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翡翠練磨 さんの投稿された作品が8件見つかりました。
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病院に行けば8
『そう、すべては2年前』奈々ちゃんがそう言ったところでガタンと屋上の扉がひらいた。『奈々香〜。また、あのヤブ医者が自宅療養しろってさ・・・って奈々香!お前、森ノ宮に何話そうとしてた?』『えっと、昔の亮ちゃんの事を』『喋るな!』間髪いれずに亮一君は言った。『え?だって由美さんにも知ってもらったほうが。』『知る必要はない。僕の過去を森ノ宮が知った所で何になる。』『それは』と奈々ちゃんが言葉に詰まる。
翡翠練磨 さん作 [162] -
病院に行けば7
私は知ってしまった。彼がどんなことをされたかを、私は知ってしまった。彼がどんな思いだったかを、私はこのことを知らないままの方がよかったかもしれない。・・・・・・『奈々ちゃん教えて!亮一君に何があったかを。』そう言って、私は奈々ちゃんを問い詰めた。『わかったから、そんなに近付かないで!』確かに、私の顔と奈々ちゃんの顔は近付き過ぎてた。『あ、ごめんなさい。』『いいのよ。別に、それと、この話しの前に聞
翡翠練磨 さん作 [162] -
病院に行けば6
俺は知っとる、お前が何を守りたかったかを。俺は知っとる、お前が何に苦しんだかを。やけど、俺は解らん。あの時、俺はどんな顔していた?ガラガラ、そうやって病室の扉が開いた。『よぉ〜。亮一く〜ん久しぶりやね〜。』そうやって軽い感じで男が少しずつ病室に入ってきた。その瞬間、病室の空気が変わった。亮一君は、目を見開いて少し震えているし、奈々香ちゃんも少し震えていた。『病室に入るな!』そうやって亮一君は怒鳴
翡翠練磨 さん作 [178] -
病院に行けば
僕は知っている。逃れられないことを。僕は知っている。これはどうしようもないことを。だけど、解らない。何故君は泣いているのかを。そして、僕のこの気持ちはなんだろう?『あ!そうだ。はい、亮ちゃんこれが今日学校で貰ったプリント。』『何度も言うが奈々香、僕にそれは必要ない。僕は学校に行かないからな。』『でも、折角持って来んだから一応目を通しておいてね。』『わかったよ。あとでちゃんと目を通しておくよ。』『
翡翠練磨 さん作 [134] -
病院に行けば4
私は無力だ。なんにも出来ないし、誰かを助かることも出来ない。そう、私の大切な人が危機になってもなにも出来なかった。『あ〜。また、こんな時間になっちゃった。また、亮ちゃん待たせちゃう。』私の名前は秋元奈々香。今、私はすごい急いでいる。何故なら日高亮一君という幼なじみが入院している病院に向かっている。『亮ちゃん、あんまり人と関わりを持ちたがらないからな〜。』そう、亮ちゃんはあまり人と喋ろうとしない。
翡翠練磨 さん作 [189] -
病院に行けば3
あなたには、どれだけの思い出がありますか?私には、沢山あります。友達と遊んだ日々、家族と話したあの時、そして、あなたと・・・『ヤッホー!ま〜たき〜たよ。』と言ってまた、僕の病室にやってきた。『昨日も来ただろ。そろそろ僕の病室を暇潰しの場所するのはやめてくれ。正直仕事の邪魔だ。』ジロとした目で森ノ宮を見ると『いや〜、いいじゃない。いつも亮一君以外居ないし。』何故かニコニコしている。なにが楽しくてこ
翡翠練磨 さん作 [144] -
病院に行けば2
あなたはどれくらいの不幸を知っていますか?あなたはどれくらいの絶望を味わいましたか?僕にはわからない。『君、少しへんだな』と、ようやく落ちついて話せるようになったのは10分くらいたったこと『へ?なんで?』と女は僕になんの警戒心もない無邪気な笑顔を僕に向ける。『だ、だってそうだろ。見知らぬ男にいきなり話しかけ、しかも、その男の病室にに入り込み、あまつさえその病室にあったお菓子をバクバク喰う人間を変
翡翠練磨 さん作 [146] -
病院に行けば
私は、ある事をきっかけに入院した。『も〜、恵美は、食べすぎで入院とかベタすぎ。』『あ〜、ひど〜い。食べさせたの由美なのに。』私の名前は森ノ宮恵美。何処にでもいる17歳。ただ今、入院中で今ここで、私の隣で喋っているのが永瀬由美。私の悪友だ。この娘といるとたまに、ひどい目にあう今がまさにそうだ。『あ・バイトに遅れる、じゃね恵美♪』そう言うと由美はバイト先(花屋のなのは)に行ってしまった。『あ〜あ、由
翡翠練磨 さん作 [238]
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