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1003 さんの投稿された作品が81件見つかりました。

 
  • 私が、死んだ日。5

    悪戯っぽく声だけで笑ってから、ほんの少し拓海は顔を上げた。「…え…。」私は、驚いたままでしかいる事が出来ないでいた。確かめたくても、拓海の顔がまだよく見えない。嫌われては、いないのかもしれない…。小さな期待を胸に覚えながら、拓海の顔を私は覗き込んでみた。「…あんま、見んな…。」ポツリと呟きながら軽く鼻をかく仕草をしている拓海の顔は、優しく照れていた。「…照れる事、ないじゃないですか。」覗き込んだ
    1003 さん作 [308]
  • 私が、死んだ日。4

    日を重ねる毎に、時間が流れる毎に、この想いが膨らんでいくのがわかる。気が付けば、私の視線は拓海の姿を追いかけている。制服のスカートのポケットの中の定期入れには、名前の無いあの日の紙切れをお守りのように大切に持ち歩いている。今思えば、この想いは紛れもなく恋だった。だけど、幼かった私には、本気で誰かを好きになる事が少しだけ怖くて不安だったから。ただ、拓海の姿を見つけるだけで嬉しくなる。そんな淡くて単
    1003 さん作 [253]
  • もうすこし

    逃げたくなるような出来事君が隣にいない現実うつむいて何も言えなくなるんだもう少しだけ強くなれたならただ泣くだけじゃなかったのに伝えきれてないまだこんなに想いは溢れてる今言葉にしなきゃいけない素直になりたいまだこんなに気持ちを諦めてないただ側にいたいんだって事は止まない雨はないからっていつか誰かが教えてくれた救われたなんて大袈裟かもしれないもう少しって焦りだしたただ信じて欲しかったのに伝えきれてな
    1003 さん作 [251]
  • あいにいくよ。

    あいにいくよ。君にあいにいく。どうしても埋まらない距離がある。声だけじゃたりないんだ。あいにいくよ。今あいにいく。どうしても伝えたい言葉がある。ちゃんと目を見て言いたいんだ。あいにいくよ。君にあいにいく。どうしても確かめたい事がある。ほんとはずっと一緒にいたいんだ。
    1003 さん作 [459]
  • 私が、死んだ日。3

    今でも鮮明に、あの時の拓海の私の胸をくすぐらせた笑顔を思い出せる。*****あれは、この『石川屋』でアルバイトを始めてから初めてのお給料が貰える日。嬉しさの余りに少しだけ背伸びをしたくて、私はアルバイト先の皆に感謝の気持ちをこめたつもりで飲み物を差し入れた。偉いなぁ、とかご馳走様、とか、社長や他の皆は口々に私に声をかけてくれた。そんな中、拓海の態度だけは違った。彼は、私達のやり取りにすら見向きも
    1003 さん作 [314]
  • 私が、死んだ日。 2

    「榎本さん、これ"あがり"ね。」「わかりました!」やけに弾んだ声になりながら私は答えた。私の名前は、榎本日向。今年の四月に高校二年生になった。高校生活にも慣れた私は、社会経験と称し、自分のお小遣いを潤す目的の為、心配して猛反対をしていた両親の説得に何とか成功し、小さな個人経営の写真店でアルバイトを始めた。「石川さん、今日は何だか嬉しそうですね。」現像したての写真を区分別に分ける作業をしながら私は
    1003 さん作 [512]
  • 言いたい事も、言えないままで。

    頑張れ、ってヒトは言う。簡単なようでとても難しい。だから何も言えずにうつむいた。嫌われたくないってばかりが、大事なモノを見えにくくした。本当は大好きなのに、届かない。肝心な事ばかり伝わらない。でもね、ありがとう。ほんの少しだけど、素直になれた。君が教えてくれたんだ。どんなに遠回りしたって、平気なんだって。諦めた事を後悔してたから。君が側にいてくれたから。だから今、やっと言えるはず。ありがとう。
    1003 さん作 [256]
  • 私が、死んだ日。1

    その日は、とても良く晴れた日でした。雲ひとつ無い、吸い込まれてしまいそうな程の鮮やかな青。その空の下で。彼女は、腰まで伸びた髪を右の耳にかけながらしゃがみこむ。そして、履き慣れた黒い靴をゆっくりとしなやかに並べた。風が優しく彼女を包む。―きっと、鳥になれるはずね。―\rそう彼女は確信して、クスリと笑う。もう涙は出ない。冷たいコンクリートに、紺色のハイソックスのまま立ってみる。冷たさがやけに心地良
    1003 さん作 [422]
  • モテたい願望 カルテ6

    訳もわからず言われるままに、私は女の子と向かい合うようにソファに座った。女の子は「私が亜久里よ。」と名乗った。相変わらず煙草をふかしている。私は落ち着けないソファに座ったまま、とりあえず事務所の中を見渡してみた。奥にはアンティークのやたら大きなデスクと、革ばりの世の社長が座っているようなイメージの椅子。その横には、デスクとお揃いの大きな書棚。そして天井には、今にも落ちてきそうな程の豪華で余りにも
    1003 さん作 [220]
  • たちどまる。

    泣き疲れたあの日雲ひとつない空を覚えてる?自分の傷隠す為だけにつくり笑いを初めて覚えた本当は臆病で本当は泣き虫で他の誰かじゃない君に見つけて欲しかったあきらめようとした日オレンジの色した空見上げた飾らない言葉くれた君にめぐりあえた奇跡を信じた本当は臆病で本当は泣き虫で他の誰かじゃない君に見つけて欲しかった
    1003 さん作 [250]
 
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