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きゅる さんの投稿された作品が6件見つかりました。
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鬼里(おにさと)5
虎雄達は、何度も周りを見渡した。快晴の青空に、どこまでも続く森。空の青と雲の白に、森の緑がよく映えている。「妖怪でも、結構いいとこに住んでるもんだな、兄ちゃん」「いや、大抵こんなもんだよ。人並みの知識を持った妖怪は、自分達の住家をかなり吟味するんだ。納得する場所がなけりゃ、自ら作るくらいだからね。・・・風鬼、確か幽鬼族はそのはしりだったっけか」「おぅ、その通りさ。この森も、もうできてざっと5万年
きゅる さん作 [665] -
鬼里(おにさと)4
「成る程、あんた達が幽鬼族か」不意に虎雄が口を開いた。緑髪のほうが、少し驚いた様子で言葉を返す。「おや、お前さん人間にしちゃあ、中々知識があるじゃないか」「ああ、妖怪とかは嫌いじゃない。場所が樹海って時点で、あらかた目星はついてたよ。幽鬼族は元来、自然の中で仲間同士、穏やかに暮らす妖怪だってね」虎雄に感心したのか、熊羽織りのほうが顔をほころばせた。「いや、ものの見事に知っているな。やはり、お前達
きゅる さん作 [728] -
鬼里(おにさと)3
一瞬の浮遊感の後、三人は背中から地面に叩きつけられた。「いってぇ・・・神善、大丈夫か?」「あ、あぁ・・・ここは?」龍次がさっと立ち上がり、周りの木を丹念に見回す。「外国じゃあなさそうだよ、全部日本の木だ」「ああ、龍次が言うんなら間違いないな」龍次は植物に博学で、木の襞や葉の形で、種類を言い当てることもできる。「でも不自然だ。檜、楢、椚、楠・・・こんなに日本の木が一通り揃ってる場所なんて、そうそう
きゅる さん作 [687] -
鬼里(おにさと)2
※前のに番号フリを忘れました、すみませんw;店に向かう3人の少し前のベンチに、Tシャツに赤いロングスカートの少女が座っている。塾帰りらしく、端から筆箱がのぞく鞄を肩から提げ、ケータイで話をしているようだ。「最近の子は凄いね、小学生でもケータイ持つ時代だもんね」「でもさぁ、あんまり長く電話してたら、周りがあんまり見え・・・!?」突然、少女の前に2人組の若者が現れた。「おう、嬢ちゃん。ちょいと俺達に
きゅる さん作 [699] -
鬼里(おにさと)
「神善兄さん!」「ああ龍次、よく来たな。虎雄兄ちゃん、レコーディングで遅くなるってさ」「まあ、仕方ないよ、今はみんな忙しいしね。今日も、やっと休みが合って集まれるんだから」「神善!龍次!」「兄ちゃん、お疲れ」「今日どうする?虎雄兄さん」「そうだなー、近くに俺の行きつけあんだけど、1杯やってかない?」「OK!でもまた今日も、僕の奢りとかって言わないよね?」「心配すんなよ龍次、今日は俺!」「えぇ?大
きゅる さん作 [718] -
鬼里(おにさと)
☆人物紹介☆風鬼(ふうき)妖術を使う鬼族・幽鬼族の1人。指笛で竜巻を起こし、風を操って遥か遠くの音を引き寄せる。江戸っ子口調で一見荒そうだが、実際は繊細な心の持ち主。岩鬼(がんき)風鬼と同じ幽鬼族の1人。石や岩に念を送り、宙に浮かせたり紋様を彫ったりする。風鬼とは幼少時からの親友で、いつでも行動を共にする。大和虎雄(やまと・とらお)3兄弟の長男。ロックシンガーでありながら、妖怪の歴史や知識に長け
きゅる さん作 [726]
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