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S・U さんの投稿された作品が187件見つかりました。

 
  • エンブレム〜序章〜?―?

    パタタッと赤いものが地面に散乱した。背中が焼けるように熱い…。「ぐっ…」叫びたい衝動に駆られたがそれを必死に堪え俺は後ろを見た。後ろには奴が居た。黒いコートで上から下までを覆った、あいつが。まるで陽炎のように。「てめぇか…」見た瞬間、背中の痛みはいつの間にか感じられなくなっていた。「村をっ…こんなに…っ」右手を血が滲むほど握りしめた。「滅茶苦茶にしやがったのは…」右手の紋章が赤く光る。俺はその瞬
    S・U さん作 [252]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    どこに麻衣を連れていけばいいっ。どこに運べば一番安全なんだよっ。「どこに…どこにっ」どこにどこにどこにどこにっ。「慎弥君っ!」その時後ろから俺を呼ぶ声が聞こえた。あの声は…。「無事だったか!良かった、家が全焼してたから…もうダメかと…」誠さんだった。「ま…こと…さん」人が…居た…。「少佐っ!近隣の生存者の安全は確保しましたっ!」誠さんの無線からそんな音が聞こえた。「そうか、よしっ。さ、慎弥君こっ
    S・U さん作 [252]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    そう言って先生は、ポンッと俺の頭に手を乗せた。「妹…大切にしろよ…。こんなに…優しい子を…泣かしたりすんじゃ…ないぞ」震える手で…先生はそう言った。「…は…い」すぐ後ろでまた何かが崩れる音がした。また、家を形成している何かが燃え落ちたのだろう。「行けよ…早く…」手を離して先生は言った。それは、とても悲しげで、とても辛そうな声だった。「…っ」くそっ…。俺は…俺は…。「行けぇえぇぇえぇっ!!」「ちく
    S・U さん作 [271]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    そう怒鳴り付けるように言うと、先生はゆっくりと口の端を吊り上げ、「俺は…いいよ」と言った。「いいよって…何でっ!?そんな腹を突き刺されたくらいで貴方は生きることを諦めるって言うんですかっ!?」「そういう問題…じゃないんだよ…」「どうしてっ!?」「これだ…げぼっ、ごほっ…よ」血を吐きながら先生は自分の足の方を指差した。「!なっ…」それは目を覆いたくなるような光景だった。無いのだ。そこに…在るべき筈
    S・U さん作 [254]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    所々息継ぎしながら先生はそう言葉を紡いだ。その言葉を聞き、周りを見ると何か薄い膜のようなものが俺達を包み込んでいた。咄嗟に先生が魔術で俺達を護ってくれたのだろう。そうか、火に炙られてるのに熱さが感じられないのはこの為なのだ、と固まった思考の中考えた。ふた…り?俺はゆっくりと周りを見渡した。居ない。居ない。居ない。居ない。何処にも…居ない。奏が…何処にも。そう認識した瞬間固まっていた思考が急激に回
    S・U さん作 [250]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    ずっと遠くから声がしていた。その声は何度も向こうで反響していた。その声が響くほぼ同時に顔には暖かいものが降ってきた。何だろう。触れてみたいという衝動に駆られた。それは生暖かいものだった。「――ろっ」それはあるものを彷彿させるものだった。「――きろっ」それは、想像もしたくないあの液体。「――起きろっ!」――血だ。目を開けると、目の前には先生が居た。「…せ…んせ…」「はっ…ようやく目を醒ましたかよ…
    S・U さん作 [264]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    …まるで、何かを突き刺した時の音のような、そんな音が。「――えっ…?」先生は何が起きたか分からない顔をして自分の腹部を見ていた。俺もゆっくりとその視線の先を見た。そこには、一本の刃物が突き立っていた。「は…」口からゴボッと言う音と共に先生の口から赤黒いものが噴き出した。そして、先生は糸が切れた人形のようにその場に崩れ落ちた。「…」先生…?その光景を俺は凍結した目で見ていた。「がっ…は」先生はまだ
    S・U さん作 [220]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    「いえいえ、こちらこそ何のお構いも出来ずに」俺は社交事例のつもりでそんな事を言った。すると先生は軽く笑った後、「確かにお前は何もしてないな」と言った。…そうですけど、そうハッキリ言われるとなぁ…。「じゃあ先生さよならー」「…さよなら」麻衣が笑顔でそう言い、続いて奏もそう言った。――どうやらこいつの人見知りは三十分で解消されるらしい。「はは、ああ、じゃまた明日――お?」先生がそう言ってドアを開けよ
    S・U さん作 [241]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    その奏の態度を全く気にした風もなく先生はもう一度奏に笑みを浮かべた後先生は俺に話を振ってきた。「何言ってんですか。先生の奥さんだってずっと料理上手じゃないですか」「まあな、そこの部分は否定はせん」そう言って快活に笑った後先生は水を飲んだ。「かなちゃん、どうだった?何か嫌いなものあった?」「…いえ、大丈夫です。…全部美味しかったです」その言葉を聞いた瞬間麻衣は溢れんばかりの笑顔を浮かべて喜んだ。「
    S・U さん作 [259]
  • エンブレム〜序章〜?―?

    「…ああ、あの子か。成程それは記念的な…。待て、名前決定記念日?何だ、あの子名前無いのか?」「…あ」しまった、痛いとこ突かれてしまった。えと、どうしよう、何て答えれば良いんだ?「…ま、大して気にすることじゃないよな。それより飯だ、飯食いたいぜ」どう答えるか迷っている俺を見て先生はすぐに話を変えた。やはり、この人は察しがいい人だ。「よし、じゃ上がらせてもらうぞ」と言って先生は靴を脱ぐ動作をする。「
    S・U さん作 [227]
 
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