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みよん さんの投稿された作品が4件見つかりました。
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人になりたい?
電光掲示板の時計が20時を報せて夕闇に帰宅催告をしている帰りたい……私もあの頃に 帰りたい小さなアパートまだあるんだろうかフフッこんなもつれる足が辿り着けるはずもなくもやがかかった頭の中にそんな昔の記憶を整理する力など有り得なかった笑うしなかい。一人クススと噴き出すように笑ったその細めた目先に街路樹脇の小さな白いベンチを見つけるとよろよろとつかまるように腰掛けた背中を丸め深い息をついてからそのぶ
みよん さん作 [253] -
人になりたい
一年半 私はボロボロに奈美はキラキラの毎日 私には自分にコントロールできないモノが生まれ奈美は幸せへの舵をコントロールしているフハッ クスクスクスクスクスクス…吹き出し小刻みに肩が震える下を向いてこらえても込み上げてくる笑いが止まらなかった自分の境遇に運命ってヤツに 『皐…月?』笑いの息を整えるのに時間がかかったふぅと大きく息を吐いた後で『奈美こそ綺麗になっちゃって男できた?』私が言えたの
みよん さん作 [268] -
人になりたい
今歩いているのは私か私の中の彼女か何処に向かうのか…不意に呼び声、『皐月…!?』通りすぎ際で驚いた顔をして声をかけてきたその女性は…女性は…誰…?えぇと…酒のせいで頭がもやもやとまどろんでいる事ばかりでなく記憶の中に探せない姿顔に必死になる怪訝そうな私の顔に覗き込むように驚嘆の面持ちが近づく『皐月ってばどうしてたのずっと心配させて!』早口で甲高い声………!!え?この声親友の奈美が思い出せなかった
みよん さん作 [252] -
人になりたい
手首の躊躇い傷からは血も流れなくて虚しい歩くのは嫌いじゃないこのまま来世へ歩いて行けたらいいのに無駄に皮膚は温かく面倒くさげに脈は鼓動し呼吸しているそれって私が?…?汽笛が遠くでなってるそれ以外の音は雑踏で聞き分けることもできないし そもそも音や色や風景に、五感を働かせようとも思えなくなっていたスリップのようにも見える薄手のシルク素材の白いワンピースにごつごつと鎖骨や肩の骨が剥き出すばかりか一
みよん さん作 [227]
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