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さんの投稿された作品が72件見つかりました。

 
  • カメラと黒髪 #12

    アキの両肩にそっと触れるとアキはビクッ!と反応した。「ぅお!びっくりした…!そっち向いていい?」「あんまり見ないで下さい」希美は黒髪を後ろで結び、いつもと違った雰囲気を漂わせていた。ピンクがかった肌のせいもある。「今撮りたいな」「盗撮で訴えます」―アキって、意外と筋肉あるなぁ―\r腕にそっと触れるとアキは不思議そうに希美を見た。「どうした?」「あ!いえ、あの、鍛えてるのかなぁって」「重い機材運ぶ
    さん作 [257]
  • カメラと黒髪 #11

    それから夕方頃までビキニ姿だけで撮影は進み、終了した。「お疲れ様希美。やっぱり表情が軟らかく映るから希美は自然体が一番だよ。写真写り良かった方だろ」「それなりに…。あの、私自前で服持ってきたんですけど」「まだ1日目だからさ、今日はこんな感じで」どうも煮え切らない感覚のまま希美は宿へと案内された。希美はアキと同室だと知り、嬉しいやら怖いやら複雑な気持ちのまま大浴場に向かった。「えぇ〜。誰もいない…
    さん作 [125]
  • カメラと黒髪 #10

    アキが希美を受け止めるカタチで二人は砂浜に倒れた。目があって離れない。「……あ!!ごめんなさい、バランス崩しちゃって」「希美!!動かない、動かないで。…よっ」希美は四つん這いで砂浜に待たされた。―まさかもう撮影!?―\rしかし、アキは希美の髪にそっと触れた。「ほら、カニ」「え?頭についてました!?」「あんまり希美が呑気だから倒れ込んだ拍子にくっついたのかもな」希美は自分でおかしくなって笑った。こ
    さん作 [115]
  • カメラと黒髪 #9

    すぐに夏休みになった。あの日以来中間テストまでは勉強にも集中出来た。一週間まるまるを写真の海の近くで泊まって過ごす。旅費は彼がもつと言ってきなかった。新幹線で2時間半。その間希美はじっとアキを見つめていた。果たしてアキは人間として希美を見ているのか、被写体としてしか見ていないのか。「希美…さん?どしたのさっきから」「呼び捨てで。私もアキって呼びますから」「え?ああ、うん」再び新幹線の窓に顔を背け
    さん作 [175]
  • カメラと黒髪 #8

    希美は硬直したが、すぐに謝った。「いいよいいよ。俺たちそういうんじゃなかったから。単純に写真好きの仲間だった」活き活きした表情で、白いワンピースやビキニ、制服やちょっと高価そうなドレスまでを着こなしている。この人がまさか亡くなっていたとは希美は予想していなかった。「生きていればちょうど3年生かな。最後の年。」「私なんかが部員になっても大丈夫なんですか…」「負けず劣らずってとこかな、この…」アキの
    さん作 [127]
  • カメラと黒髪 #7

    「朝海さん、申し訳ないけど今週いっぱいは教室掃除お願いします」朝に担任から言われ普通なら誰かと交代でやればいいなどと文句を連ねるところだが、そこはもう希美の論点ではなかった。「はぁい」と、空返事をしてから午後の授業が終わるまでほとんど勉強には集中出来なかった。―掃除が終われば、また部室に行ける!―\r教室は元が汚いので軽く掃除すれば十分キレイに見えた。希美は体育館裏まで走った。「お邪魔します」机
    さん作 [137]
  • カメラと黒髪 #6

    教務室にアキは呼び出されていた。「さすがにね〜部員がキミ一人じゃいくら本格的とはいえ…」「今月いっぱいであと一人でも入れば、部活としては成り立つけどね〜」アキの写真好きについていく者は誰一人いなかった。アキはアキで被写体が一人でもいてくれれば準備や撮影、現像も焼き増しも自分で出来た。教務室を出たすぐ目の前に希美はいた。「あ!いた!」「あ!いた!」二人は同時に言ったが、アキが素早く希美を教務室に連
    さん作 [173]
  • カメラと黒髪 #5

    「アレ?希美、あなたメガネは?」家で皿洗いを手伝っている最中母親に突然指摘された。カバンの横には出しっぱなしのメガネケース。メガネだけが無い。―部室だ!!!―\r「ア…アレ?どーしたっけなー?多分教室に忘れちゃったかな?」「大丈夫?疲れてるんじゃない?」「大丈夫、大丈夫!さてと、お風呂入ります」湯船に浸かりながら考えるのは数学の公式と英語の文法と…アキさんのことと…理科の元素記号と…アキさんのこ
    さん作 [162]
  • カメラと黒髪 #4

    「メガネ、はずしていいよ」緊張した面もちで希美は机にメガネを置いた。コトッと、メガネを置く音がしてアキが希美を見ると先ほど一瞬だけ見た、ありのままの希美が立っていた。「窓際の、夕陽のとこに立って…そうそう、その机に腰掛けて」―心臓がドクドク言ってる。緊張し過ぎだよ私…―\r希美と同じようにアキも緊張していた。夕陽が黒髪を照らしている。まだ希美の瞳が涙で潤んでいるので、陽の光が当たってキラキラする
    さん作 [168]
  • カメラと黒髪 #3

    見かけとは正反対の清潔さ。物置小屋だったものをこの人が掃除したのだろうか。「守山アキ(カミヤマ アキ)」「え?」「俺の名前、アキでいいから」「あ…朝海希美です」「年上だけど留年してるから学年は一緒だと思う。新一年生でしょ?見かけないから」「はい…あの、写真部に入りたいわけでは…」「ごめん、ごめん。でもあんなとこで泣いてたら危ない先輩たちに捕まるよ」いつのまにやらこの男のペースに希美ははまっていた
    さん作 [162]
 

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