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T さんの投稿された作品が6件見つかりました。

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  • 繋がれた手の温もり?

    ヒマワリ畑から戻って来た僕らに、母さんが「葵ちゃん、これからご飯は毎日うちで食べたら?」と提案した。おばさんが入院している今、あの花屋には葵しかいない。一人で食事をするよりも、うちで一緒に、という母の意見に僕も賛成した。「葵、明日から花屋始めるんだろ?」夕飯のそうめんを啜りながら、明日からのスケジュールを聞く。葵一人では大変だろうと、仕入れや開店準備を手伝う約束をしたからだ。「うん…でも、ひーち
    T さん作 [239]
  • 繋がれた手の温もり?

    「まだ絵、描いてたんだ」帰り道、おもむろに聞いてみる。彼女が昔から絵を描く事が好きで、小学生の頃から色んな賞を取ってきた事は、この小さな町では有名だった。しかし、都会の忙しい日々に追われる今はそんな暇などないだろうと思っていた分、彼女が当たり前のように鞄から絵描き道具を出した時、正直驚いたからだ。「絵は描いてると癒されるから…でも、反対にやめちゃった事も沢山あったな」少し淋しそうに呟く彼女は、毎
    T さん作 [214]
  • 繋がれた手の温もり?

    「んーっ!ここも久しぶりだなぁ」大きく伸びをしながら、懐かしむように彼女が呟く。一面に広がるヒマワリ畑は、僕らが小さかった頃から同じ景色を作り出していた。風に揺れるその高い茎の間を、僕らが走り回って遊ぶ。そんな毎日が当たり前だったあの日々も、この歳になれば懐かしい思い出だ。「何、それ?」畑を囲む土手に座ると、隣にいた葵ちゃんが鞄から何かを取り出している。「これ?絵描き道具だよ。絵ハガキ描こうと思
    T さん作 [402]
  • 繋がれた手の温もり?

    次の日の朝。開店準備の一貫で店内の掃除をしていると、いつも通り開け放したガラス戸の向こうから「久しぶりだね」と、声がした。棚に向かったまま顔だけ右を向くと、『花屋の葵ちゃん』の、変わらない笑顔が朝日を背に浴びて輝く。白い膝丈のワンピースに身を包んだ彼女を見て、僕は内心意外だな、と思った。「なによ、ボケッとして」笑う彼女が、口を開けたままのマヌケ面をからかう。「…いや、もっと派手になってるかと思っ
    T さん作 [211]
  • 繋がれた手の温もり?

    日差しが容赦なく照り付ける夏のある日、ぼんやりと店番をする俺の元へ、母親がアイスを持ってやってきた。「日向(ひなた)、木村さんとこの葵ちゃん、帰って来るってよ?」「へー、葵ちゃん帰って来るんだ。東京行ってたよね?何で帰って来るの?」「そうそう。木村さんの奥さん、体調崩しててね…ほら、あそこはお父さんがいないでしょ?実家のお花屋さん、手伝いに帰るんじゃない?」袋を空けてアイスを頬張りながら、昔の記
    T さん作 [204]
  • 繋がれた手の温度

    そろそろ都会にも慣れてきた夏のある日、疲れた顔で仕事から帰ると、寮の管理人が「高橋さん、アンタに届いてたよ」と、1通の手紙を差し出した。裏返してみると、差出人は妹。部屋に戻って早速開封したその封筒から出てきたのは、妹が書いたメモと…1枚の絵ハガキ。見慣れた文字と、鮮やかな色で描かれた向日葵が眩しい、彼女の絵ハガキだった。*5年前、僕は生まれ育った田舎町で、親父が営む小さな文具屋を手伝っていた。儲
    T さん作 [213]
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