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フラン子さんの投稿された作品が158件見つかりました。
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幼なじみ2(続編)
ガチャ玄関へ向かうと、「あら〜花ちゃん浴衣なんか着て〜!可愛いわ〜。お友達と花火大会?」勇んちのお母さんだった。「あ、勇に聞いてなかったですか?」私は勇ママに聞いた。「え…、勇、今日まだ部活から戻ってないけど…。行く約束してたの?やだ、勇ったら。」ピロリ〜ン♪持っていたケータイにメールが届いた。『部活で遅くなる。待てなかったら友達と行ってきて。』ケータイをパチンッと閉じ、勇ママに一言いった。「勇
フラン子 さん作 [302] -
幼なじみ(続編)1
「きゃ〜花ったら可愛い!」浴衣姿の私を見て母が興奮し抱きついてきた。「浴衣が乱れるからやめてよー」母は「ケチー…」と言いながら口を尖らせた。「花ったら、いつの間にか勇ちゃんと付き合っちゃってるし、お母さんのこと構ってくれないんだから…」幼なじみの勇と付き合いだして、一年が経つ。でも、学校は違うし、勇は相変わらず部活で忙しくて相手にしてもらえない。今日は隣町で花火大会があるので、勇に無理を言ってデ
フラン子 さん作 [358] -
同窓会 4
幹事が乾杯の音頭をとり、同窓会が始まった。私たちのテーブルは香奈と美紀と私、龍太君と樹君の5人だ。香奈が龍太君と向かい合い、美紀と樹君が向かい合って座っていたので、奥にいる私は一人ぽつんと座っている。香奈はお酒も入り、龍太君と楽しく話している。その向こうにいる美紀たちも楽しそうだ。はじめは私も香奈と龍太君の話に入っていたけど、なんだか二人が良い感じになってきたので見守るだけにして、一人で梅酒をチ
フラン子 さん作 [314] -
同窓会 3
「好きだから仕方ないじゃん。樹君が口出すことじゃないよ。」私は樹君のことを勝手に「実は良い人っぽそう」と思っていたので裏切られた気分だった。私は樹君を下駄箱に残したまま走って部活へ向かった。香奈へは龍太君に好きな人がいることは伝えなかった。言うと香奈が泣き喚きそうだったので。でも卒業式になっても香奈が龍太君に告白することはなかった。結局、香奈も龍太君に好きな人がいることに気づいていたのかもしれな
フラン子 さん作 [366] -
同窓会 2
中学時代、香奈が龍太君のことを追いかけていたので、私と美紀はいつもそれに付き合わされていた。昼休みや部活が終わった帰り道や、廊下やベランダ。どこまでも香奈は龍太に近づく努力を惜しまなかった。なので、私も自然と龍太君のいるグループに目をやることが多かった。そこにはいつも樹君の姿があった。社交的でお調子者なキャラの龍太君とは逆で、樹君はクールな印象だった。女の子と話してる所なんて見たことがなかった。
フラン子 さん作 [369] -
同窓会 1
「杏ー!同窓会行くんじゃないのー?お友達来てるわよー!」玄関からお母さんの声がする。「はーい!」と答えながら、鏡の前で最終チェックする。時計を見るともうすぐ午後6時だ。今日は中学の同窓会だ。卒業してからもう7年も経つ。友達に会うのも久しぶりだ。「ごめん!お待たせ!」玄関には懐かしい顔ぶれが揃っていた。香奈ちゃんに美紀ちゃん。二人とも化粧をして髪も染めていて、ずいぶん大人っぽくなっている。「杏、久
フラン子 さん作 [396] -
春の恋14
春「たぶん、自分でも知らないうちから気になってたと思う。返事はわかってるから『付き合って』とかは言わない。」透くんはまだ固まっている。私は気持ちを伝えて少しスッキリした。空は夕日が沈みかけていて薄暗くなっている。春「じゃ、そういう事で。私帰るね。」私は立ち上がりスカートを少し叩いて教室に入った。カバンを持って廊下に出て、階段を降りようとすると後ろから透くんが追い掛けてきた。透「あ…、オレ…」すご
フラン子 さん作 [272] -
春の恋13
透「順番に話す。猛が奈々ちゃんへの告白に失敗した日。あの日、ほんとはオレも告白する気だったんだ。」春「え?奈々に?!」透「うん。猛は知らなかったみたいだけど。」昼休み透くんとよく目が合うなと思っていた私は自惚れていた。透くんが見ていたのは奈々だった。透「猛の奴、告白に失敗してオレに相談してきてさー。でもどう考えたって奈々ちゃんが好きな奴は猛なんだよ。だから猛に『お前は好きな子いねーの?』って聞か
フラン子 さん作 [254] -
春の恋12
透「………。」春「…あ…あの…」沈黙が痛い。透「なんか避けられてる気がする。」透くんが頭をかきながら下を向いてそう言った。そして小さな声で「やっと話せるようになったのに…」と呟いた。春「え?ちょっと、なんて?…そ、そっち行く。」私はそう言って、ベランダへ出た。透くんはあぐらをかいて、こちらを向いた。私は透くんと少し離れた場所に座った。透「はぁー…」透くんがため息をついている。春(どうしよう、玉砕
フラン子 さん作 [257] -
春の恋11
春「ちょっと先生から呼び出されてて」嘘ついた。奈々「今日の帰りさ、猛たちと一緒にみんなで帰らない?」春「猛くんタチ?」奈々「猛の友達と。ほら昼休みよくベランダ通っていく奴ら。」(それって透くんも居るよね?)春「あ、あたし…、今日はちょっと…委員会の仕事あって」私はまた嘘をついた。透くんに会うとダメだと思った。気持ちを押さえた、叶わない片想いなんて苦しいだけだ。まだ傷が浅いうちに諦めようと思った。
フラン子 さん作 [300]