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玲唯さんの投稿された作品が88件見つかりました。
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Kiss me!
プロローグ あなたは 自己中心的で 自分勝手で 気分屋だけど 優しくて 明るくて 正直だね。 そんなあなたを 私はいつの間にか好きになってたんだ。
玲唯 さん作 [522] -
君と見た空
エピローグ 私は高校を卒業して大学生になった。 大学は今夏休み。 それを利用して、私は実家に戻ってきた。 荷物を置いて、私は外に出る。 行き先は、あの高台。 ───『リク。約束しよう?』 あの時の約束を、1日だって忘れたことはない。 だから毎日アオトを探してる。 アオト、私はこんなにアオトを探してるんだよ。 だから早く会いに来てよ。 階段を上り終えて、高台から街を眺める。 空は雲1つない快晴で、
玲唯 さん作 [522] -
君と見た空*9の2
目からは涙が溢れ出てきて、私は涙を拭いながらその場に立っていた。 アオトは優しく私の肩に手をおいて、ゆっくりと自分の方に私の体を向けさせた。 「リク。俺、リクといれて楽しかった。ここに連れてきてくれたこと、凄く嬉しいんだ。ありがとね」 そう言って、アオトは笑った。 私が好きな、温かくてこっちまで笑顔にさせるような笑顔で。 でも私は笑えない。 むしろ涙がもっと溢れてくる。 するとアオトは優しく私
玲唯 さん作 [422] -
君と見た空*9の1
09.別れ するとアオトは私の手を取って、私の手を自分の胸にあてた。 私は思わずアオトの顔を見る。 アオトの手は氷みたいに冷たくて、アオトの心臓の鼓動は私の手に伝わってこない。 信じざるを得ない。 「ごめんね。本当は言わないでおこうと思ってたんだ」 そう言うとアオトは私の手をはなして、また悲しげな顔をした。 「俺のこと、怖い? 幽霊だしさ、俺」 私は首を横に振った。 不思議なくらい、全然怖くない
玲唯 さん作 [371] -
君と見た空*8の3
「私があの時もう少し遊ばせていれば、あんなことにはならなかったかもしれないのに……」 「角田さん、あなたのせいじゃないわ。私が止めていればよかったのよ」 お母さんと吉澤さんは、涙声になりながら言う。 私は2人の嗚咽まじりの声を聞きながら、お墓に目をやった。 ───『お名前、何て言うの?』 その子の名前は何だったかな。 ───『吉澤───だよ』 「リク。お母さん、吉澤さんの家に行くけど、リクも行
玲唯 さん作 [394] -
君と見た空*8の2
「あの公園で遊んでてリクちゃんが帰ろうとした時、あの子リクちゃんのあと追いかけて土手をあがっていったの。そしたら、車とぶつかって……」 続きは聞かなくてもすぐ分かった。 その子は、死んだんだ。 その時、私の脳裏に昔の記憶が蘇った。 * お母さんに連れられて、高校の近くの公園に来た。 公園を見ると、誰かが母親と一緒に遊んでいた。 私と同い年くらいの男の子で、私はその子と遊ぼうと近づいていった。
玲唯 さん作 [411] -
君と見た空*8の1
08.お墓 誰にあげる花束だろう。 病院にお見舞い行くとか? でもこっちは病院のある方向じゃない。 聞こうと思ったけど、聞きにくい雰囲気が漂っていた。 お母さんは黙ったまま、ゆっくりとしたペースで歩いている。 私は何も聞かないでおこうと決めた。 * 歩き始めて10分して見知らぬ墓地に着いた。 お母さんはお墓とお墓の細い道を奥へと進んでいく。 そして奥から3番目のお墓の前で止まった。 吉澤家之墓。
玲唯 さん作 [420] -
君と見た空*7の3
でも返事って、なんて返せばいい? 私は天井を見ながら必死になって考えた。 * 私は目を覚ました。 そしてぼーっとしながらもカーテンを開ける。 昨日の雨が嘘みたいに、雲1つない快晴だった。 時計を見てみると、もう昼。 私は何かをするわけでもなく、その場からしばらく空を見ていた。 空を見ていると、昨日のアオトの言葉が蘇る。 あれから考えてみたけど、答えが見つからない。 今までアオト
玲唯 さん作 [404] -
君と見た空*7の2
アオトは私の目をじっと見つめている。そして 「リク、俺じゃダメかな?」 突然の告白に、私は驚くばかりで言葉が出なかった。 アオトは視線をそらさずに私の返事をじっとまっている。 何か言わなきゃと思ったけど、なんて言ったらいいかが浮かばない。 私は少し困ったような顔をして下を向いた。 「ア、アオト……私───」 「ごめん、やっぱり忘れて」 「え?」 アオトの言葉に、私は顔をあげる。
玲唯 さん作 [425] -
君と見た空*7の1
07.部屋 私とアオトは並んで道を歩いている。 アオトが家まで送るって言ってくれた。 泣き止んだばかりの私は、鼻をすすりながらゆっくりとした足取りで歩く。 アオトは何も言わずに私のペースに合わせてくれている。 気持ちも少し落ち着いた。 多分、アオトが一緒にいてくれたからだと思う。 あのまま1人でいたら、ずっと泣きっぱなしだっただろーなあ。 思ってみれば、こうしてアオトといるのは久
玲唯 さん作 [407]