トップページ >> よしゆき さんの一覧
よしゆき さんの投稿された作品が140件見つかりました。
-
恋、二度(ふたたび) 140
バーカウンターがあったので、どんな洋酒があるか見ていたら、 「カクテルも作れるよ」 と拓海さんが声を掛けてきた。 「ブルーキュラソーとホワイトラムとライムジュースってあります…?」 「あるけど…それで何をつくるの?」 と言いながら、拓海さんがシェーカーといっしょに出してくれた。 「夏希くんの好きなカクテルを作ってみようかなと思って…」 インターネットで覚えた作り方を思い出しながら、作って試飲
よしゆき さん作 [322] -
恋、二度(ふたたび) 139
「じゃあ乾杯するからみんなグラス持てよ」 涼平さんが明るい声で、みんなに促した。 「拓海の海外栄転と、二人の子供に…乾杯!」 みんなグラスをあげた。私と夏希くんは軽くグラスを合わせた。 「料理も、酒も一杯あるからな」 「私達で作ったからお口に合うかわからないけど、一杯食べてね」 「うん、美味しいよ」 真っ先に涼平さんが料理を食べて、言った。みんなで歓談しながらのパーティーが始まった。 「今年
よしゆき さん作 [259] -
恋、二度(ふたたび) 138
「二つ目は、俺が海外転勤になったんや」 「海外ってどこやねん」 悟志さんが真っ先に聞いた。 「アムステルダムや」 「アムステルダムってどこやった?」 涼平さんが香緒里に聞いていた。 「涼平そんなんも知らんの…アメリカやんか」 「オランダや!」 全員のつっこみが入って、大笑いになった。 「何時行くねん?」 今度は夏希くんが聞いた。 「明後日や。だから今日来て貰ったんや」 「えらい急やね、実
よしゆき さん作 [240] -
恋、二度(ふたたび) 137
宝塚の駅から十五分程で、拓海さん達のマンションに着いた。 時間は少し早かったけど、パーティーの準備はほとんどできていた。 私達女性三人は実里(みのり)さんを手伝って、テーブルに料理を運んだり、乾杯用のシャンパンを用意したり… 拓海さんも、実里さんを手伝ってグラスの用意をしていた。 パーティーの用意ができて、みんなのグラスにシャンパンが入れられた。ホストの拓海さんが挨拶をした。 「時間
よしゆき さん作 [272] -
恋、二度(ふたたび) 136
タクシーには、女性陣と男性陣に別れて乗った。 タクシーの中で香緒里が、 「さっき悟志さんに何を言われてたん?」 と聞かれた。 「私の発作の原因と対策…」 「へぇ…なんて言われたん?」 私は掻い摘まんで、香緒里に説明した。 「短時間でよくわかるね…」 「涼平くんもわかるんじゃないの?」 「涼平が…どうして?」 「二人とも元プレイボーイだから、女の気持ち見抜くの得意なんじゃない」 香緒里は首をかし
よしゆき さん作 [133] -
恋、二度(ふたたび) 135
「それが出来へんから、発作が出るんやないか…」 夏希くんが悟志さんに言う事は、もっともやと思うけど… 「そら、当たり前やないか。後は真愛ちゃんが、どれだけ意識改革できるかや」 悟志さんの言う事もわかるけど… 「すぐにできたら、聖人君子かロボットや。だから、焦らんでいいんやで。ただ真愛ちゃんに覚えておいて欲しいのは、俺達全員が真愛ちゃんに、普通の生活ができる様になって欲しいって、願っているって
よしゆき さん作 [131] -
恋、二度(ふたたび) 134
「夏希、へそ曲げるなよ。仮に俺と二人きりでも同じ事になるよ」 取り繕う様に、悟志さんが夏希くんをなだめていた。 「続けろよ…」 夏希くん、まだむくれてて可愛いい… 「つまり今は、六人で途切れる事無く話してたやろ…」 「うん…」 「だから不安に思う暇が無かった。でも二人だと、真愛ちゃんもおとなしいから、話が途切れる時がある…」 「うん…」 「そんな時に、誰かに見られてる、なんて考えてしまうんじゃ
よしゆき さん作 [184] -
恋、二度(ふたたび) 133
悟志さんの言う通り、みんなで話していたら、あっと言う間に宝塚に着いていた。 「真愛、怖くなかったか?」 夏希くんが電車を降りる時、私の側に来て聞いてきた。 「うん…怖くなかった…でも…どうしてかな…」 言われてみれば… 「みんなで楽しく話してたからや」 それで怖さを感じる間もなかったから…? 「俺は、真愛ちゃんが怖がる訳わかった気がするなぁ」 タクシーを待ちながら、悟志さんが言った。 「どうい
よしゆき さん作 [152] -
恋、二度(ふたたび) 132
「どういう意味なん…?」 悟志さんだけが事情が分からずに、不思議そうに尋ねた。 「料理でしょ、着付でしょ、今言った和裁でしょ…まさか洋裁もできるん?」 香緒里が指折り数えながら尋ねた。 「ううん…やった事ない…」 「なんかできそうやな…」 香緒里の一言にみんな笑った。 「お茶にお華、それに日舞…」 夏希くんが香緒里の後を継いで言った。 「日舞って…真愛、隠してたん?そんなん初めて聞いたわ…」
よしゆき さん作 [149] -
恋、二度(ふたたび) 131
「彼女の振袖姿は、大人っぽくて綺麗だよな」 「高校の時から知ってるけど、真愛ちゃんがこんなに綺麗になるとは思わんかったよ、なぁ夏希…」 「涼平はこの前からこればっかしや…」 「相変わらずやなぁ、涼平らしいわ…」 「うるせぇ」 夏希くん達は楽しそうに笑っていた。 「真愛ちゃんって、振袖いったい何枚持ってるの?」 涼平さんが突然聞いてきた。 「えっ…全部で五枚だけど…どうして…?」 「毎回違うの着
よしゆき さん作 [148]