて、夏休みの間にすっかり焼けていた。終業式にからかったゴーグル跡の逆パンダが、よりくっきり輪郭を表していた。「だからそれ気にしてるって言った
エリ さん作 [203] -
初恋?-2
一通り見おわると、家が静かになっているのに気が付いた。アキのお母さんが出かけたみたいだった。「エリ…」アキヒロがキスしてきた。いつもより長いキスだった。アキヒロがこの後何をしたいか想像はついた。ベットに運ばれ、また長く熱いキスをする。私は初めてだったのでアキヒロにされるがままになっていた。「アキ…痛い。」そう言ってもアキヒロは何も答えてくれない。「痛い…あき?」無表情のアキヒロが目に映った。「ア
エリ さん作 [210] -
初恋?-1
お祭りから4日後。今日はアキヒロの家に遊びに行くコトになっていた。いつもより落ち着いた感じの服を着て、髪はゆるく巻いて、メイクもナチュラルで出かけた。駅に着くとアキヒロはもう待っていた。「あれ?今日は大人っぽいじゃん!」「だって、アキの家族の人に印象悪く思われたら嫌だもん!」「そっか〜気使わせてごめんなぁ。」そう言って私の頭をなでてくれた。「よし、行くか〜」「うん!」自転車の後ろに座って、家に向
エリ さん作 [232]