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まっかつ改 さんの投稿された作品が432件見つかりました。

 
  • 航宙機動部隊46

    パレオス星邦の代表たるペアリーノ=グイッチャルディーニ議長に取っては、正しく最悪を極めた展開に見舞われたとしか言い様がない分だが、同時にこの事態を最大限プラスに転換しようと試みるだけの機転に満ちた政治的構想力を、彼は持っていた。『お前も来いってよ。テンペ。どうやら議長はハッキング経路までお見通しらしい』悲しいまでにリクにはメール元の考えが読めてしまう。そしてより哀しむべきは、今の彼にはそれを拒否
    まっかつ さん作 [677]
  • 航宙機動部隊45

    どの道内容は同じ筈だ。情報収集の一貫で予約したパレオス星邦のニュース番組の即時ダウンロード版が届いた知らせだったのだから。いち早くテンペが自分のパネルカードを懐から取り出し、リクのは確認キーを押して着信音を沈黙させられた。開かれた平面ホロ映像には先ず《パレオシズ=タイムズ》のタイトル標示が目一杯に広がり―\r『速報です。新年を迎えた我が星がこれまでにない異常な事態に襲われています』続いて映じた男
    まっかつ さん作 [689]
  • 航宙機動部隊44

    星間司憲(スターポリス)の対応は、対照的に懇切丁寧で、誠意に満ちたものだった。さっきの展望区画でパネルカードで通話を試みたリクに対して、エグムント=ファルフナー局地捜査官は即時の調査を約束したが、連絡を終えた観戦武官首席の顔は意外にも寧ろ曇りの度合いが強まっていた。『…たった一人かよ…』パネルカードを閉じて自身の懐にしまった少年は、ベンチに座ったままそう失望を口にした。そう、最外縁征討軍全体を管
    まっかつ さん作 [934]
  • 航宙機動部隊43

    「証拠不充分!?」この世には理不尽な事不可解な事は幾等でも有るだろうが、若くして数奇な運命に弄ばれて来た観戦武官首席に取っても、こんな対応に接したのは前代未聞と言うしか無かった。最外縁征討軍総旗艦《D=カーネギー》号船内警備課のオフィスにてありのままにリクは星間諸侯太子党達の蛮行をまくし立て、その取り調べを要請したのだが、与えられたのは熱の無い表情と遮音室を燻らす無ニコチン煙草の煙だけだったのだ
    まっかつ さん作 [911]
  • 航宙機動部隊42

    星間諸侯ー元々は惑星植民が軌道に乗ってない時代の奨励策の設置にそれは由来する。実は惑星植民はそう割りの良い事業ではなかった。無限に近い処女地が開けていてもだからその開拓者は始終なり手不足だった。そんな中、一部の篤志家が信じられない程の自己犠牲を発揮して惑星可住化・定住を細々とやり始めたのだ。それに報いるべく各種の優待制度が適用されたとしても、だから批判には当たらなかったであろう。しかもそれ等の大
    まっかつ さん作 [1,054]
  • 航宙機動部隊41

    それは時間にして五分ともかからなかったが結果はこの上もなく深刻な物であった。「ほう?返せと?何を?君の女をか?キャハハハ!何言ってるの?返しても良いけどさあ、今頃もう廃人だろうよ!この僕達があれにはノン・リスクドラッグの味をたっぷり教えてやったからねえ」リクの目の前では今しがた入った二人の若者とさっきの騒ぎっぱなしだった一団が険悪な言葉の応酬を始めていた―否、より正確には、極正当な主張がどう考え
    まっかつ さん作 [970]
  • 航宙機動部隊40

    「つまらん。実につまらん」それから四0分後ーリクはラウンジバーのカウンターでとぐろを巻いていた。「やる事はお偉方の相手とご機嫌とり、週一回の定期レポート。良い加減怒るぞ?こんな二十歳足らずのか弱い少年に、押し付けるには余りにも退屈過ぎる内容ばかり。これはーそう、国家権力による新手の虐待だ」褐色に漆塗りされたカウンターに空になったグラスを乱暴に置いて、リクはストレートウイスキーの三杯目を求めてーあ
    まっかつ さん作 [909]
  • 航宙機動部隊39

    六00年に渡る大航宙植民時代ー国家主権同士の総力戦が途絶えて、久しい未曾有の宙際平和が続く繁栄の時代ー実際戦術面の進歩等無かった、と言うより、その必要が無かった訳だ。今自分の前に展がる大艦隊は、確かに火力も装甲も電磁膜系も申し分ない充実振りだろう。だが、これは言わば警備隊の類であって、正規の機動部隊ではない。光速反航戦《CC・オペレーション》…ギャラクシーウォーズ末期に採用された、最も恐るべき戦
    まっかつ さん作 [1,050]
  • 航宙機動部隊38

    銀河元号二一八八年・新年期一日(元旦)星系合衆国・最外縁征討軍・連合艦隊総旗艦《D・カーネギー》号…新年を祝う政治的脚色過剰なセレモニーなんかが、少年の肌に合う筈もなく、リクは複数の職務放棄を半ば喜んで冒して、足早に会場を離れた。彼が向かったのは、分厚い展望壁が見渡す限り続く、テラス型遊歩道区画だった。総面遍在型ホロ・音響展開システムや、走り回る四輪サーバントマシーンのお陰で、テラス向けにしつら
    まっかつ さん作 [964]
  • 航宙機動部隊・実質37

    少年は実に、人生も世間も達観しきった所が有った。生家の収入は悪く無かったが、何せ消費する分母が多過ぎるのだ。ウル区で栄達を望むなら、軍需工房職人として独り立ちするか、産業船団に入るか、いっそ、任侠の顔役目指して名を売って行くしかない。リクはなかば仕方なく、第四の道ー悪名高き公職者補充システムの網にかかる事を択んだ。官員のみならずその子弟まである意味優遇の美称の下、引っ張り込まなければならない程、
    まっかつ さん作 [1,025]
 
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