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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

 
  • 航宙機動部隊前史・36

    時空無き状態を科学者達は0次元と名付け―それは既に宇宙観測によって確認されていた。更に、負の次元まで想定された。普通の時空と違って、全てが逆に進む訳だ。時空の大半を占めるとされているダークマター・ダークエネルギーと打ち消し合う《根源反粒子》が血眼になって探し出され―銀河元号五三六年に遂にそれは発見された。人工合成なった根源反粒子の束を一度に時空の一点に照射すると、ダークマター類は中和されて消え失
    まっかつ さん作 [496]
  • 処刑生徒会長第四話・13

    身内裏切り者背けば脅威となる存在―\r夕暮れ迫る校舎の中をゆっくりと歩きながら梅城ケンヤの思案は続いた確かに、いざと言う時に背後からぶすりとやられたらたまったものではない(居るとすれば教員連合か…)半ば嘲笑を込めて、ケンヤは力を失ったかつての権力者達の集まりを脳裏に浮かべた奴らに力はないまた連中のやっている工作などタカが知れている(余りの姑息さに話にならないな)だが―\rケンヤの上履きが渡り通路
    まっかつ さん作 [670]
  • 処刑生徒会長第四話・12

    しばらくの間、凛とした静寂が茶道室を包んだ。『心―ですか』梅城ケンヤはぽつりと確認を求め『そう―心です』大川アヤノは繰り返した『あらあら、気付けばこんな時間―梅城会長、今日はここらでお開きとしましょう。後片付けは明日私がやっておきますからお気になさらずに』内側に障子の張られた窓に顔を向けて大川アヤノはそう言うと、そそくさと立ち上がった確かにそこから差し込む光は、明らかに夕暮れ色に変じていた『車を
    まっかつ さん作 [642]
  • 航宙機動部隊前史・35

    その自由な風土を媒体に、宙邦諸国同士の激しい切磋琢磨が加わって、技術革新のそこは最前衛と化した。特に中央域方面から優秀な人材の流入が続き、派手な拡張路線の下、各国は競争を繰り広げている、投資も報酬を惜しまない―好条件は揃っていた。同じ革新陣営でも、かつての火星共和国は飽くまでも一惑星国家・旧航宙遊牧民族は不定住移動型勢力・それに対して、宙邦諸国はどちらとも全く違う政体だった。惑星定住型文明と言う
    まっかつ さん作 [652]
  • 処刑生徒会長第四話・11

    『池の底に何が在るのか知りたければ掻き回してはいけません―むしろ風が止み波が収まるまでじっと待ってみれば、澄んだ水面は静かにその深奥を示すでしょう』大川アヤノは実に説話的な《処方箋》を出して見せた。更に―\r『大きな獲物を得たい時には前ではなく背後に気を付けねばなりません。人間の目は前には付いていますが背中には有りませんからね』視力無き賢人は、だが余人には及ばない見識を備えている事をまたもや証明
    まっかつ さん作 [654]
  • 航宙機動部隊前史・34

    銀河元号九一一年・十二の星系国家が統合して最初の定住型恒星間領域勢力《スコピオン宙邦》が誕生した。これに続き同九二六年《ウガンポ宙邦》・九三四年には《ヴィシュヌ宙邦》が建国された。銀河元号九九九年は、俗に《三つの九の年》と呼び倣わされる。この時人類総人口は推定で九百億を越え、有人化された惑星が九0を数え、何よりも新しい勢力としての宙邦が九つに達していたのだ。元祖星邦・太陽系連邦は単体では最大規模
    まっかつ さん作 [484]
  • 処刑生徒会長第四話・10

    先の生徒会長が二桁に登るスキャンダルでリコールされた段階で、大川アヤノは会長室書記長としてナンバー3の座にあった。そしてリコール騒ぎを収拾して生徒会を説得し、総選挙を告示させ、自ら運営委員長に就任して内乱すれすれの状況でどうにか平穏裡にそれを成功させる事が出来たのも、ひとえに彼女の人望・手腕が大きく働いていた。彼女は梅城政権の産みの母と言っても良かった。そのために梅城ケンヤですら彼女には一目置き
    まっかつ さん作 [640]
  • 航宙機動部隊前史・33

    だがこれは当然、大勢の市民達の反感を招いた。結論から言えば、宙際連合は傲り高振り、折角得た勝利を活かし切れなかったのだ。為に、本来なら三星紀は保てた筈の彼等の覇権は、僅か五0年で失われる事となってしまったと、しばしば評される様になる。どう考えても禁忌ずくめの宗教的牢獄を拒んだ市民達は、ほぼ独力で大々的な遠宇宙の恒星への移民を開始し、その行く先々で自由の国を打ち樹て出した。十億人単位の《ピルグリム
    まっかつ さん作 [490]
  • 処刑生徒会長第四話・9

    《翌9月2日・東京都Z区立第三中学校》その茶道室には二人しか居なかった。静寂の中、とある男子生徒が畳に置かれた陶椀を作法通り回してから、一気に抹茶をすする。当然正座だ。もてなす側は戻された陶腕に再び湯を注ぎ抹茶を立て始めた。大人びた着物姿の美人だった。『ご気分は如何です?』目を閉じたまま彼女は尋ねた。『忙しい―特に最近は』正座したまま梅城ケンヤは素直に答えた。相手は出来上がった二杯目をケンヤに勧
    まっかつ さん作 [784]
  • 航宙機動部隊前史・32

    保守と革新・銀河の覇権を巡る二つの文明の衝突―\r勝利は宙際連合側に帰した。戦争を経て、球形に均すと半径二六0光年・総人口八00億にまで拡大していた宇宙文明世界は、全て中央域の支配に服する事となった。旧航宙遊牧民族を解体した宙際連合は、早速《グランドパージ》と呼ばれる大粛清を発動した。宇宙時代版《焚書抗儒》だ。戦争の勝利に酔いしれた宙際連合は、文明保守原理主義と中央域王道思想を振り回し、強権によ
    まっかつ さん作 [588]
 
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