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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

 
  • 航宙機動部隊第二章・26

    『そう悲観的になりなさんな。とにもかくにも一先ず波は収まったのは事実ですぞ』リーダーと言うのは時に無情な役目だ。自分でも信じてもいない見通しを従う者達に説いて回らなければならないのだから。最外縁征討軍総旗艦《D=カーネギー》内に提供されたロココ式の公邸にて、パレオス星邦議長兼元首代行ペアリーノ=グイッチャルディーニ氏は、一連の事態に動揺を隠せない中央政府当局が弱気に満ちた愚痴を上げて来るのを、少
    まっかつ さん作 [474]
  • 航宙機動部隊第二章・25

    パレオス建国暦四0七年【銀河元号二一八八年】新年期第三日―首都・第四惑星ティヴィタヴェキア―\rその中枢シテにて、太子党に反対するデモ行進が行われ、三0万を越える群衆が参加した。運動は全星に波及し、合計するとこの日だけで実に七00万人、総人口の一割を上回る星民が何らかの形で異邦よりの闖入者達への抗議に佐袒したのだ。更に四日にも、表面上やや下火になったとは言え凡そ五三0万の群衆が各地の街頭を練り歩
    まっかつ さん作 [512]
  • 航宙機動部隊第二章・24

    『だからって、今!無理して行く事も無いだろ!』ついつい大きな声を張り上げてしまい、観戦武官は半ば、ばつのわるさに目を反らした すると、少女は意外な言葉を口にした。『…今だからこそよ?』『…えっ?』思わずきょとんとして、再び向けられた漆黒の目からは何時もの毒気に満ちた光がすっかり抜かれてしまっていた。それに正対してテンペ=ホイフェ=クダグニンは説明を始めた。『今だからこそ、私が役立つ事が出来るのよ
    まっかつ さん作 [604]
  • 航宙機動部隊第二章・実質23

    『くそっ、くそうっ…何で、何でこんな事に!』同じ動ける宮城の内、一km程の直線距離を挟んだ割当て邸宅で、一方の当事者も似たり寄ったりの行動に浸っていた。最も、生まれの成せる業か、一応は彼の美意識と経済観念を破らない程度に配慮されてはいた。手当たり次第に捕まれた玉石が、ひっきりなしに速射され、池は一面無秩序な水紋達のぶつかりあいで激しく揺れる。『何やってるのよ。死んじゃうよ?鯉』奇妙な仕方で八つ当
    まっかつ さん作 [507]
  • 航宙機動部隊第二章・21

    『おおおっ…くっそおおっ!!』荒れ狂う貴公子の怒りは、彼の手の及ぶ限りの物と言う物に原型を保つ事を赦さなかった。無差別に投げ付けられた本の項や皿は破れ、ぶつけられた家具も欠けたり剥がれたりしない所とてなかった。瓶から飛び散った香水や飲物が壁や床を無数の色でアートし、アルコールと芳香のミックスは本来の役目とは反対の刺激を、嗅ぐ物の目と鼻に喰らわせる。そのただ中にフーバー=エンジェルミがいた。『何で
    まっかつ さん作 [451]
  • 航宙機動部隊第二章・21

    『…但し、太子党を巨悪と成すか、やはり我々帝国を魔物とするかで、大分変わります。今の所、少なくとも私からしたら、どちらも等しく魅力ある素材ですからね。ですが対象は必ず一つには絞るでしょう。そしてどちらに転んでも、結果はやはり同じ位極端な物となります』『彼等が粉砕されるか、我等が絞殺されるか、二つに一つ、ですか…』クレオンは慨嘆するしかなかった。『ネット集合体は以上言った様に恐ろしくトリッキーな動
    まっかつ さん作 [529]
  • 航宙機動部隊第二章・20

    『三000億星民達の欲望・嗜好を察知し、あるいは刺激して、それに見合った娯楽を提供し、スポンサーや資本家に利益を還元する―これが彼等のビジネスです。ですが、ここで大事なのは、最終的な利益さえ得られれば、順番を入れ換えることも彼等は厭わないし、また技術的に可能と言う事です』エタンは自分の知る限りを左総長に説明した。『順番を逆…ですか?』『星民の愛好する、もしくは嫌悪するイメージを、誰もが知る情報を
    まっかつ さん作 [592]
  • 航宙機動部隊第二章・19

    クレオン=パーセフォンは驚愕と賛嘆に満ちた光を両目に湛えた。『ここでいたずらに工作・介入を図り、目先の優勢を求めるは愚であるとお考えですか。私もそう思案しておりました。わざわざこちらから悪役を買って出て、彼等の重荷を肩代わりしてやるのは、人が良過ぎる話ですからな』『ええ、そんな所です』『では、当面は敵方の情勢を注意深く見守り、引き続き決戦の準備に努めつつ、余計な手出しは控える―と言う方針で行きま
    まっかつ さん作 [510]
  • 航宙機動部隊第二章・18

    クレオンは引き続き見解を述べた。『…合衆国軍側が今取るべき最善の方策は、太子党の即時処断、出来れば連中をパレオス司法に引き渡す事ですが、果たして自分の息子・娘達を突き放すだけの決断が出来るか、恐らくは無理でしょう。次善の策はその者達を中央域に還し、司令部の総入れ替えと被害者への謝罪・賠償を行う事です』エタンは頷いた。左総長の分析は鋭く、かつ皇帝の考えと一致していた。『一般将兵はこれにどう反応を示
    まっかつ さん作 [509]
  • 航宙機動部隊第二章・17

    シルミウム星系第二惑星《A=10》周回軌道上・統合宇宙軍総旗艦・戦艦《スタニドルフ》―\r『それでは、太子党を巡って合衆国陣営が分裂しつつある、と言われるのですか』皇帝エタンは執務室にいた。一見温厚そうな青年にしか見えないが、れっきとした専制君主にして、彼は合計四千万人からなる軍閥連合を率いる最高司令官なのだ。身長一七七cm・体重六三kg、中央域人士の標準と比べると、平均からやや小柄な体格をして
    まっかつ さん作 [475]
 
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