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さんの投稿された作品が72件見つかりました。

 
  • イヌ恋 ?

    「だいたいお前が居た辺りに住んでるだなんて。よく決めつけられるよね、お前のご主人!」夕食時、買ってきたドッグフードを必死で食べる子犬を見ながら、茜はひとりごちた。かく言う茜も、子犬の旺盛な食欲にあてられてか、早めの夕食をとっていた。「もし遠くに住んでる人に拾われたら、もう会えなくなってたわけだし…。」その言葉に反応するかのように、短く子犬が鳴いた。「そんな声出されてもなぁー。」茜はもう一度、例の
    さん作 [118]
  • イヌ恋 ?

    快晴の翌日、子犬がいた場所に戻ると、ダンボールはまだ置いてあったが、今日入れられたのだろう、濡れていないメモ用紙が新たに入っていた。茜は器用に片手で子犬を抱きかかえて、もう一方の手で、メモを手にとった。「電話番号…!お前のご主人かな!」茜は携帯電話を持っておらず、家に戻って、番号にかけた。「はい、もしもし?」若い男の声が出た。「あの、子犬を拾った者なんですが!」「ホント?あー。出来ればあと一週間
    さん作 [133]
  • イヌ恋 ?

    「まさか犬と一緒にシャワー浴びるなんて思わなかったよ。」茜のなすがままに、大人しく子犬は体を洗われていた。洗面器に湯をいっぱいにし、子犬を入れると、大人しく子犬は座った。茜は浴槽の中から子犬に呼びかけた。「お前…捨てられたの?」子犬は震えが治まって、安心したのか眠そうな表情になっていた。「そっか、眠いよね。」茜は体を拭いてやると、自分の古着を何枚か寝床として提供してやった。パジャマに着替え終わる
    さん作 [131]
  • イヌ恋 ?

    その日、昼過ぎに急に降り出した豪雨は容赦なく茜(アカネ)に降り注いだ。(昨日までカラカラの日照り続きだったのに…。)火の元注意などと言う乾燥注意報まで出され、役所のものらしき車が火の取り扱いに注意するよう呼びかけていたばかりだった。茜は高校生ながら料理も慣れたもので、一人暮らしの家の小さなキッチンがお気に入りスペースだった。無論、茜はガスの管理やら火の元の管理やらは万全だった。(隣町の火事もこの
    さん作 [145]
  • カメラと黒髪 #last

    「告白された瞬間の女性か」「歴史的瞬間ですけどね」「希美、大好きだ」「今さらまた言ったって同じ顔は出来ませんよ」「しかし…スッピンもかわいいのに」二人は数ヶ月後、初日に海で撮った写真がコンクール審査員にとても気に入られ、特別賞を受賞していた。その受賞式と審査員への写真説明も兼ねて今日は会場に来ていた。被写体が誰なのか。審査員の注目になっていたらしい。ちょうど程良く夕方になっていたのと、希美の表情
    さん作 [142]
  • カメラと黒髪 #17

    「希美が頑張って勉強してること、俺はわかってるから」アキが希美の頭を軽くポンポン叩いた。「アキ」希美なんだか嬉しさを通り越してありがたかった。この世に自分がやっている虚しいことを見ていてくれる人がいる。「必ず希美がやったこと、報われるから」「言い切れます?」「報われなかったら俺に八つ当たりしていいよ」希美はアキを抱きしめて泣いた。恐らく受験に落ちてからまだ流したことがないくらい涙を流し続けた。ア
    さん作 [127]
  • カメラと黒髪 #16

    それからアキは考えた結果、1枚だけ撮影しようという結論に至った。「別に1枚も10枚も変わりませんけどね」「風呂の中であんまりバシバシ撮っててもし見られたらどうすんだよ」「他にお客さんなんかいませんて!この天気だし」浴場へと続く廊下のガラス戸からは朝よりもさらに激しさを増した雨が降り続いていた。アキはここにきて躊躇い始めていた。当人の許可は得ているとはいえ、ほぼ裸の女性を撮影していいものかと。その
    さん作 [102]
  • カメラと黒髪 #15

    「あの先輩の写真、室内のは無かった気がしたんですけど」「うん、全部外だよ」「撮りましょ!」「旅館の浴衣じゃマズイよ。」「え?」「泊まりだったのバレちまう」ヘンなところだけしっかりしているなと半ばあきれて希美は隣の部屋で自前のワンピースに着替えた。「ダメですか?」「カワイイ」「本当に思ってます?」アキは微笑しておもむろに一枚撮った。「!え、今の?」「たまには怒った表情も撮っていいだろ」もっと全体的
    さん作 [149]
  • カメラと黒髪 #14

    砂粒をサラサラこぼすような微かな雨音で希美は目を覚ました。ある程度身だしなみを整え、アキが寝ているのであろう隣室への襖を開けると、既にアキは起床しており、憂鬱そうな目で外を眺めていた。窓際の椅子に膝を抱いて座っていた。「天気のこと、気にしてなかったんですね」希美の声にアキは少し驚いたように反応した。「希美、お早う」「お早うございます」「参ったよ…フラッシュより陽の光で撮りたかったんだけど」「残念
    さん作 [123]
  • カメラと黒髪 #13

    「部屋も一緒ですか」言われた通りの部屋に戻ったが、そこにはカメラを手入れしているアキがいた。「安上がりだからな」部屋から見える海には目もくれず希美はバッグから数学の教科書や問題集を取り出し始めた。「なに、勉強するの?」「一週間あれば結構勉強出来ますよ」あまり関心を示さずアキはカメラ手入れに戻った。しばらくは二人とも沈黙していた。カメラ手入れが一段落するとアキが切り出した。「目指してる大学とかある
    さん作 [134]
 

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