トップページ >> 瞳 さんの一覧
瞳 さんの投稿された作品が68件見つかりました。
-
初恋―ハツコイ― 10
「マコ?」するとドアの前にマコがいた。何故かマコは目を眩しいくらいキラキラさせて藤崎くんを見ていた。すると、マコはそのまま藤崎くんの前に立った。「マ、マコ?」「カラオケって男の子たちいっぱい来ますよね?」「え、うんまあ…」藤崎くんですら若干、マコに引いてる気がする。てゆうか、嫌な予感。「あたし行きます!美和と一緒に!ね?!」美和はくるっとあたしの方を向いて言った。あたしに選択権は無いのだと思った
瞳 さん作 [427] -
初恋―ハツコイ― 8
「安野さん!」帰りぎわまた藤崎くんが声をかけてきた。「何?」「今日みんなでカラオケ行くんだけど、安野さんも来ない?」カラオケ?しかも、みんな?みんなってきっと、いつもつるんでる男子とか、大人っぽい女の子たちだよね…。「止めとく。あたし用事あるから帰るね」素っ気なく返事をして帰ろうと立ち上がった。「あ、待って!」急に、腕をつかまれた。「え…ちょっと」「今日だけで良いからさ…やっぱ無理?」なんであた
瞳 さん作 [354] -
初恋―ハツコイ―
「安野さんて、彼氏とかいないのー?」「へ?!」急にボソッと藤崎くんが話し掛けてきて、思わず大きな声を出してしまった。「なんだ、安野ー」先生の睨みと生徒たちの視線が集まる。「すいません…」(恥ずかしー!!)謝ると先生は再び黒板に向き直った。すると、隣から笑いをこらえる声が聞こえた。「ハハ…安野さん、面白いねー(笑)」「藤崎くんが急に変な事言うから…」全く誰のせいだと…。「ごめんごめん。…で?俺の
瞳 さん作 [407] -
碧 58
そんな時、お父さんはお母さんを連れて遠くへ行ってしまった。お母さんの記憶を取り戻す治療をするために、大きな病院がある北海道に行ってしまったんだ。そこは自然が良いんだって。少しでもそういう所にいた方が良いだろうって…。あたしはひとりぼっちになった気分だった。おばあちゃんもいるし、友達もいるのに、親がいないって凄く寂しかった…。そして、長かった小学校が卒業を迎えて、あたしは中学生になった。その頃には
瞳 さん作 [278] -
碧 57
お母さんの記憶は戻らないって医者とお父さんが言ってた。それからあたしは、1人で暮らしているおばあちゃんの家に住むことになった。"愛美も辛いだろうから"だって。あたしにとって、お母さんと離れる事が一番辛いのに。それでもあたしは何も言わずにおばあちゃんの家に行った。おばあちゃんはあたしを見た後、"辛かったね"って抱き締めてくれた。温かくて涙が出た。その時、あたしは泣くという行為を思い出した。赤ちゃん
瞳 さん作 [231] -
碧 56
bearの帰り、あたし達は大型トラックと追突事故を起こした。一瞬の出来事で何が起きたか全く覚えていなかったけど、ただ熱いっていう事は覚えてる。幸い、あたしとお父さんは大きなケガなどはなく元気だった。ただ…お母さんだけはダメだったみたい。生きてるけどさ、あたしに"どちらの娘さん?"って言ったんだ。ついさっき、約束結んだばっかりなのにあたしの存在は彼女の中から消えていた。お父さんの事も、他の事も全て
瞳 さん作 [241] -
碧 55
――8年前――小学4年生になったばかりのあたしは大好きなお母さんとお父さんと一緒にドライブに来た。その帰り道、小さくて古いひとつのお店があたしの小さな目に映った。あたしは我が儘を言ってそのお店に入った。それが、bearだった。あたしはbearの全てに惹かれて2人にここで働きたいと言った。お母さんは笑って、"大きくなったら、ここのエプロン付けてお母さん達に見せてね"って言ってくれた。それがあたしと
瞳 さん作 [221] -
碧 54
気付くと横に寝ていたはずの高峰智が立っていた。――後悔?「後悔なんかしてない」あたしは高峰智に向けていた目を再び空に移した。後悔なんかするわけない。そんな事、考えた方が負けなんだ。あたしはずっとそう考えて生きてきた。「そ。…なんか…悲しい顔してるから」彼はエスパーか?あたしはずっと背を向けていたのにそんな事分かっちゃうんだ。後悔してるわけじゃなくて、ただ…、「ただ、ちょっと寂しいかな」見栄を張る
瞳 さん作 [200] -
碧 53
あたし達は他愛ない話をして気付いたら床で寝ていた。あたしは起き上がって自分のバックに入っていた水を取り出し一口飲んだ。そのまま、気分を変えようとベランダに出た。「…」アパートの二階にあるこの部屋。目の前に大きなビルなどはなく、ベランダに出ると広い野原のような所が見える。見上げると空に小さな星が無数に見えた。「和樹…」今さら和樹の事を考えてしまうあたし。駄目だと分かっていても頭にはアイツの事ばかり
瞳 さん作 [287] -
碧 52
30分ほどして、あたしはお風呂を出た。「あれ、起きてたんだ」リビングのすぐ傍にあるキッチンで高峰智は冷蔵庫を開けてた。あたしがお風呂に入る直前にベッドに入ってたから寝たのかと思ってた。「こんな早い時間に寝れるわけないでしょ」確かに…。さっき20時くらいだったから、そこで寝たら幼稚園児並みの早さだ。(じゃあなんでベッドに入ったんだよ)あたしは心の中でそう思いながらリビングのソファーに座った。あたし
瞳 さん作 [268]