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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

 
  • 航宙機動部隊第二章・6

    そして翌新年期第三日―\rリク=ウル=カルンダハラは単身この前のバーがあったテナントの前に来ていた。既にそこは閉められたシャッターに黄テープが至る所に貼られ、更には鎖を通した幾つもの手持ちポールが立てられて、完全に封鎖されている。船内警備の名ばかりの検証は、寧ろあの凶行を揉み消す方に働き、反面、清掃業者の作業は徹底を極め、その仕上げをしていまい、もう中身は完全に空になってしまったそうだ。それでも
    まっかつ さん作 [480]
  • 航宙機動部隊第二章・5

    幾等平和ボケした国とは言え、流石にパレオスSPや官憲まで無能な分けではないだろう。だがそれは飽くまで国内の犯罪やテロに対した場合に限った話だ。『良いかテンペ。今回は最悪、星間諸侯の憎悪を買うかも知れないんだ』じゃりじゃりと玉石を踏みしめ、リクは国家監察官に歩み寄みながら説明してやった。『武装興信が出て来る可能性もある』『武装興信!?』『私設スパイだ。金次第で何でもやる』リクの解答は実に明確だった
    まっかつ さん作 [496]
  • 航宙機動部隊第二章・4

    同日午後―\rテンペ=ホイフェ=クダグニンは二人の暴漢に襲われていた。前には右手にナイフを持った男が、後からは両手に棍棒を握った男が、じりじりと距離を詰めて少女を挟み込もうとしている。こちらを見据える四対の目は、如何にも凶悪そうだ。祖国の衣装を身に纏ったテンペは、怯む事なく身構えた。古地球時代からの伝統を引き継ぐ胡服を機能的にアレンジした物だ。鮮やかな青い長衣と純白のズボンとは、彼女の同行者とほ
    まっかつ さん作 [653]
  • 航宙機動部隊第二章・3

    『御了承頂けますかな』こわもてにどやされたかと思ったら、程なく生意気そうなのに突き上げられる。当の《D=カーネギー》では、連合艦隊司令長官ネカイア公爵クラッタに気の休まる暇が無かった。ロバート=ハートフォード大将との通信を切った途端、長官執務室を出る間もなく、いきなりの来客の相手をしなければならなくなったのだ。彼の地位をもってしても断れる人物ではなかった。『我が星間軌道公社としては、今度の戦役、
    まっかつ さん作 [612]
  • 航宙機動部隊第二章・2

    銀河元号二一八八年・新年期第二日―\r最外縁征討軍戦艦《サルタン=バヤズィット?》は、いざ闘いになったら前線に赴き、全軍の指揮をとる予定になっている。よってこれと比べたら豪華客船たる《D=カーネギー》等、図体がでかいだけのただの飾りだ…三五〇万を数える機動部隊要員達は、そう思っていた。全長二五六0M・標準排水量一G下二000万t・全備排水量は同条件下二三00万tに至る。主砲として亜光速実弾・超加
    まっかつ さん作 [659]
  • 航宙機動部隊第二章

    銀河元号二一八八年・帝国紀年六七年―\r既に圧倒的な物量と経済・技術力で、帝国に対し優位に立った筈の星系合衆国《ユナイティド=システムズ》最外縁征討軍内の雲ゆきが新年を迎えた途端、おかしくなり始めていた。元々素行の悪さで悪名を馳せていた星間諸侯太子党がハメを外し、本来の狂暴さの赴くままに、合衆国軍旗艦《D=カーネギー》内で乱行を繰り広げ、共和国宙邦《グルン》から派遣されていた観戦武官リク=ウル=
    まっかつ さん作 [783]
  • 航宙機動部隊50

    統合宇宙軍総旗艦《スタニドルフ》―\r新年の祝賀会の合間をとって私室へ休息に戻った皇帝エタンは、照明を落とし、多機能壁面の一つを外部映像で一杯にして、その前に立った。元々はれっきとした民間人としてこの最外縁にやってきた彼も、何時しか純白に金の縁取りの第一種軍装に身を固めたその姿を見ると、少なく共見た目は将帥らしい趣を漂わせていた。目の前には投影された《占領地》惑星A=10がエメラルド色の輝きを燦
    まっかつ さん作 [673]
  • 航宙機動部隊49

    同日23時―\r『何?その話、本当か!?』燗熟し果てた中央域文明圏三千億人士の耳目を満足させるのに、長年ネット集合体は悪戦苦闘を余儀なくされていた。だから、と言う訳ではないが、今回の帝国と星系合衆国との全面対決は、彼等からすれば久々のビック・チャンスだったのだ。しかも、『パレオス星邦議長が太子党共への反対の音頭取りか?こいつはついてる!早速取材陣を組め!』総合娯楽番組配信ネット《ギャラクシーキャ
    まっかつ さん作 [721]
  • 航宙機動部隊48

    テンペ=ホイフェ=クダグニンは飲みかけのグラスをテーブルに戻して喜色を露にした。『私で宜しいのですか?』『どうでしょう?観戦武官殿。テンペ殿をお借りしても?』グィツチャルディーニ氏は実に神妙そうにリクに許可を求めて来た。『彼女が…望むなら』断り様がない。相手は卑しくも一国の代表だ。その当人が三世代は下の少年にここまで辞を低くして頼んでいるのだ。それが例え星間大国たる共和国宙邦《グルン》を反貴族派
    まっかつ さん作 [630]
  • 航宙機動部隊47

    三人が座るテーブルには入れ替わり立ち代わり給仕がやって来て、手盆やステンレス製のカーゴから麺型パスタをメインとした料理を並べて行った。『ワインは如何ですかな?ああ、監察官殿は未成年でしたな』置かれたボトル達から星邦議長の指図を受けて、給仕は手際良く年長者二人のグラスに年代物らしき赤葡萄酒を、少女のにはフレーバードソーダを注いだ。『当星民の反発は理解出来る。しかし、大業を前に小事にこだわるな、と言
    まっかつ さん作 [621]
 
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