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ふく さんの投稿された作品が433件見つかりました。
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償い
君が最後に見せたのは怯えた肩と悲しそうに僕を見つめる瞳だった僕は君を愛しすぎて君への愛し方を間違えた自分の都合のいいように君に言葉を突き付け僕の物にしておきたくて縛り付けてきたどうしようもないこんな自分を嫌いにもなった君が僕の手から離れて行った時初めて絶望感を感じた『罪は償えるのだろうか』友人は『試した事がないから分からない』と言った試す何をただこの苦しみから解放されたかったそれから君の家を訪ね
ふく さん作 [168] -
守りたい
あなたは笑っていた本当は辛いのに心は傷付いているのに『試験、駄目だった』そう言って笑っていた色んな事を犠牲にして頑張っていた事を私が一番知っている励ます言葉は今のあなたには意味が無い何を言えばいいかも分からないけどあなたの笑顔に切なさが込み上げるいつでも弱音を吐かなかったし前だけを向いて生きて来た悲しい顔も辛い思いも見せずに懸命に頑張っていた『何か言ってよ』とあなたが言うからあなたが私の前で強が
ふく さん作 [194] -
ねがいごと
庭の花が綺麗に咲いたまたあなたが生まれた春が来る温かい日差しに守られながらあなたを恋しく想い一人でいる朝がたまらなく哀しくなる会いたくても会えないどんなに想っても届かない想いが宙にふわふわ浮いて春の日差しに消える花びらを触りながらあなたが隣にいてくれたらと願うこれから生まれるたくさんの命の感動をあなたと分け合えたら目を閉じると『綺麗に咲いたね』と微笑むあなたの顔が浮かぶ叶うならどこまでも歩いて行
ふく さん作 [369] -
二つのグラス
あなたが出て行ってからこの部屋にいることだけでやっとだっただけどいつかまたあなたが『ただいま』って何もなかったように戻って来てくれるような気がしてわずかな期待だけで待ち続けたあなたの荷物も家具も靴も歯ブラシも全部無くなっていて残されたのは沢山の思い出とあなたの匂いだけ何度も出て行くことを考えた一人で暮らすにはこの部屋は広過ぎる思い出が多過ぎる駅までの道も近くの喫茶店も洋服屋も全てがあなたとの思い
ふく さん作 [199] -
ALE
不安があるから頑張れるそう思えるようになったのは君からのエールがいつも届くから良い事ばかりは続かないし嫌な事ばかりが続く毎日体も心も疲れきって肩を落とす毎日頭の中がぐちゃぐちゃでどうしようもなくなってそれでも明日へ繋がる毎日そんな暗闇の中から救い出してくれる君からの一言先の見えない迷路からゴールへ導いてくれる君からの一言頭を悩ませる問題からすぐに答えを出してくれる『頑張ろうな』たった何文字かのこ
ふく さん作 [155] -
あの日の雨
『俺、雨嫌いなんだよね』窓の外を眺めながら肘をついてけだるくあなたは言う一番聞きたくなかった別れの言葉を聞く日が来た朝の大雨注意報を聞いた時から何となく嫌な予感がしていたこんな雨の日に呼び出された時胸がざわついた雨は好きだったあなたに会いに行けるはずなのに何故かこの日は足が重かった『もう終りだよ』言い放たれた言葉は外の雨の音で良く聞こえなかった何故この日を選んだのか何故あなたが嫌いな雨の日を選ん
ふく さん作 [195] -
旅立ち
『私、あの人と東京で暮らす。着いて来て欲しいって言われたんだ。』『そうか、良かったね。行ってこいよ、幸せになれるよ。』上手に笑えないあなたが心から喜んでくれているのが分かるから悲しくて泣きたくて指先が震える笑って送り出してくれるあなたの曇りの無い思いを裏切りたくなる例えばあなたが戸惑いを見せてくれたなら寂しそうな顔を浮かべてくれたなら今の迷いが消えて無くなったのに『あいつなら幸せにしてくれる』と
ふく さん作 [214] -
自由人
自由人一言で君を表すにはピッタリの言葉今までのタイプを言えば君には全く当て嵌まらない何故かは分からない自由に生きている君を捕まえるのは簡単なものではない苦労や努力は好きではない簡単な道を選ぶには君を諦めるしかないどんなに頑張っても君は振り向いてくれないし一番嫌いな努力をしてきた手元に置いておくことが出来なくてすぐに遠くへ逃げて行ってしまうもういいや嫌だと投げやりになったりもするけど気持ちがそれに
ふく さん作 [392] -
立花
思い切り笑ったり素直に喜んだり怒ったり泣いたり何の躊躇いもなく表現が出来る君を憧れに想う自分に無いものを沢山持っている君を羨ましく想うそんな君を見ていると何だか嬉しくなったり悲しくもないのに泣けてきたり君の思いが感染する眺めていたいいつもそんな君を遠い存在に感じたりもするけど気付いた時には君を想う気持ちで一杯になって身体に熱を帯びていた目が合えば頬が熱くなり言葉を交わせば胸が幸せで膨らみ笑ってく
ふく さん作 [188] -
お気に入りの服
出掛けるときはいつも同じ服を手に取るあなたが『その服いいね』と照れ臭そうに顔を赤くしたその日から私の一番のお気に入りになったあれから十年近く経つのにその服だけは大切にしているあなたが気に入ってくれたから大好きになっただから決まってその服を着る何処かで偶然出会ったらすぐに見付けて貰えるようにボロボロになってほつれていく『いい加減捨てなさい』みっともなくてもいい『これだけは駄目』そう言って抱きしめて
ふく さん作 [223]