トップページ >> フラン子さんの一覧
フラン子さんの投稿された作品が158件見つかりました。
-
幼なじみ21
「ど、どうした?」勇が固まっている。「珍しく動揺してる勇をちゃんと見とこうと思って。」「性格悪っ」そう言って勇が自分の手で目を被った。弱った勇が可愛いくて愛しくなる。「……勇。」「ん?」そう言って目を開けた勇の頬に軽くチューした。勇は頬に手をやり、「勝手に2回もキスしやがって」と顔を赤くしている。勇の手が私の頬を触り、首に回り、思い切り引き寄せられた。目の前に勇のドアップがある。「勇、好……」「
フラン子 さん作 [333] -
幼なじみ20
「いきなりキスされた夜は舞い上がって眠れなかった。『やっと両想いになったんだ』と思って。でもそれから連絡待ってもこないし、部活忙しくて会いに来れないし。『あのキスに深い意味はなかったのか』って思ったけど、前みたいな関係には戻れないと思って。これはちゃんと告白してみるしかないと思って……。」思いがけない告白に私は驚いた。「勇が私に、一目惚れ?なんで?」「お前自覚してなさそうだから言うけど、お前結構
フラン子 さん作 [333] -
幼なじみ19
「お前なんでいつもオレから離れようとすんの?」「は?」「久しぶりに会ったのに、態度素っ気ないし、嫌われてるのかな?と思ったら『DVD一緒に観よう』とか言いだすし、……いきなりチューしてきたり、意味わかんねーよ。」私は顔から火が出そうなくらい赤くなった。「…あ、や…えーと…」もう何をどう言えばいいのかわからない。勇の顔を直視できず自分の膝を見ていた。ズリズリと勇が近づいてきた。膝に置いていた私の手
フラン子 さん作 [333] -
幼なじみ18
「花ー、入るぞー」勇が部屋に入ってきた。私は入ってきた勇をチラっと見て、またゲームを始めた。「おっ!オレがこの前レベル上げしてあげたやつ。そいつ強くなっただろ?」勇はそう言いながら後ろのベッドに座った。(平常心、平常心……)私は何度も心の中で唱えた。「…おい、せっかくレベル上げてやったのに使いこなせてねーじゃん。ちょっと貸して。」勇がすぐ隣に座ってきて、コントローラを奪われた。(平常心、平常心…
フラン子 さん作 [535] -
幼なじみ17
「……あ、勇だ。」勇のあまりの自然体に私はつられてしまった。さっきまであんなに逃げ隠れしていたのに。「何しに来たの?」「こないだお前にゲームソフト借りてたから返しにきた。そしたらおばちゃんが『ご飯食べて行ったら?』って。」「二人とも早く座って。あ、花はお父さん呼んできなさい。」「はーい」私は廊下に出て一呼吸した。(勇はこないだのこと、何とも思ってないみたい。昼間玄関先に居たのだってゲームソフト返
フラン子 さん作 [360] -
幼なじみ16
アイスを買って食べながら歩き、自宅前まで来ると、玄関先に誰かが座っている。……勇だ。勇はまだ私に気づいていない。座って携帯をいじっている。私は思わず少し離れたところに隠れた。(えー、何しに来てんの?!この前の復讐?)私が一人で動揺していると、バッグの中の携帯のバイブが鳴った。慌てて携帯を見ると、勇からの電話だ。私は出ようかどうしようか迷った。迷ってる間に着信が切れた。勇のほうをそっと覗いてみると
フラン子 さん作 [362] -
幼なじみ15
無理矢理チュー事件から3週間が経った。私は勇に会わないようにした。というか、もともとあまり会わなかったのだから少し前の状況に戻っただけだ。登校時も電車の時間帯はズレているし、家が近所だと言っても会おうと思わないかぎり偶然会うことはほぼない。勇からもあれから連絡はない。きっと私のしたことに幻滅したのだろう。「はぁ…何であんなことしちゃったんだろ…。」今日は終業式だった。幸い明日から夏休みだ。登下校
フラン子 さん作 [359] -
幼なじみ14
「……別に勝手に帰ってよかったのに。」私がそう言うと、勇がこちらに歩み寄ってくる足音が聞こえる。……次の瞬間。ガバッ!!勇が布団をめくり上げ、お腹の上に乗っかってきた。私が呆気にとられていると、両手で私の頬を挟み、顔をグッと近付けてきた。私は思わずギュッと力一杯目をつむった。「…………。」しばらくしても何も起こらないので、恐々目を開くと、勇がベッドから降りようとしていた。「もしオレが帰って、玄関
フラン子 さん作 [360] -
幼なじみ13
「床だと尻が痛くて…」一瞬襲われるかと思ったらそんな理由だった。本当に勇は私を女だと意識していない。ちょっと期待した自分が恥ずかしくなった。それからまた映画を観始めたが、途中から眠気がしてきてウトウトし始めた。目をこすりながら頑張って観ていたが、途中で意識が飛んでしまった。……2時間後。気がつくと自分の部屋のベッドの上で横になっていた。テレビの前に勇が座り、またゲームをしている。「あれ?映画は?
フラン子 さん作 [334] -
幼なじみ12
ご飯を食べおわり、二階へ勇を呼びに行くと、勇は私のベッドの上にあぐらをかいて座り、プレステをしていた。「勇、お待たせ。DVD観よう。」「おう。……お前このゲーム全然クリアしてねぇじゃん。」そう言って電源を切り、二人でまた一階のリビングに戻った。勇がDVDをセットして床にあぐらをかいて座り、私はその後ろのソファに座った。「臨場感出すために電気消していい?オレそうしないと集中できない。」部屋の明かり
フラン子 さん作 [337]