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ふく さんの投稿された作品が433件見つかりました。
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汚染 36
悪夢はこれだけでは終わらない泣き疲れて布団に包まった朝が来たら早く此処から出ようそう思い目を閉じた時にドアを叩く音がした何度も叩く恐る恐るドアスコープを除くと彼がまだそこにいた恐怖で後退りをした少し放っておけば諦めるだろうと必死に目を閉じて眠ろうとしたけれどそんなに甘くはなかったノックは一時間半続いた眠れる訳がない恐怖は大きくなるばかり布団をかぶり耳を塞いだこんなに恐怖を感じたのはいつぶりだろう
ふく さん作 [153] -
汚染 36
『結婚されてるのにこんなのマズイです』その言葉を言った後不意に涙が込み上げた思わず泣いてしまったそれは自分へと向けられた言葉でもあったから此処で貴方を想ってしまったから貴方ならいい抱き締めてくれているのが貴方ならそう思うと涙が止まらなくなった泣いている私に気付き彼が体を離す顔に触れキスをされそうになった完全に勘違いをされた私がこの人を好きなのにどうしようも出来ない苦しみに堪えているとでも思ったの
ふく さん作 [121] -
汚染 35
寝転ぶ私に近付いて来る手に気付く突然抱き着かれ体に触れるそこで酔いも眠気も一気に覚めた手を払いのけもう一つのベッドに移動したそれでも抱き着いて来る『寝るだけって言ったはずです』と冷たく言い放った『一緒に寝よう』と言ってくるそう言ってはいるが手は私の足を触っている気持ち悪い最悪懸命に抵抗し部屋を出て行こうと靴を履いた彼が腕を掴む『俺が出て行くから』全てが嫌になったいつもこの人は年下でも部下でも敬語
ふく さん作 [124] -
汚染 34
軽率だった同僚の女性と上司である私より三つ年上の男性と飲みに行ったいつもよりお酒を飲み過ぎた時間を忘れて時計を見ると終電がなくなっていた同僚は近くに一人暮らしをしているが半同棲しているからもちろん泊めてもらう訳にはいかない仕方なくビジネスホテルに泊まる事にしたこればっかりは仕方がない彼も同じく終電を逃した同じホテルに泊まっても部屋を別にすればいい歩き出すと思っていた以上に酔いが回るホテルに着いた
ふく さん作 [124] -
汚染 33
上りのエレベーターの中で貴方が連れて行ってくれると言ったお店の話をしていた貴方が以前誰と行ったのか気になったし聞いてみたかったけどもうどうでもいい今一緒に行こうとしてくれているのは私だから今は私を選んでくれたからそれでいいそれに貴方が今の生活がそんなに幸せではないという事も知ったから例え嘘であろうと貴方の言葉だけを信じたい私と居て少しの幸せを感じてくれる様に楽しいと思ってくれる様に特別な人に変わ
ふく さん作 [145] -
汚染 32
地下は冷える喉に流れ込むジュースも空気も冷たかったただ貴方が隣で煙草を吸っていて何気ない話をして貴方との空間が私には温かくて幸せだった煙草が短くなって行くこれを吸い終われば戻らないといけないせっかく貴方が与えてくれたチャンスを無駄にはしたくない今しかない『あの時言っていれば』ってきっと後悔する息を飲んだタイミングなんてこの際関係ない瞬きを一回深呼吸を一つ『いつご飯行きますか?』このまま待っていて
ふく さん作 [131] -
汚染 31
貴方がチャンスをくれた私の雑用を手伝ってくれた面倒くさがり屋の貴方がそんな事をしてくれるのは珍しい何気なく冗談混じりに頼んだのに貴方は快く引き受けてくれた『面倒くさいな』と愚痴を零しながらも懸命にやってくれた嬉しかったお陰で作業も早く進んだし嫌な仕事も貴方と二人でするから楽しかった雑用を終えてから『何か飲む?おごるよ』と貴方が言ってくれた私が御礼をしないといけない方なのに迷いもなく頷いた貴方と地
ふく さん作 [155] -
汚染 28
言葉を交わさなかった一度も目を合わす事はなかったそんな日もあるだろう朝から出ていたし戻って来てもすぐに会議が入った終わってからは飲み会貴方は忙しい人ね今日もこうして一時の期待は消える漏れる溜め息に頭を抱える何だかストレスが溜まる貴方のせいにはしたくないけど明らかに貴方のせい私の勝手な片思いなのだから貴方を責めたりは出来ない楽になりたい抜け出したい方法は二つ諦めるか貴方が私を救ってくれるかもう決ま
ふく さん作 [189] -
汚染 28
不意に流れ落ちる涙帰り道何故か胸が張り裂けそうになる冬の空気が冷たいからではない風が目に染みたからではない私だけが分かる苦しみ多分このまま私達は後一歩先に行く事が出来ない未来は灰色そんな風に思うと悲しいだけ涙を拭きながら懸命に歩いた孤独を分け合ったっていいじゃない傷を舐め合ったっていいじゃない秘密を持ち合い罪を許し合えばいいじゃない始める事を恐れるなら終わりを覚悟すればいい傷痕なんてすぐに消えて
ふく さん作 [150] -
汚染 27
本当の事は分からないこの一日は幸せでもあり何となく不安にも感じた貴方の明らかな避けた様な態度気まずいのか本当は私の行動に距離を置こうとしているのか意識を隠せない貴方のそぶりが気になった目を合わせてくれない言葉を交わしてくれない私から話掛けてもすぐに会話は終わる何だか泣きそうになった後は貴方からの誘いの言葉を待つ事しか出来ない此処までやっとの思いでこぎつけた待つと決めたからただ貴方が私に言ってくれ
ふく さん作 [195]