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フラン子さんの投稿された作品が158件見つかりました。
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SLOW LOVE(8)
その明日が来てしまった…私は朝早くに教室へ飛び込み自分の席から動こうとしなかった。自分が何にこんなに怯えているのかわからなかった。エリはなぜか朝から全く平井君の話をしてこない。休み時間になるたびに彼氏のタケの所に行ってるみたいだ。昼休みに入り、エリがやっと口を開いた。「あんた、何やってんの?返事はイエスって決まってるのになんで伝えに行かんの?」いつになく真剣なエリを見て、ますます萎縮してしまう。
フラン子 さん作 [399] -
SLOW LOVE (7)
「さぁ!ユキどうする?!」いつもエリは突然だ。夜、ひさしぶりにエリから電話がかかってきた。「何が?」「ユキさえオッケーすればマサノブ付き合いたいんだって!ってタケが言ってたよ!」「‥‥はぁ!!??」『タケ』とはエリの彼氏で平井君と仲が良い。つまりエリがタケに私の気持ちをチクってそれをタケが平井君にチクったらしい。「なんて事を‥‥どうしよう。あ、あれ?‥‥でもなんで私?」エリを叱るのも忘れて私はす
フラン子 さん作 [411] -
SLOW LOVE(6)
平井君と帰った日から3日が経った。平井君とはあれから全く話してもなければ、目を逸らされてからは会ってもいない。私と話して幻滅したのかも‥と思うと胸が苦しくなってくる。もし平井君に廊下でバッタリ会ったりしたらどうしたらいいのかわからない。考えただけで胸が苦しくなるから極力教室からは出ないようにしてる。「はぁ‥‥」「ユキどうした?ため息なんかついちゃって」「エリはいいね。性格も明るくて、さらに彼氏ま
フラン子 さん作 [485] -
SLOW LOVE(5)
「おはよー!ユキ!昨日誰と帰ったの?」翌朝、エリが白々しく挨拶してきた。「仕組んだやろ?」と私が尋ねるとエリが舌を出して笑った。「平井マサノブ、いいヤツやろ?付き合っちゃえば?」全くエリはしつこい。だけど、昨日の平井君を思い出すとまんざらイヤな気はしない。エリとはしゃぎながら教室に向かっていると、「おっ!マサノブ、おはよー!」エリが後ろから来てる平井君に向かって挨拶した。自分でもビックリするくら
フラン子 さん作 [422] -
SLOW LOVE(4)
いつもと同じ帰り道なのに、さっきまで話したことすらなかった平井君と並んでいる。なんだかすごく不思議な気分だけど‥‥。「‥‥‥‥‥‥‥。」校門を出てからずっと沈黙の二人。平井君が緊張してるのが伝わってくる。「あ、平井君。さっき廊下で高杉先生に怒られてなかった?」沈黙に耐えられず私から話し掛けてみた。「えっ!?‥‥あー、さっきの聞こえてた?」「うん。高杉先生ムカつくよねー。ウチのクラスのみんなあの頭
フラン子 さん作 [460] -
SLOW LOVE(3)
「あの…大丈夫ですか?あのボールぶつけてしまったのオレなんです。すいませんでした。」少しカーテンを開けて一人の男子が入ってきた。顔は見たことある。名前は知らないが名札に『平井』と書いてある。エリが言ってた男子は彼だということも感付いてしまった。「大丈夫。よくボールにぶつかる体質だから。平井君のせいじゃないよ。気にしないで。」私は少し笑ってみせベッドから降りて教室に戻ろうとした。「…あ…あの、嫌じ
フラン子 さん作 [515] -
SLOW LOVE(2)
隣のクラスと合同でやる体育の時間。同じ体育館のコートを2つに分けて男子はバスケ、女子はバレーをしている。エリが私に目配せする。どうやら私を好きらしい男子がいるらしい。どんなヤツかとバスケをしてる男子を見ようと振り返った瞬間…バコォーーーンッ!!!バスケットのボールが私の顔面を直撃した。「ユキッ!!??」エリの声が遠くに聞こえた。何人かが駆け寄るシューズの音も微かに聞こえた。「‥さよな‥ら。」私の
フラン子 さん作 [474] -
SLOW LOVE(1)
学校からの帰り道。ひとり夕焼けを眺める。暖かいオレンジから深く濃いブルーへ変わる空の中に銀色に輝く金星を見つける。私は目を閉じてそこらに漂う冷たい風を思いきり吸い込んだ。「泣きそ‥‥」涙で揺れる金星を見ながら、また君を思い出している。忘れたいけど忘れたくない君と過ごしたあの日々を‥‥〜1年前〜「ホラ!あいつ!ユキのこと好きらしいよ!」昼休みのベランダでエリとメロンパンを食べていると、突然エリがパ
フラン子 さん作 [499]