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アンヌ さんの投稿された作品が334件見つかりました。

 
  • 想像の看守 ?―?

    (…………うぜぇ)軽く一睨みしてやったら、恵梨奈は気づいて小さく手を振ってきた。裕一は無視した。それからはわりと普通の一日だった。裕一は適当に授業をやり過ごしながら、ずっとキン達のことを考えていた。彼らの存在の事を。想像の看守……。にわかには信じられない話のはずなのに、裕一はそれほど“ありえない”と強く思うことができなかった。もともと受け身的な性格のせいかもしれない。(別世界、とか言ってたな……
    ユウ さん作 [339]
  • 悪魔。

    ――さぁ、戦慄の唄を奏でよう。世界は悪意に満ちる。悲鳴が悦びの声となって穴の開いた空を駆け下りた時。 私は貴女の瞼に牙の生えた口でキスをしよう。滴る血が怠惰と共にすべてを語る。その時こそ終焉。黒馬たちのいななきがモノというモノ、ヒトというヒトをことごとく破壊するだろう。……心配するな、すぐに済む。恐怖は一瞬。幸福は永遠に。悲しませはしない。くだらぬ物思いを終わらせよう……。
    kanashi さん作 [387]
  • 想像の看守 ?―?

    (不良……か?)もういっそすがすがしいほどの金髪に、裕一はちょっと度肝を抜かれて彼女を見ていた。しかし、何か違和感がある。裕一は彼女が、優等生みたいな雰囲気をかもし出していることに気づいた。スカートは膝より少し長めで、第一ボタンまできっちりと閉めた上でネクタイをしている。化粧っ気もまるでない。校則を破りたいのか破りたくないのか――とにかく奇妙な少女だった。「……何か用?」最初の驚きを抜けると、後
    ユウ さん作 [362]
  • 後悔。

    アンタが好きだった。やさしい目つきや、耳に心地いい低い声。アンタが好きだった。ケンカ好きで、いつも誰それをぶん殴ったとか、怖い話を自慢げにしてた。……瞳はやさしいままで。アンタが好きだった。初めて下の名前を呼び捨てで呼んでくれた時、私がどんなに嬉しかったか、知ってるかな?その時アンタの顔は見えなかったけど。アンタが好きだった。すごくすごく好きだったんだ。…………どうして言えなかったんだろう。恥な
    mina さん作 [388]
  • 想像の看守 ?―?

    「……ちゃん!」ん?「……ちゃんってば!」誰か、俺を呼んでる――?「お兄ちゃん!!」ガバッ。飛び起きると、そこはソファーの上だった。弟の雅文と妹の美里が、心配そうに裕一の顔をのぞきこんでいた。「お兄ちゃんだいじょうぶー?」「ソファーなんかで寝たら、カゼ引いちゃうよぉ」口をそろえて言う小さな二人を見ている内に、だんだん記憶が戻ってきた。そうか……。昨日の夜、ふらふらしながらもなんとか家に帰ってきて
    ユウ さん作 [381]
  • 花「咲く」。

    花は咲いてもボクは咲かない。咲けない。光が足りないから。水も。温度も足りない。寒い。……どうして花は咲くんだろう。こんなにも冷たい場所で。ひび割れた地面で。闇に包まれているのに。どうして。ボクには何もかも足りなかったよ。光という名の夢も。水という名の希望も。温度という名の愛も。何もかもが。……なぁ。君はどうして咲くんだい?一人でつらくはないか?光が足りなくないか?水が足りなくないか?温度はあるか
    アイ さん作 [366]
  • 想像の看守 ?―?

    「こいつも、ここの担当なのか?」ルリを目で示すと、キンは深く頷いた。「ボク達はペアで仕事をする。ルリはホントは別の場所で、別のパートナーと組んでたんだけど……。そのパートナーが、いなくなっちゃったから」「ふぅーん……」ルリもキンも、なんだか意味深な様子だった。二人の頭の中に、共通のある人物の姿が浮かんでいるのが、手にとるようにわかる。しかし裕一はあえて突っ込まなかった。これ以上話を広げると、頭が
    ユウ さん作 [383]
  • かなしいのです。

    かなしいのです。大切な人が死ぬ所を想像すると、自分が代わりに死にたくなるのです。かなしいのです。小さな子供がひたむきに何かを頑張っていたのに、つまずいてしまって、立ち上がれなくて、大きな声で泣き出した時、耳を塞ぎたくなるのです。かなしいのです。自分を上手に出せないで、クラスのはじっこで身を寄せあって弱々しく笑っている子たちを見ると、気まずくていたたまれなくなるのです。かなしいのです。TVで見た中
    アイ さん作 [366]
  • 脱・独りよがり

    誰の助けも必要なかった。困ったことになっても、いつも自分だけの力で乗り越えようとした。誰かにすがるなんてカッコ悪いじゃん。こんなこと、あたし一人で平気だし。ホントは怖かった。助けを求めて、拒絶されることが。だからずっと一人でいた。長い長い年月が過ぎた。ほら、やっぱ一人で平気だったじゃん。これからだって、さ……。孤独を噛み殺して、笑う。ひどくひきつった笑い。卑屈な笑い。あたしはいつも独りよがりだ。
    よーこ さん作 [361]
  • 想像の看守 ?―?

    キンはいとおしそうにその狐の頭を撫でてやると、「お疲れさまー。もう帰っていいよ」と言って、銀色のスティックを振り上げた。裕一はハッとしてその光景を見ていた。キンがスティックで狐を叩こうとするように見えたからだ。しかし金色狐は、振り下ろされたスティックに触れた瞬間、パッ、と消えた。瞬きする暇もなかった。ただ、さっきまでいたはずのものが、忽然と姿を消していたのだ。「なっ…!?」驚く裕一をよそに、ふぅ
    ユウ さん作 [351]
 
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