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ふく さんの投稿された作品が433件見つかりました。
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汚染?
少しでも一緒にいたかった『じゃあ俺あっちだから此処で』立ち止まった貴方の顔を見上げたこんなにも愛おしい『バス停まで送ります』これが今の私の精一杯の勇気と愛情表現『いいよ、すぐそこだから』と断る貴方に『送りたいだけですから』と答えた少しは可愛く言えただろうかただ必死だったからこのまま別れるのは辛過ぎるから貴方は私の言葉に『ありがとう』と優しく笑ってくれたそんなに上手くはいかないものだなと落ち込んだ
ふく さん作 [204] -
汚染?
初めての二人の帰り道とめどない切なさが込み上げるもしもこれが最初で最後の出来事だとしたらそんな想いをしているのは私だけだと思うから二軒目に行こうかなんて貴方から言ってくれたら何の躊躇いもなく頷くのにそんな期待なんてお構いなしに貴方が欠伸をした疲れた表情に少し悲しくなった『俺、手を繋ぐとすぐその人を好きになるんだよね』と突然言った心臓が破裂しそうになる私に向けられた言葉ではなかったとしてもただ話す
ふく さん作 [188] -
汚染?
飲み会で貴方の目の前に座った遅れて来た私の席を取っていてくれた貴方が目の前を選んでくれた事が素直に嬉しかった普段話せない事を沢山話したもう周りなんて見えていなかった心が弾んでどきどきして初めてこうして貴方と向き合えたいつもは隣の席だから何だか慣れなくて何だか照れ臭い『どんな人がタイプなの?』そんな質問に戸惑う『貴方です』と言ってみたかった『年上の人です』と当たり障りのない返答をした『食べ物は何が
ふく さん作 [222] -
小さな手
小さな両手で僕の右手を優しく包む柔らかくて少し冷たい僕を見上げて私が守るからと微笑むその眼は強く僕を見つめる君よりも大分年上なのに君といると自然と少年の心を取り戻した様な感覚になるこんなに笑った事があっただろうかこんなに温かい気持ちになった事があっただろうかこんなに恥じらいを忘れて泣いた事があっただろうか君が強くいてくれるから僕は弱くなる些細な悩みも愚痴も君はただ黙って聞いてくれる時に一緒になっ
ふく さん作 [214] -
寂しさ
君を選べなかった悩みに悩んで出した答え『もう会うのは辞めよう』息を呑んで君からの返事を待ったあっさりと頷いて『分かった』と君は笑った僕を好きでいてくれた事は分かっている楽しかったし自然と自分を出せた君には感謝しているだけど急いで近付きすぎた気がする物足りなかった訳ではないただ手の届かない存在に憧れる事もある君は見抜いていた『きっと上手く行くよ』と僕を励ます怒る事もなく咎める事もなく君は最後まで優
ふく さん作 [172] -
閉ざされた世界
唖然としたあなたが発した言葉に少し前から気付いていた態度が少しずつ変わっていった事も私もそんなに馬鹿ではない気付いていたはずなのにこの暗闇は何だろう瞬きも忘れる程の込み上げる感情あなたはそんなに器用ではない事は知っているだから私を手放した此処で取り乱してあなたにしがみついたってあなたを困らせるだけならばあなたが幸せになりたいと願うならば深呼吸を一つ冷静な態度を選ぶ『頑張って』と笑顔を造る本音は隠
ふく さん作 [153] -
残された部屋
帰る前に必ずシャワーを浴びるその音を聴きながら私は一人静かに泣く私の匂いを全部洗い流す為の行為に思えて寂しくなる蛇口を絞める音が聞こえるとあなたに気付かれない様に涙を拭いて笑顔を作るあなたを困らせない為髪を乾かした後最後の煙草に火を点けるその一本が終わればあなたは帰って行くまた私を一人残してあなたがソファから立ち上がると胸が痛む『もう帰るの?』とあなたのシャツの袖を掴んで甘えてみたい靴を履いてド
ふく さん作 [186] -
始まり
誘うチャンスなんて何度もあるのにその一歩が踏み出せずに一日一日が過ぎて行く何度も口にしようとは思うのに何も出来ずに週末を迎える毎日隣の席に座っているあなたを感じながら幸せよりも虚しさが込み上げるこんなに近いのに遥かに遠い存在障害のある恋大きくなる想いでもどうにもならない現実きっとあなたも私が嫌いではないだけど煮え切らない態度と確かにあるあなたとの距離帰って行く後ろ姿を目で追いながら引き止める事さ
ふく さん作 [153] -
叫び
肩が震えるのは降り出した雪のせいじゃないあなたの『ごめんね』を何度も聞いたそんな言葉はいらないそんな優しい顔は見たくない『もう謝らないで』と声を張り上げた私の上擦った声に怒った表情にあなたが困った顔をするあなたが望もうが望むまいが構わないどんなに我慢しても私の想いをぶつけてもどうせこれで終わりなのならば最後に私の想いを全てあなたに伝えたかった『行かないで』とあなたの腕に縋って泣いたあなたが私の手
ふく さん作 [150] -
つかの間の愛
何か言いた気な横顔が窓越しに消えて行く君となら何処へでもすぐに行けるなんて少しの幸せを願っていたんだバランスは保ってるつもりだったなのに君はいつも私の先を歩いていたさよならも言えなくて少し泣いた君を想い続けると誓いを告げた歩み寄った心が少しずつ放されて行きこの揺らいだ想いが寂しく音も無く消されて行く平行線に君が存在していると思っていただけど君はもういない始めからどんなに先を見ても君は存在しなかっ
ふく さん作 [183]