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相沢きせ さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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30?先の先生。?
おしゃべりが大半を占める美優との勉強会は、きりのいいところで終え、私たちは家に帰った。 帰りの道中、通行人に注意しながら自転車を漕ぐ。 生徒数人に「高橋せんせぇと美優せんせぇ〜」などと声を掛けられ、嬉しく思いながらも、結局中澤先生とニアミスすることはかなわなかった。 大体先生と道端で会えたことは一度もないのである。実習中に6時半まで残っていた私たちよりも早く帰っている日もあれば、テニス部が
相沢きせ さん作 [309] -
30?先の先生。?
年下の私から見てもちょっとこどもっぽい所もある中澤先生は、生徒や先生からの人気も上々だった。 私が実習中にお世話になった国語科の澄田成美先生も、娘さんと同じ年なので中澤先生のことはかわいがっていた。 中澤先生の机のお菓子はたぶんほとんど澄田先生があげていたものだ。「若いんだから、沢山食べなよ。」というのが口癖だった。 そのせいか学校に赴任してきてから中澤先生は少し太ったらしい。 少しくらい
相沢きせ さん作 [143] -
30?先の先生。?
「でも近くていいよね。私なんか10分以上かかるし。補習の前の日は千春の家に泊めてほしいわ〜。」 美優は春頃から私たちの母校の中学で放課後、英語の授業についていけない生徒のために補習のボランティアをしていた。私も昨年から大学の近くにある高校で放課後の補習教室のボランティアをしているのだが、私も中学でやればよかったと今更後悔している。中澤先生情報も美優からよく仕入れるのであった。 「そういえば、中
相沢きせ さん作 [236] -
30?先の先生。?
私はその友人の座る方へ向かった。 友人の名前は桐原美優 同じ中学出身で、彼女も1ヶ月前まで一緒に教育実習をしていた仲間だ。ちなみに教科は英語。実習の前までの茶髪は、今は不自然な黒に染められている。どちらかというと派手めの格好が似合う子だ。 中学時代には何度か話したことのある程度で、卒業してから一度も会っていなかった。しかし成人式の時、お互い大学で教職過程を取り、実習先も中学を希望していたことを
相沢きせ さん作 [156] -
30?先の先生。?
さらに言うと、私はその先生に恋心にも似た憧れの感情を抱いていた。だけどその先生は40歳近かったし、結婚して子供もいる。もちろん中学生だった私はただ単に憧れているだけだった。どうやら私は先生を好きになりやすい体質みたいだ…けれど今回の中澤先生の場合は今までとは違う。生徒と教師だったら犯罪チックだし諦めがつく。でも年が3歳差の教育実習生と教師なら社会的にもアリな話なのだ。これはこれで困る。私はかなり
相沢きせ さん作 [165] -
30?先の先生。?
中澤先生について私が知っていることは少ない。 先生は教師3年目で、私より3歳年上の先生。テニス部の顧問をしていて、顔はまあまあ。といった感じだ。 さすがに教育実習の3週間で、知ることができるのには限りがある。ただでさえ教育実習で私はいっぱいいっぱいだったのだ。 だからそんな状態で、しかも短期間に、中澤先生のことを好きになったことに一番驚いているのは他でもない自分自身であった。 中澤先生のこと
相沢きせ さん作 [174] -
30?先の先生。?
蒸し暑い夏の日。 午前10時を過ぎているが、私はベッドの上に寝転んだまま、掛けていたタオルケットをはいだ。まだ夢の中から確実に抜け出せないでいる。 平日にこんな時間まで寝ていられるのは大学生の特権だろう。 とはいっても大学4年生の私に、こんなことが許されるのは、あと少しなのだが..。 段々と意識がはっきりしていくなか、耳をすましてみる。 私の家の近くには、私の出身校でもある中学校があり、今は
相沢きせ さん作 [267]
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