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深谷恵梨香 さんの投稿された作品が7件見つかりました。
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君の心が見えなくて-7-
原因はわからなかった。病院の先生の心の声さえ冷たいものだった。“またか…ただの思い込みだろ…”俺は真剣に悩んでいる。あれでも医者か!?街を行き交う人々の心の声にやけに苛立ちを覚え、耳を塞ぎながら、人混みから遠ざかった。いつも通らない道。最近ストレスをため込んでいたが、静かな道を歩いていると心が安らいだ。少し歩いていると小さな店が見えた。『アイダベーカリー』パン屋か…ちょうど腹も減ったし、入ってみ
深谷恵梨香 さん作 [251] -
君の心が見えなくて-6-
「副社長、おはようございます。」「おぉ田中、おはよう。今日も1日がんばってくれよ。」“今日は二日酔いでやる気でないんだよな〜”またか…また声が聞こえてくる。「田中、飲みすぎには注意しろ。仕事のときは気持ちを切り替えろ。」「え…あ、はい…すいません!!」“なんで飲みに行ったこと知ってるんだ!?”やっぱり聞こえてくる。会社に入るといろいろな声が飛び交う。会議中も、休憩中も、電話のときだって…精神病…
深谷恵梨香 さん作 [252] -
君の心が見えなくて-5-
「悪いけど…君みたいな低能な人間と付き合っているヒマはない。表面を磨く前に内面を磨いたらどうだ?」「なっ!?」永峯は顔を真っ赤にして今にも泣きそうな顔になった。“ふざけないでよ!!あんたみたいな固い男こっちからお断りよ!!”「失礼しました…突然こんな変なことを言ってしまって…では、失礼いたします。」永峯はふいっと振り返りかけていった。永峯の心の声がはっきりと聞こえた…まさか、精神病か…たしか、こ
深谷恵梨香 さん作 [243] -
君の心が見えなくて-4-
「副社長!!今日の夜ヒマですかぁ?」「ん?」このコは確か社長秘書の永峯…なんなんだ?「お暇なら今夜どこかでお食事でも…」“副社長顔もなかなかいいし、お金あるし、次期社長の噂もあるし…今のうちに手にいれとかなきゃ…”なんだ…今の声は…突然、どこからか誰かの声がかすかに聞こえてきた。いや…空耳か…「副社長…?」“断るわけないよね…私に落とせない男なんているはずないもの”!?また聞こえた…今度ははっき
深谷恵梨香 さん作 [254] -
君の心が見えなくて-3-
幸せがほしい…でも、どうすれば幸せになれる?俺は大学卒業後、有名な大手企業へ就職し、黙々と仕事にうちこんだ。自分でいうのもなんだが仕事をそつなくこなす俺は、着々と地位をあげていって、気がつけば、28歳にして副社長の座についていた。副社長という優越感も、なんでも好きなものを好きなだけ手に入れられるだけの金も、それに女だって余るほどあった。俺の幸せには何がたりない?
深谷恵梨香 さん作 [255] -
君の心が見えなくて-2-
俺に親なんていない。スナックで働いていた母親は小さい頃に出て行った。父親は経営していた会社が倒産して当時小学生だった俺を置いて自殺した。その後、俺は、親戚をたらい回しにされながらも中学を卒業し、親戚の家を離れ、アルバイトをしながらも高校を卒業し、有名大学も卒業した。幸せになりたかった。幸せになって、俺を不幸にした母親と父親を見返してやりたかった。愛情を知らない俺は、本当の幸せの意味なんて知らなか
深谷恵梨香 さん作 [244] -
君の心が見えなくて-1-
好きだから…君が望むことすべて叶えてやりたい。愛情を知らない俺を愛してくれる君…愛し方を知らない俺は君のために何をすればいぃ?“キスをして”“抱きしめて”君の心の声が聞こえてくる。だから俺は君の望み通りキスをして抱きしめる。“ずっとそばにいて”もちろんだよ…君が望むなら…君のことは全部わかっているつもりだから…
深谷恵梨香 さん作 [255]
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